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横浜経営法務事務所

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労働金庫法

第一章 総則(第一条―第十条の二)

(目的)
第一条  この法律は、労働組合、消費生活協同組合その他労働者の団体が協同して組織する労働金庫の制度を確立して、これらの団体の行う福利共済活動のために金融の円滑を図り、もつてその健全な発達を促進するとともに労働者の経済的地位の向上に資することを目的とする。

(定義)
第二条  この法律において、「労働者」とは、職業の種類を問わず、賃金、給料その他これに準ずる収入によつて生活する者をいう。

(人格)
第三条  労働金庫及び労働金庫連合会(以下「金庫」と総称する。)は、法人とする。

(住所)
第四条  金庫の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。

(原則)
第五条  金庫は、営利を目的としてその事業を行つてはならない。
2  金庫は、その行う事業によつてその会員に直接の奉仕をすることを目的とし、特定の会員の利益のみを目的としてその事業を行つてはならない。
3  金庫は、その事業の運営については、政治的に中立でなければならない。

(事業免許)
第六条  金庫の事業は、内閣総理大臣及び厚生労働大臣の免許を受けなければ行うことができない。

(出資の総額の最低限度)
第七条  金庫の出資の総額は、政令で定める区分に応じ、政令で定める額以上でなければならない。
2  前項の政令で定める額は、労働金庫の出資の総額にあつては一億円、労働金庫連合会の出資の総額にあつては十億円をそれぞれ下回つてはならない。

(名称)
第八条  金庫は、その名称中に次の文字を用いなければならない。
一  労働金庫にあつては労働金庫
二  労働金庫連合会にあつては労働金庫連合会
2  この法律によつて設立された金庫以外のものは、その名称又は商号中に労働金庫又は労働金庫連合会であることを示すような文字を用いてはならない。
3  金庫の名称については、会社法(平成十七年法律第八十六号)第八条(会社と誤認させる名称等の使用の禁止)の規定を準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律との関係)
第九条  金庫は、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)の適用については、同法第二十二条(組合の行為への適用除外)第一号及び第三号に掲げる要件を備える組合とみなす。

(登記)
第十条  この法律の規定により登記すべき事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。

(会社法の規定を準用する場合の読替え)
第十条の二  この法律の規定(第九十一条の四第四項を除く。)において会社法の規定を準用する場合には、特別の定めがある場合を除き、同法の規定中「取締役」とあるのは「理事」と、「監査役」とあるのは「監事」と、「会社」とあり、「株式会社」とあり、及び「監査役設置会社」とあるのは「金庫(労働金庫法第三条に規定する金庫をいう。)」と、「会計監査人設置会社」とあるのは「特定金庫(労働金庫法第四十一条の二第三項に規定する特定金庫をいう。)」と、「本店」とあるのは「主たる事務所」と、「支店」とあるのは「従たる事務所」と、「子会社」とあるのは「子会社(労働金庫法第三十二条第五項に規定する子会社その他金庫がその経営を支配している法人として内閣府令・厚生労働省令で定めるものをいう。)」と、「法務省令」とあるのは「内閣府令・厚生労働省令」と、「株主」とあるのは「会員」と、「株主総会」とあるのは「総会」と、「定時株主総会」とあるのは「通常総会」と、「取締役会」とあるのは「理事会」と、「支配人」とあるのは「参事」と、「営業時間」とあるのは「業務取扱時間」と読み替えるものとする。

第二章 会員(第十一条―第二十一条)

(会員たる資格)
第十一条  労働金庫の会員たる資格を有するものは、次に掲げるもので定款で定めるものとする。
一  その労働金庫の地区内に事務所を有する労働組合
二  その労働金庫の地区内に事務所を有する消費生活協同組合及び同連合会
三  その労働金庫の地区内に事務所を有する国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第百八条の二(職員団体)の規定に基づく国家公務員の団体、地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第五十二条(職員団体)の規定に基づく地方公務員の団体、健康保険組合及び同連合会、国家公務員共済組合法(昭和三十三年法律第百二十八号)に基づく共済組合及び同連合会、地方公務員等共済組合法(昭和三十七年法律第百五十二号)に基づく共済組合及び同連合会並びに私立学校教職員共済法(昭和二十八年法律第二百四十五号)の規定により私立学校教職員共済制度を管掌することとされた日本私立学校振興・共済事業団
四  前三号に掲げるもののほか、その労働金庫の地区内に事務所を有し、かつ、労働者のための福利共済活動その他労働者の経済的地位の向上を図ることを目的とする団体であつて、その構成員の過半数が労働者であるもの及びその連合団体
2  前項の規定にかかわらず、定款に定めのある場合には、その労働金庫の地区内に住所を有する労働者及びその労働金庫の地区内に存する事業場に使用される労働者は、その労働金庫の会員となることができる。
3  労働金庫連合会の会員たる資格を有するものは、その連合会の地区の一部を地区とする労働金庫であつて、定款で定めるものとする。

(出資)
第十二条  労働金庫及び労働金庫連合会の会員(以下「会員」という。)は、出資一口以上を有しなければならない。
2  出資の一口の金額は、均一でなければならない。
3  一会員の出資口数は、出資総口数の百分の二十五を超えてはならない。ただし、次に掲げる会員(労働金庫連合会の会員に限る。)は、総会の決議に基づく労働金庫連合会の承諾を得た場合には、当該労働金庫連合会の出資総口数の百分の三十に相当する出資口数まで保有することができる。
一  持分の全部を譲り渡す他の会員からその持分の全部又は一部を譲り受ける会員
二  会員の合併によつて成立した会員で、当該合併により解散する会員の出資口数の全部又は一部に相当する出資口数を当該合併後一年以内に引き受けて労働金庫連合会に加入したもの
三  他の会員との合併後存続する会員で、当該合併により解散する会員の出資口数の全部又は一部に相当する出資口数を当該合併後一年以内に引き受けるもの
四  前号に掲げるもののほか、第十七条第一項各号の事由による会員の脱退後一年以内に当該会員の出資口数の全部又は一部に相当する出資口数を引き受ける会員
4  会員の責任は、その出資額を限度とする。
5  会員は、出資の払込について、相殺をもつて金庫に対抗することができない。

(議決権)
第十三条  会員は、各一個の議決権を有する。ただし、第十一条第二項の規定による会員(以下「個人会員」という。)は、議決権を有しない。
2  会員(個人会員を除く。以下この条において同じ。)は、あらかじめ当該会員を代表してその議決権を行使する者(以下「代議員」という。)一人を定めて、その氏名を金庫に通知しておかなければならない。この場合において、代表権を証明する書面を提出しなければならない。
3  会員は、代議員によつて議決権を行使する。ただし、第四十九条(総会招集の手続)の規定によりあらかじめ通知のあつた事項につき、当該事項に関し代議員以外に当該会員を代表する者(以下「臨時代議員」という。)によつて議決権を行使することを妨げない。
4  臨時代議員は、代表権を証明する書面を金庫に提出しなければならない。
5  代議員又は臨時代議員は、第二項又は前項の代表権を証明する書面の提出に代えて、政令で定めるところにより、金庫の承諾を得て、当該書面に記載すべき事項を電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて内閣府令・厚生労働省令で定めるものをいう。第六十九条第二項第九号を除き、以下同じ。)により提供することができる。この場合において、代議員又は臨時代議員は、当該書面を提出したものとみなす。

(加入)
第十四条  金庫に加入しようとするものは、定款の定めるところにより、加入につき金庫の承諾を得て、引受出資口数に応ずる金額の払込を了した時又は会員の持分の全部若しくは一部を承継した時に会員となる。

(持分の譲渡)
第十五条  会員は、金庫の承諾を得て、会員又は会員たる資格を有するものにその持分を譲り渡すことができる。但し、個人会員以外の会員は、個人会員又は個人会員たる資格を有するものに譲り渡すことはできない。
2  会員たる資格を有するものが持分を譲り受けようとするときは、金庫の承諾を得なければならない。
3  持分を譲り受けたものは、その持分について、譲り渡したものの権利義務を承継する。
4  会員は、持分を共有することができない。

(任意脱退)
第十六条  会員は、何時でも、その持分の全部の譲渡によつて脱退することができる。この場合において、その譲渡を受けるものがないときは、会員は、金庫に対し、定款で定める期間内にその持分を譲り受けるべきことを請求することができる。

(法定脱退)
第十七条  会員は、次の事由によつて脱退する。
一  会員たる資格の喪失
二  解散又は死亡
三  破産手続開始の決定
四  除名
五  持分の全部の喪失
2  除名は、定款の定める事由に該当する会員につき、総会の決議によつてすることができる。この場合においては、金庫は、その総会の会日の十日前までに、その会員に対しその旨を通知し、かつ、総会において弁明する機会を与えなければならない。
3  除名は、除名した会員にその旨を通知しなければ、これをもつてその会員に対抗することができない。

(脱退者の持分の払戻)
第十八条  会員は、前条第一項第一号から第四号までの規定により脱退したときは、定款の定めるところにより、その持分の全部又は一部の払戻を請求することができる。
2  前項の持分は、脱退した事業年度の終における金庫の財産によつて定める。

(時効)
第十九条  前条第一項の規定による請求権は、脱退の時から二年間行わないときは、時効によつて消滅する。

(払戻の停止)
第二十条  金庫は、脱退した会員が金庫に対する債務を完済するまでは、その持分の払戻を停止することができる。

(金庫の持分取得の禁止)
第二十一条  金庫は、会員の持分を取得し、又は質権の目的としてこれを受けることができない。但し、金庫が権利を実行するため必要がある場合又は第十六条(任意脱退)の規定により譲り受ける場合においては、この限りでない。
2  金庫が前項但書の規定によつて会員の持分を取得したときは、すみやかに、これを処分しなければならない。

第三章 設立及び事業免許の申請(第二十二条―第三十条)

(発起人)
第二十二条  労働金庫を設立するにはその会員(個人会員を除く。)になろうとする七以上のものが、労働金庫連合会を設立するにはその会員になろうとする十五以上の労働金庫がそれぞれ発起人となることを要する。
2  労働金庫は、五十以上の会員(個人会員を除く。)がある場合でなければ設立することができない。
3  労働金庫の設立に当つては、会員(個人会員を除く。)を構成する者を合計した実人員の数が二万人以上となるように努めなければならない。

(定款の作成)
第二十三条  金庫を設立するには、発起人が定款を作成し、その全員がこれに署名し、又は記名押印しなければならない。
2  前項の定款は、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものとして内閣府令・厚生労働省令で定めるものをいう。以下同じ。)をもつて作成することができる。この場合において、当該電磁的記録に記録された情報については、内閣府令・厚生労働省令で定める署名又は記名押印に代わる措置をとらなければならない。

(定款の記載事項)
第二十三条の二  金庫の定款には、次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
一  事業
二  名称
三  地区
四  事務所の名称及び所在地
五  会員たる資格に関する規定
六  会員の加入及び脱退に関する規定
七  出資一口の金額並びにその払込みの時期及び方法
八  剰余金の処分及び損失の処理に関する規定
九  準備金の積立ての方法
十  役員の定数及びその選任に関する規定
十一  事業年度
十二  公告方法(金庫が公告(この法律又は他の法律の規定により官報に掲載する方法によりしなければならないとされているものを除く。)をする方法をいう。以下同じ。)
十三  金庫の負担に帰すべき設立費用
十四  金庫の存続期間又は解散の事由を定めたときは、その期間又は事由
2  前項各号に掲げる事項のほか、金庫の定款には、この法律の規定により定款の定めがなければその効力を生じない事項及びその他の事項でこの法律の規定に違反しないものを記載し、又は記録することができる。

(規約)
第二十三条の三  次に掲げる事項は、定款で定めなければならない事項を除き、規約で定めることができる。
一  総会又は総代会に関する規定
二  業務の執行及び会計に関する規定
三  役員に関する規定
四  会員に関する規定
五  その他必要事項
2  前項の規約は、電磁的記録をもつて作成することができる。

(定款及び規約の備置き及び閲覧等)
第二十三条の四  金庫は、定款及び規約を各事務所に備え置かなければならない。
2  会員及び金庫の債権者は、金庫の業務取扱時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号又は第四号に掲げる請求をするには、当該金庫の定めた費用を支払わなければならない。
一  定款及び規約が書面をもつて作成されているときは、当該書面の閲覧の請求
二  前号の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三  定款及び規約が電磁的記録をもつて作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を内閣府令・厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四  前号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて当該金庫の定めたものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
3  定款及び規約が電磁的記録をもつて作成されている場合であつて、各事務所(主たる事務所を除く。)における前項第三号及び第四号に掲げる請求に応じることを可能とするための措置として内閣府令・厚生労働省令で定めるものをとつている金庫についての第一項の規定の適用については、同項中「各事務所」とあるのは、「主たる事務所」とする。

(創立総会)
第二十四条  発起人は、定款作成後、会員になろうとするものを募り、定款を会議の日時及び場所とともに公告して創立総会を開かなければならない。
2  前項の公告は、会議開催日の少くとも二週間前までにしなければならない。
3  発起人が作成した定款の承認、事業計画の設定その他設立に必要な事項の決定は、創立総会の決議によらなければならない。
4  創立総会においては、前項の定款を修正することができる。但し、地区及び会員たる資格に関する規定については、この限りでない。
5  会員(個人会員を除く。)たる資格を有するもので創立総会の会日までに発起人に対し設立の同意を申し出たるもの(以下「予定会員」という。)は、創立総会の議事につき当該予定会員を代表する者(以下「創立総会代議員」という。)を創立総会に出席させ、その者によつて議決権を行うことができる。その場合において創立総会代議員は、その代表権を証明する書面を創立総会に提出しなければならない。
6  創立総会の議事は、予定会員の半数以上の創立総会代議員が出席して、その議決権の三分の二以上の多数で決する。
7  発起人は、創立総会において、予定会員から特定の事項について説明を求められた場合には、当該事項について必要な説明をしなければならない。ただし、当該事項が創立総会の目的である事項に関しないものである場合、その説明をすることにより予定会員の共同の利益を著しく害する場合その他正当な理由がある場合として内閣府令・厚生労働省令で定める場合は、この限りでない。
8  創立総会の議事については、内閣府令・厚生労働省令で定めるところにより、議事録を作成しなければならない。
9  発起人(金庫の成立後にあつては、当該金庫)は、創立総会の日から十年間、前項の議事録を発起人が定めた場所(金庫の成立後にあつては、その主たる事務所)に備え置かなければならない。
10  予定会員(金庫の成立後にあつては、その会員及び債権者)は、発起人が定めた時間(金庫の成立後にあつては、その業務取扱時間)内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。
一  第八項の議事録が書面をもつて作成されているときは、当該書面の閲覧又は謄写の請求
二  第八項の議事録が電磁的記録をもつて作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を内閣府令・厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求
11  創立総会における予定会員については第十三条の規定を、創立総会の決議の不存在若しくは無効の確認又は取消しの訴えについては会社法第八百三十条(株主総会等の決議の不存在又は無効の確認の訴え)、第八百三十一条(株主総会等の決議の取消しの訴え)、第八百三十四条(第十六号及び第十七号に係る部分に限る。)(被告)、第八百三十五条第一項(訴えの管轄及び移送)、第八百三十六条第一項及び第三項(担保提供命令)、第八百三十七条(弁論等の必要的併合)、第八百三十八条(認容判決の効力が及ぶ者の範囲)並びに第八百四十六条(原告が敗訴した場合の損害賠償責任)の規定を準用する。この場合において、同法第八百三十一条第一項中「株主等(当該各号の株主総会等が創立総会又は種類創立総会である場合にあっては、株主等、設立時株主、設立時取締役又は設立時監査役)」とあるのは「会員、理事、監事又は清算人」と、「取締役、監査役又は清算人(当該決議が株主総会又は種類株主総会の決議である場合にあっては第三百四十六条第一項(第四百七十九条第四項において準用する場合を含む。)の規定により取締役、監査役又は清算人としての権利義務を有する者を含み、当該決議が創立総会又は種類創立総会の決議である場合にあっては設立時取締役又は設立時監査役を含む。)」とあるのは「理事、監事又は清算人」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(理事への事務引継)
第二十五条  発起人は、創立総会終了後、遅滞なく、その事務を理事に引き継がなければならない。

(出資の払込)
第二十六条  理事は、前条の規定による引継を受けたときは、遅滞なく、出資の全額の払込をさせなければならない。

(成立の時期)
第二十七条  金庫は、主たる事務所の所在地において設立の登記をすることによつて成立する。

(金庫の設立についての会社法の準用)
第二十八条  金庫の設立の無効の訴えについては、会社法第八百二十八条第一項(第一号に係る部分に限る。)及び第二項(第一号に係る部分に限る。)(会社の組織に関する行為の無効の訴え)、第八百三十四条(第一号に係る部分に限る。)(被告)、第八百三十五条第一項(訴えの管轄及び移送)、第八百三十六条第一項及び第三項(担保提供命令)、第八百三十七条から第八百三十九条まで(弁論等の必要的併合、認容判決の効力が及ぶ者の範囲、無効又は取消しの判決の効力)並びに第八百四十六条(原告が敗訴した場合の損害賠償責任)の規定を準用する。この場合において、同法第八百二十八条第二項第一号中「株主等(株主、取締役又は清算人(監査役設置会社にあっては株主、取締役、監査役又は清算人、委員会設置会社にあっては株主、取締役、執行役又は清算人)をいう。以下この節において同じ。)」とあるのは「会員、理事、監事又は清算人」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(事業免許の申請)
第二十九条  金庫は、第六条(事業免許)の内閣総理大臣及び厚生労働大臣の免許を受けようとするときは、申請書に次に掲げる書類を添付して、内閣総理大臣及び厚生労働大臣に提出しなければならない。
一  理由書
二  定款
三  業務方法書(その記載事項は、預金、貸付けその他の業務の種類並びに預金利子及び貸付利子の計算その他の業務の方法とする。)
四  事業計画書(その記載事項は、金庫の事業開始後三事業年度における取引及び収支の予想とする。)
五  創立総会の議事録
六  会員数並びに出資の総口数及び総額を記載した書面
七  登記事項証明書
八  最近の日計表
九  役員の履歴書

(免許の失効)
第三十条  金庫が次の各号のいずれかに該当するときは、第六条(事業免許)の内閣総理大臣及び厚生労働大臣の免許は、効力を失う。
一  免許を受けた日から六月以内に事業を開始しなかつたとき(やむを得ない理由がある場合において、あらかじめ内閣総理大臣及び厚生労働大臣の承認を受けたときを除く。)。
二  解散したとき(設立又は合併(当該合併により金庫を設立するものに限る。)を無効とする判決が確定したときを含む。)。

第四章 管理(第三十一条―第五十七条の二)

第一節 通則

(内閣総理大臣及び厚生労働大臣の認可)
第三十一条  金庫は、次の各号のいずれかに該当するときは、内閣府令・厚生労働省令で定める場合を除き、内閣総理大臣及び厚生労働大臣の認可を受けなければならない。
一  定款を変更しようとするとき。
二  業務の種類又は方法を変更しようとするとき。

    第二節 役員

(役員)
第三十二条  金庫は、役員として理事及び監事を置かなければならない。
2  理事の定数は、五人以上とし、監事の定数は、二人以上とする。
3  役員は、総会の決議によつて、代議員のうちから選任する。ただし、設立当初の役員は、創立総会の決議によつて、創立総会代議員のうちから選任する。
4  次の各号に掲げる金庫にあつては、前項の規定にかかわらず、監事のうち一人以上は、当該各号に定める者以外の者であつて、その就任の前五年間当該金庫の理事若しくは職員又は当該金庫の子会社の取締役、会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員)、執行役若しくは使用人でなかつたものでなければならない。
一  労働金庫(政令で定める規模に達しない労働金庫又はその預金及び定期積金の総額に占める第五十八条第二項第五号に掲げる業務に係る預金及び定期積金の合計額の割合(第四十一条の二第一項において「員外預金比率」という。)が政令で定める割合を下回る労働金庫を除く。) 当該労働金庫の会員(個人会員を除く。)を構成する者(代議員を含む。)又は個人会員
二  労働金庫連合会 当該労働金庫連合会の会員である労働金庫の役員又は職員
5  前項に規定する「子会社」とは、金庫がその総株主等の議決権(総株主又は総出資者の議決権(株式会社にあつては、株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株式についての議決権を除き、会社法第八百七十九条第三項(特別清算事件の管轄)の規定により議決権を有するものとみなされる株式についての議決権を含む。以下この条及び第五章の二において同じ。)をいう。以下同じ。)の百分の五十を超える議決権を保有する会社をいう。この場合において、金庫及びその一若しくは二以上の子会社又は当該金庫の一若しくは二以上の子会社がその総株主等の議決権の百分の五十を超える議決権を保有する他の会社は、当該金庫の子会社とみなす。
6  前項の場合において、金庫又はその子会社が保有する議決権には、金銭又は有価証券の信託に係る信託財産として所有する株式又は持分に係る議決権(委託者又は受益者が行使し、又はその行使について当該金庫若しくはその子会社に指図を行うことができるものに限る。)その他内閣府令・厚生労働省令で定める議決権を含まないものとし、信託財産である株式又は持分に係る議決権で、当該金庫又はその子会社が委託者若しくは受益者として行使し、又はその行使について指図を行うことができるもの(内閣府令・厚生労働省令で定める議決権を除く。)及び社債、株式等の振替に関する法律(平成十三年法律第七十五号)第百四十七条第一項又は第百四十八条第一項の規定により発行者に対抗することができない株式に係る議決権を含むものとする。
7  第三項の規定は、定款に別段の定めがある場合において、代議員又は創立総会代議員以外の者のうちから役員を選任することを妨げない。ただし、その数は、理事にあつては定数の三分の一(労働金庫連合会の理事にあつては、定数の二分の一)を超えてはならない。
8  理事又は監事のうち、その定数の三分の一を超えるものが欠けたときは、三月以内に補充しなければならない。

(金庫と役員との関係)
第三十三条  金庫と役員との関係は、委任に関する規定に従う。

(役員の資格等)
第三十四条  次に掲げる者は、役員となることができない。
一  法人
二  破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
三  成年被後見人若しくは被保佐人又は外国の法令上これらと同様に取り扱われている者
四  この法律、会社法若しくは一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成十八年法律第四十八号)の規定に違反し、又は金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第百九十七条(有価証券届出書虚偽記載等の罪)、第百九十七条の二第一号から第十号の三まで若しくは第十三号(有価証券の無届募集等の罪)、第百九十八条第八号(裁判所の禁止又は停止命令違反の罪)、第百九十九条(報告拒絶等の罪)、第二百条第一号から第十二号の二まで、第二十号若しくは第二十一号(訂正届出書の不提出等の罪)、第二百三条第三項(金融商品取引業者等の役職員に対する贈賄罪)若しくは第二百五条第一号から第六号まで、第十九号若しくは第二十号(特定募集等の通知書の不提出等の罪)の罪、金融機関等の更生手続の特例等に関する法律(平成八年法律第九十五号)第五百四十九条(詐欺更生罪)、第五百五十条(特定の債権者等に対する担保の供与等の罪)、第五百五十二条から第五百五十五条まで(報告及び検査の拒絶等の罪、業務及び財産の状況に関する物件の隠滅等の罪、管財人等に対する職務妨害の罪)若しくは第五百五十七条(贈賄罪)の罪、民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第二百五十五条(詐欺再生罪)、第二百五十六条(特定の債権者に対する担保の供与等の罪)、第二百五十八条から第二百六十条まで(報告及び検査の拒絶等の罪、業務及び財産の状況に関する物件の隠滅等の罪、監督委員等に対する職務妨害の罪)若しくは第二百六十二条(贈賄罪)の罪、外国倒産処理手続の承認援助に関する法律(平成十二年法律第百二十九号)第六十五条(報告及び検査の拒絶等の罪)、第六十六条(承認管財人等に対する職務妨害の罪)、第六十八条(贈賄罪)若しくは第六十九条(財産の無許可処分及び国外への持出しの罪)の罪若しくは破産法(平成十六年法律第七十五号)第二百六十五条(詐欺破産罪)、第二百六十六条(特定の債権者に対する担保の供与等の罪)、第二百六十八条から第二百七十二条まで(説明及び検査の拒絶等の罪、重要財産開示拒絶等の罪、業務及び財産の状況に関する物件の隠滅等の罪、審尋における説明拒絶等の罪、破産管財人等に対する職務妨害の罪)若しくは第二百七十四条(贈賄罪)の罪を犯し、刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者
五  前号に規定する法律の規定以外の法令の規定に違反し、禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又はその執行を受けることがなくなるまでの者(刑の執行猶予中の者を除く。)

(兼職又は兼業の制限)
第三十五条  金庫を代表する理事(以下「代表理事」という。)並びに金庫の常務に従事する役員(役員が法人であるときは、その職務を行うべき者)及び参事は、会員の資格として定款で定めるものに該当しない金庫その他の法人又は団体の常務に従事する役員又は支配人(支配人に相当する者を含む。)である者であつてはならない。ただし、内閣総理大臣及び厚生労働大臣の認可を受けたときは、この限りでない。
2  内閣総理大臣及び厚生労働大臣は、前項ただし書の認可の申請があつたときは、当該申請に係る事項が当該金庫の業務の健全かつ適切な運営を妨げるおそれがないと認める場合でなければ、これを認可してはならない。
3  監事は、当該金庫の理事又は参事その他の職員と兼ねてはならない。

(役員の任期)
第三十六条  理事の任期は、二年以内において定款で定める期間とする。
2  監事の任期は、四年以内において定款で定める期間とする。
3  補欠役員の任期は、前二項の規定にかかわらず、前任者の残任期間とする。
4  設立当初の役員の任期は、第一項及び第二項の規定にかかわらず、創立総会において定める期間とする。ただし、その期間は、一年を超えてはならない。
5  第一項、第二項及び前項の規定は、定款によつて、第一項、第二項及び前項の任期を任期中の最終の事業年度に関する通常総会の終結の時まで伸長することを妨げない。

(役員に欠員を生じた場合の措置)
第三十七条  役員が欠けた場合又はこの法律若しくは定款で定めた役員の員数が欠けた場合には、任期の満了又は辞任により退任した役員は、新たに選任された役員が就任するまで、なお役員としての権利義務を有する。

(忠実義務)
第三十七条の二  理事は、法令及び定款並びに総会の決議を遵守し、金庫のため忠実にその職務を行わなければならない。

(金庫との取引等の制限)
第三十七条の三  理事は、次に掲げる場合には、理事会において、当該取引につき重要な事実を開示し、その承認を受けなければならない。
一  理事が自己又は第三者のために金庫と取引をしようとするとき。
二  金庫が理事の債務を保証することその他理事以外の者との間において金庫と当該理事との利益が相反する取引をしようとするとき。
2  民法(明治二十九年法律第八十九号)第百八条(自己契約及び双方代理)の規定は、前項の承認を受けた同項第一号の取引については、適用しない。
3  第一項各号の取引をした理事は、当該取引後、遅滞なく、当該取引についての重要な事実を理事会に報告しなければならない。

(理事についての会社法の準用)
第三十七条の四  理事については、会社法第三百五十七条第一項(取締役の報告義務)、第三百六十条第一項(株主による取締役の行為の差止め)及び第三百六十一条(取締役の報酬等)の規定を準用する。この場合において、同法第三百五十七条第一項中「株主(監査役設置会社にあっては、監査役)」とあるのは「監事」と、同法第三百六十条第一項中「株式を有する株主」とあるのは「会員である者」と、「著しい損害」とあるのは「回復することができない損害」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(監事についての会社法の準用)
第三十七条の五  監事については、会社法第三百四十五条第一項から第三項まで(会計参与等の選任等についての意見の陳述)、第三百八十一条(監査役の権限)、第三百八十二条(取締役への報告義務)、第三百八十三条第一項本文、第二項及び第三項(取締役会への出席義務等)並びに第三百八十四条から第三百八十八条まで(株主総会に対する報告義務、監査役による取締役の行為の差止め、監査役設置会社と取締役との間の訴えにおける会社の代表、監査役の報酬等、費用等の請求)の規定を準用する。この場合において、同法第三百四十五条第一項中「会計参与の」とあるのは「監事の」と、同条第二項中「会計参与を辞任した者」とあるのは「監事を辞任した者」と、同条第三項中「第二百九十八条第一項第一号」とあるのは「労働金庫法第四十九条第一項第一号」と、同法第三百八十二条中「取締役(取締役会設置会社にあっては、取締役会)」とあるのは「理事会」と、同法第三百八十六条第一項中「第三百四十九条第四項、第三百五十三条及び第三百六十四条の規定にかかわらず、監査役設置会社」とあるのは「労働金庫法第三十七条の七第一項の規定にかかわらず、金庫」と、同条第二項中「第三百四十九条第四項」とあるのは「労働金庫法第三十七条の七第一項」と、同項第一号中「第八百四十七条第一項」とあるのは「労働金庫法第四十二条の四において準用する第八百四十七条第一項」と、同項第二号中「第八百四十九条第三項」とあるのは「労働金庫法第四十二条の四において準用する第八百四十九条第三項」と、「第八百五十条第二項」とあるのは「同法第四十二条の四において準用する第八百五十条第二項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(役員の解任)
第三十七条の六  会員(個人会員を除く。)は、総会員(個人会員を除く。)の五分の一以上の連署をもつて、役員の解任を請求することができるものとし、その請求につき総会において承認の決議があつたときは、その請求に係る役員は、その職を失う。
2  前項の規定による解任の請求は、理事の全員又は監事の全員について、同時にしなければならない。ただし、法令又は定款に違反したことを理由として解任を請求するときは、この限りでない。
3  第一項の規定による解任の請求は、解任の理由を記載した書面を金庫に提出してしなければならない。
4  第一項の規定による解任の請求があつたときは、金庫は、その請求を総会の議に付し、かつ、総会の会日の七日前までに、その請求に係る役員に対し、前項の書面を送付し、かつ、総会において弁明する機会を与えなければならない。
5  第四十七条第二項及び第四十八条の規定は、前項の場合について準用する。

(代表理事)
第三十七条の七  代表理事は、金庫の業務に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する。
2  前項の権限に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。
3  代表理事は、定款又は総会の決議によつて禁止されていないときに限り、特定の行為の代理を他人に委任することができる。
4  代表理事については、第三十七条、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第七十八条(代表者の行為についての損害賠償責任)及び会社法第三百五十四条(表見代表取締役)の規定を準用する。この場合において、同条中「社長、副社長」とあるのは、「理事長、副理事長」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

    第三節 理事会

(理事会の権限等)
第三十八条  金庫は、理事会を置かなければならない。
2  理事会は、すべての理事で組織する。
3  理事会は、次に掲げる職務を行う。
一  金庫の業務執行の決定
二  理事の職務の執行の監督
三  代表理事の選定及び解職
4  理事会は、理事の中から代表理事を選定しなければならない。
5  理事会は、次に掲げる事項その他の重要な業務執行の決定を理事に委任することができない。
一  重要な財産の処分及び譲受け
二  多額の借財
三  参事その他の重要な使用人の選任及び解任
四  従たる事務所その他の重要な組織の設置、変更及び廃止
五  理事の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他金庫の業務の適正を確保するために必要なものとして内閣府令・厚生労働省令で定める体制の整備
6  理事は、三月に一回以上、自己の職務の執行の状況を理事会に報告しなければならない。

(理事会の決議)
第三十九条  理事会の決議は、議決に加わることができる理事の過半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあつては、その割合以上)が出席し、その過半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあつては、その割合以上)をもつて行う。
2  前項の決議について特別の利害関係を有する理事は、議決に加わることができない。
3  金庫は、理事が理事会の決議の目的である事項について提案をした場合において、当該提案につき理事(当該事項について議決に加わることができるものに限る。)の全員が書面又は電磁的記録により同意の意思表示をしたとき(監事が当該提案について異議を述べたときを除く。)は、当該提案を可決する旨の理事会の決議があつたものとみなす旨を定款で定めることができる。
4  理事会の招集については、会社法第三百六十六条(招集権者)及び第三百六十八条(招集手続)の規定を準用する。この場合において、同条第一項中「各取締役(監査役設置会社にあっては、各取締役及び各監査役)」とあるのは「各理事及び各監事」と、同条第二項中「取締役(監査役設置会社にあっては、取締役及び監査役)」とあるのは「理事及び監事」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(理事会の議事録の作成、備置き及び閲覧等)
第四十条  理事会の議事については、内閣府令・厚生労働省令で定めるところにより、議事録を作成し、議事録が書面をもつて作成されているときは、出席した理事及び監事は、これに署名し、又は記名押印しなければならない。
2  前項の議事録が電磁的記録をもつて作成されている場合における当該電磁的記録に記録された事項については、内閣府令・厚生労働省令で定める署名又は記名押印に代わる措置をとらなければならない。
3  金庫は、理事会の日(前条第三項の規定により理事会の決議があつたものとみなされた日を含む。)から十年間、第一項の議事録又は前条第三項の意思表示を記載し、若しくは記録した書面若しくは電磁的記録(以下この条において「議事録等」という。)をその主たる事務所に備え置かなければならない。
4  会員は、その権利を行使する必要があるときは、金庫の業務取扱時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。
一  議事録等が書面をもつて作成されているときは、当該書面の閲覧又は謄写の請求
二  議事録等が電磁的記録をもつて作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を内閣府令・厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求
5  金庫の債権者は、役員の責任を追及するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、当該金庫の議事録等について前項各号に掲げる請求をすることができる。
6  裁判所は、前項の請求に係る閲覧又は謄写をすることにより、当該金庫又はその子会社(第三十二条第五項に規定する子会社をいう。以下同じ。)に著しい損害を及ぼすおそれがあると認められるときは、前項の許可をすることができない。

    第四節 計算書類等の監査等

(計算書類等の作成、備置き及び閲覧等)
第四十一条  金庫は、内閣府令・厚生労働省令で定めるところにより、各事業年度に係る計算書類(貸借対照表、損益計算書、剰余金処分案又は損失処理案その他金庫の財産及び損益の状況を示すために必要かつ適当なものとして内閣府令・厚生労働省令で定めるものをいう。以下同じ。)及び業務報告並びにこれらの附属明細書を作成しなければならない。
2  前項の計算書類及び業務報告並びにこれらの附属明細書は、電磁的記録をもつて作成することができる。
3  第一項の計算書類及び業務報告並びにこれらの附属明細書は、内閣府令・厚生労働省令で定めるところにより、監事の監査を受けなければならない。
4  前項の規定により監事の監査を受けた計算書類及び業務報告並びにこれらの附属明細書については、理事会の承認を受けなければならない。
5  金庫は、通常総会の招集の通知に際して、内閣府令・厚生労働省令で定めるところにより、会員に対し、前項の承認を受けた計算書類及び業務報告(監事の監査の報告を含む。)を提供しなければならない。
6  理事は、第四項の規定により理事会において承認を受けた計算書類及び業務報告を通常総会に提出し、又は提供しなければならない。
7  前項の規定により提出され、又は提供された計算書類は、通常総会の承認を受けなければならない。
8  理事は、第六項の規定により提出され、又は提供された業務報告の内容を通常総会に報告しなければならない。
9  金庫は、各事業年度に係る計算書類及び業務報告並びにこれらの附属明細書(監事の監査の報告を含む。以下この条において「計算書類等」という。)を通常総会の日の二週間前の日から五年間、主たる事務所に備え置かなければならない。
10  金庫は、計算書類等の写しを通常総会の日の二週間前の日から三年間、従たる事務所に備え置かなければならない。ただし、計算書類等が電磁的記録で作成されている場合であつて、従たる事務所における次項第三号及び第四号に掲げる請求に応じることを可能とするための措置として内閣府令・厚生労働省令で定めるものをとつているときは、この限りでない。
11  会員及び金庫の債権者は、金庫の業務取扱時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号又は第四号に掲げる請求をするには、当該金庫の定めた費用を支払わなければならない。
一  計算書類等が書面をもつて作成されているときは、当該書面又は当該書面の写しの閲覧の請求
二  前号の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三  計算書類等が電磁的記録をもつて作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を内閣府令・厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四  前号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて金庫の定めたものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求

(特定金庫の監査)
第四十一条の二  労働金庫(政令で定める規模に達しない労働金庫又は員外預金比率が政令で定める割合を下回る労働金庫を除く。)及び労働金庫連合会は、会計監査人を置かなければならない。
2  前項に規定する労働金庫以外の労働金庫は、定款の定めによつて、会計監査人を置くことができる。
3  特定金庫(第一項に規定する労働金庫及び労働金庫連合会並びに前項の規定により会計監査人を置く労働金庫をいう。以下この条及び第六十二条の四第三号において同じ。)は、前条第一項の計算書類及びその附属明細書について、監事の監査のほか、会計監査人の監査を受けなければならない。
4  特定金庫においては、前条第三項の監事の監査及び前項の会計監査人の監査を受けた計算書類及び業務報告並びにこれらの附属明細書については、理事会の承認を受けなければならない。
5  特定金庫は、通常総会の招集の通知に際して、内閣府令・厚生労働省令で定めるところにより、会員に対し、前項の規定により理事会の承認を受けた計算書類及び業務報告(監事及び会計監査人の監査の報告を含む。)を提供しなければならない。
6  特定金庫の理事は、第四項の規定により理事会の承認を受けた計算書類及び業務報告を通常総会に提出し、又は提供しなければならない。
7  前項の規定により提出され、又は提供された計算書類は、通常総会の承認を受けなければならない。
8  特定金庫の理事は、第六項の規定により提出され、又は提供された業務報告の内容を通常総会に報告しなければならない。
9  特定金庫については、第四項の承認を受けた計算書類(剰余金処分案又は損失処理案を除く。以下この項において同じ。)が法令及び定款に従い特定金庫の財産及び損益の状況を正しく表示しているものとして内閣府令・厚生労働省令で定める要件に該当する場合には、当該計算書類については、第七項の規定は、適用しない。この場合においては、理事は、当該計算書類の内容を通常総会に報告しなければならない。
10  第三項の書類が法令又は定款に適合するかどうかについて会計監査人が監事と意見を異にするときは、会計監査人(会計監査人が監査法人である場合にあつては、その職務を行うべき社員)は、通常総会に出席して意見を述べることができる。
11  特定金庫については、前条第四項から第八項までの規定は、適用しない。
12  特定金庫に対する前条第九項の規定の適用については、同項中「監事の監査」とあるのは、「監事及び会計監査人の監査」とする。
13  特定金庫については、会社法第三百四十三条第一項及び第二項(監査役の選任に関する監査役の同意等)並びに第三百九十条第三項(監査役会の権限等)の規定を準用する。この場合において、同項中「監査役会」とあるのは「監事」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(会計監査人についての会社法の準用)
第四十一条の三  会計監査人については、会社法第三百二十九条第一項(選任)、第三百三十七条(会計監査人の資格等)、第三百三十八条第一項及び第二項(会計監査人の任期)、第三百三十九条(解任)、第三百四十条第一項から第三項まで(監査役等による会計監査人の解任)、第三百四十四条第一項及び第二項(会計監査人の選任に関する監査役の同意等)、第三百四十五条第一項から第三項まで(会計参与等の選任等についての意見の陳述)、第三百九十六条第一項から第五項まで(会計監査人の権限等)、第三百九十七条第一項及び第二項(監査役に対する報告)並びに第三百九十八条第二項(定時株主総会における会計監査人の意見の陳述)の規定を準用する。この場合において、同法第三百三十七条第三項第一号中「第四百三十五条第二項」とあるのは「労働金庫法第四十一条第一項」と、同法第三百四十五条第一項中「会計参与の」とあるのは「会計監査人の」と、同条第二項中「会計参与を辞任した者」とあるのは「会計監査人を辞任した者」と、同条第三項中「第二百九十八条第一項第一号」とあるのは「労働金庫法第四十九条第一項第一号」と、同法第三百九十六条第一項中「次章」とあるのは「労働金庫法第四十一条の二第三項」と、「計算書類及びその附属明細書、臨時計算書類並びに連結計算書類」とあるのは「同項に規定する書類」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(会計監査人に欠員を生じた場合の措置)
第四十一条の四  会計監査人が欠けた場合又は定款で定めた会計監査人の員数が欠けた場合において、遅滞なく会計監査人が選任されないときは、監事は、一時会計監査人の職務を行うべき者を選任しなければならない。
2  前項の一時会計監査人の職務を行うべき者については、会社法第三百三十七条(会計監査人の資格等)及び第三百四十条第一項から第三項まで(監査役等による会計監査人の解任)の規定を準用する。この場合において、同法第三百三十七条第三項第一号中「第四百三十五条第二項」とあるのは「労働金庫法第四十一条第一項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

    第五節 役員等の責任

(役員等の責任)
第四十二条  理事、監事又は会計監査人(以下「役員等」という。)は、その任務を怠つたときは、金庫に対し、これによつて生じた損害を賠償する責任を負う。
2  第三十七条の三第一項各号の取引によつて金庫に損害が生じたときは、次に掲げる理事は、その任務を怠つたものと推定する。
一  第三十七条の三第一項の理事
二  金庫が当該取引をすることを決定した理事
三  当該取引に関する理事会の承認の決議に賛成した理事
3  第一項の責任は、総会員の同意がなければ、免除することができない。
4  前項の規定にかかわらず、第一項の責任は、当該役員等が職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときは、賠償の責任を負う額から当該役員等がその在職中に金庫から職務執行の対価として受け、又は受けるべき財産上の利益の一年間当たりの額に相当する額として内閣府令・厚生労働省令で定める方法により算定される額に、次の各号に掲げる役員等の区分に応じ、当該各号に定める数を乗じて得た額を控除して得た額を限度として、総会の決議によつて免除することができる。
一  代表理事 六
二  代表理事以外の理事(会員外理事(金庫の理事であつて、当該金庫の会員、内閣府令・厚生労働省令で定める業務を執行する理事又は参事その他の使用人(以下この号において「会員等」という。)でなく、かつ、過去に当該金庫の会員等又は当該金庫の子会社の内閣府令・厚生労働省令で定める業務を執行する取締役若しくは執行役若しくは支配人その他の使用人となつたことがないものをいう。次号において同じ。)を除く。) 四
三  会員外理事、監事又は会計監査人 二
5  前項の場合には、理事は、同項の総会において次に掲げる事項を開示しなければならない。
一  責任の原因となつた事実及び賠償の責任を負う額
二  前項の規定により免除することができる額の限度及びその算定の根拠
三  責任を免除すべき理由及び免除額
6  理事は、第一項の責任の免除(理事の責任の免除に限る。)に関する議案を総会に提出するには、各監事の同意を得なければならない。
7  第四項の決議があつた場合において、金庫が当該決議後に同項の役員等に対し退職慰労金その他の内閣府令・厚生労働省令で定める財産上の利益を与えるときは、総会の承認を受けなければならない。
8  第三十七条の三第一項第一号の取引(自己のためにした取引に限る。)をした理事の第一項の責任は、任務を怠つたことが当該理事の責めに帰することができない事由によるものであることをもつて免れることができない。
9  第四項の規定は、前項の責任については、適用しない。

(役員等の第三者に対する責任)
第四十二条の二  役員等がその職務を行うについて悪意又は重大な過失があつたときは、当該役員等は、これによつて第三者に生じた損害を賠償する責任を負う。
2  次の各号に掲げる者が、当該各号に定める行為をしたときも、前項と同様とする。ただし、その者が当該行為をすることについて注意を怠らなかつたことを証明したときは、この限りでない。
一  理事 次に掲げる行為
イ 計算書類及び事業報告並びにこれらの附属明細書に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載又は記録
ロ 虚偽の登記
ハ 虚偽の公告(第九十四条において準用する銀行法(昭和五十六年法律第五十九号)第十六条第一項の規定による金庫の事務所の店頭に掲示する措置及び第九十四条において準用する同法第三十八条の規定による金庫のすべての事務所の公衆の目につきやすい場所に掲示する措置を含む。)
二  監事 監査報告に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載又は記録
三  会計監査人 会計監査報告に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載又は記録

(役員等の連帯責任)
第四十二条の三  役員等が金庫又は第三者に生じた損害を賠償する責任を負う場合において、他の役員等も当該損害を賠償する責任を負うときは、これらの者は、連帯債務者とする。

(役員等の責任を追及する訴え)
第四十二条の四  役員等の責任を追及する訴えについては、会社法第七編第二章第二節(第八百四十七条第二項、第八百四十九条第二項第二号及び第五項並びに第八百五十一条を除く。)(株式会社における責任追及等の訴え)の規定を準用する。この場合において、同法第八百四十七条第一項中「株式を有する株主(第百八十九条第二項の定款の定めによりその権利を行使することができない単元未満株主を除く。)」とあるのは「会員である者」と、同条第三項から第五項まで及び第七項中「株主」とあるのは「会員」と、同法第八百五十条第四項中「第四百二十四条(第四百八十六条第四項において準用する場合を含む。)」とあるのは「労働金庫法第四十二条第三項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

    第六節 顧問及び参事

(顧問)
第四十三条  金庫は、理事会の決議により、学識経験のある者を顧問とし、常時金庫の重要事項に関し助言を求めることができる。但し、顧問は、金庫を代表することができない。

(参事)
第四十四条  金庫は、理事会の決議により、参事を置くことができる。
2  参事については、会社法第十一条第一項及び第三項(支配人の代理権)、第十二条(支配人の競業の禁止)並びに第十三条(表見支配人)の規定を準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(参事の解任)
第四十五条  会員(個人会員を除く。)は、総会員(個人会員を除く。)の十分の一以上の連署をもつて、理事に対し、参事の解任を請求することができる。
2  前項の規定による解任の請求は、解任の理由を記載した書面を理事に提出してしなければならない。
3  第一項の規定による解任の請求があつたときは、理事会は、その参事の解任の可否を決しなければならない。
4  理事は、前項の可否を決する日の七日前までに、その参事に対し、第二項の書面を送付し、かつ、弁明する機会を与えなければならない。

    第七節 総会等

(通常総会の招集)
第四十六条  通常総会は、定款の定めるところにより、毎事業年度一回招集しなければならない。

(臨時総会の招集)
第四十七条  臨時総会は、必要があるときは、定款の定めるところにより、何時でも、招集することができる。
2  会員(個人会員を除く。)が総会員(個人会員を除く。)の五分の一以上の同意を得て、会議の目的たる事項及び招集の理由を記載した書面を理事に提出して総会の招集を請求したときは、理事会は、その請求のあつた日から二十日以内に臨時総会を招集すべきことを決定しなければならない。

(会員による総会の招集)
第四十八条  前条第二項の規定による請求をした会員は、同項の請求をした日から十日以内に理事が総会招集の手続をしないときは、内閣総理大臣及び厚生労働大臣の認可を受けて総会を招集することができる。理事の職務を行う者がない場合において、会員(個人会員を除く。)が総会員(個人会員を除く。)の五分の一以上の同意を得たときも同様とする。

(総会招集の手続)
第四十九条  理事(前条の規定により会員が総会を招集する場合にあつては、当該会員。以下この条において同じ。)は、総会を招集する場合には、次に掲げる事項を定め、会日の十日前までに書面をもつて会員(個人会員を除く。以下この条において同じ。)に対しその通知を発しなければならない。
一  総会の日時及び場所
二  総会の目的である事項
三  前各号に掲げるもののほか、内閣府令・厚生労働省令で定める事項
2  前条の規定により会員が総会を招集するときを除き、第一項各号に掲げる事項は、理事会の決議によつて定めなければならない。
3  第一項の規定にかかわらず、総会は、会員の全員の同意があるときは、招集の手続を経ることなく開催することができる。

(通知又は催告)
第五十条  金庫の会員に対してする通知又は催告は、会員名簿に記載し、又は記録したその会員の当該金庫の地区内における事務所又は住所(その会員が別に通知又は催告を受ける場所又は連絡先を金庫に通知した場合にあつては、その場所又は連絡先)にあてて発すれば足りる。ただし、個人会員に対する総会招集の通知は、定款の定めるところにより、会日の十日前までに、公告することをもつて代えることができる。
2  前項の通知又は催告は、通常到達すべきであつた時に到達したものとみなす。
3  前二項の規定は、第四十九条第一項の通知に際して会員に書面を交付し、又は当該書面に記載すべき事項を電磁的方法により提供する場合について準用する。この場合において、前項中「到達したもの」とあるのは、「当該書面の交付又は当該事項の電磁的方法による提供があつたもの」と読み替えるものとする。

(総会の決議事項)
第五十一条  第十二条第三項ただし書、第十七条第二項、第三十二条第三項、第三十七条の六第一項、第四十一条第七項、第四十二条第四項、第六十二条第一項及び第二項、第六十二条の五第三項、第六十二条の六第三項及び第五項、第六十二条の七第三項、第六十三条第二項並びに第六十六条に規定する事項のほか、次に掲げる事項は、総会の決議を経なければならない。
一  定款の変更
二  規約の設定、変更又は廃止
三  毎事業年度の事業計画の設定又は変更
四  その他定款で定める事項

(総会の議事)
第五十二条  総会の議事は、この法律又は定款に特別の定のある場合を除いて、出席した代議員(臨時代議員を含む。)の議決権の過半数で決する。
2  総会においては、第四十九条(総会招集の手続)の規定によりあらかじめ通知した事項についてのみ決議することができる。ただし、定款で別段の定めをしたときは、この限りでない。

(特別の議決)
第五十三条  次の事項については、総会員(個人会員を除く。)の半数以上の代議員(臨時代議員を含む。)が出席し、その議決権の三分の二以上の多数による決議を必要とする。
一  定款の変更
二  解散又は合併
三  会員の除名
四  事業の全部の譲渡
五  第十二条第三項ただし書の規定による承諾
六  第四十二条第四項に規定する責任の免除

(役員の説明義務)
第五十三条の二  役員は、総会において、会員から特定の事項について説明を求められた場合には、当該事項について必要な説明をしなければならない。ただし、当該事項が総会の目的である事項に関しないものである場合、その説明をすることにより会員の共同の利益を著しく害する場合その他正当な理由がある場合として内閣府令・厚生労働省令で定める場合は、この限りでない。

(延期又は続行の決議)
第五十三条の三  総会においてその延期又は続行について決議があつたときは、第四十九条の規定は、適用しない。

(会員名簿の作成、備置き及び閲覧等)
第五十三条の四  金庫は、会員名簿を作成し、各会員について次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
一  名称又は氏名
二  主たる事務所及び金庫の地区内における事務所又は住所
三  加入の年月日
四  出資の口数及び金額並びにその払込みの年月日
2  金庫は、会員名簿を主たる事務所に備え置かなければならない。
3  会員及び金庫の債権者は、金庫の業務取扱時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。この場合においては、当該請求の理由を明らかにしてしなければならない。
一  会員名簿が書面をもつて作成されているときは、当該書面の閲覧又は謄写の請求
二  会員名簿が電磁的記録をもつて作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を内閣府令・厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求
4  理事は、前項の請求があつたときは、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、これを拒むことができない。
一  当該請求を行う会員又は金庫の債権者(以下この項において「請求者」という。)がその権利の確保又は行使に関する調査以外の目的で請求を行つたとき。
二  請求者が当該金庫の業務の遂行を妨げ、又は会員の共同の利益を害する目的で請求を行つたとき。
三  請求者が当該金庫の業務と実質的に競争関係にある事業を営み、又はこれに従事するものであるとき。
四  請求者が会員名簿の閲覧又は謄写によつて知り得た事実を利益をもつて第三者に通報するため請求を行つたとき。
五  請求者が、過去二年以内において、会員名簿の閲覧又は謄写によつて知り得た事実を利益をもつて第三者に通報したことがあるものであるとき。

(総会の議事録の作成、備置き及び閲覧等)
第五十三条の五  総会の議事については、内閣府令・厚生労働省令で定めるところにより、議事録を作成しなければならない。
2  金庫は、総会の日から十年間、前項の議事録をその主たる事務所に備え置かなければならない。
3  金庫は、総会の日から五年間、第一項の議事録の写しをその従たる事務所に備え置かなければならない。ただし、当該議事録が電磁的記録をもつて作成されている場合であつて、従たる事務所における次項第二号に掲げる請求に応じることを可能とするための措置として内閣府令・厚生労働省令で定めるものをとつているときは、この限りでない。
4  会員及び金庫の債権者は、金庫の業務取扱時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。
一  第一項の議事録が書面をもつて作成されているときは、当該書面又は当該書面の写しの閲覧又は謄写の請求
二  第一項の議事録が電磁的記録をもつて作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を内閣府令・厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求

(総会の決議についての会社法の準用)
第五十四条  総会の決議の不存在若しくは無効の確認又は取消しの訴えについては、会社法第八百三十条(株主総会等の決議の不存在又は無効の確認の訴え)、第八百三十一条(株主総会等の決議の取消しの訴え)、第八百三十四条(第十六号及び第十七号に係る部分に限る。)(被告)、第八百三十五条第一項(訴えの管轄及び移送)、第八百三十六条第一項及び第三項(担保提供命令)、第八百三十七条(弁論等の必要的併合)、第八百三十八条(認容判決の効力が及ぶ者の範囲)並びに第八百四十六条(原告が敗訴した場合の損害賠償責任)の規定を準用する。この場合において、同法第八百三十一条第一項中「株主等(当該各号の株主総会等が創立総会又は種類創立総会である場合にあっては、株主等、設立時株主、設立時取締役又は設立時監査役)」とあるのは「会員、理事、監事又は清算人」と、「取締役、監査役又は清算人(当該決議が株主総会又は種類株主総会の決議である場合にあっては第三百四十六条第一項(第四百七十九条第四項において準用する場合を含む。)の規定により取締役、監査役又は清算人としての権利義務を有する者を含み、当該決議が創立総会又は種類創立総会の決議である場合にあっては設立時取締役又は設立時監査役を含む。)」とあるのは「理事、監事又は清算人(労働金庫法第三十七条(同法第六十八条において準用する場合を含む。)の規定により理事、監事又は清算人としての権利義務を有する者を含む。)」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

    第八節 総代会

(総代会)
第五十五条  会員(個人会員を除く。)の総数が二百を超える金庫は、定款の定めるところにより、総会に代るべき総代会を設けることができる。
2  総代は、定款の定めるところにより、会員(個人会員を除く。)のうちから公平に選任されなければならない。
3  総代の定数は、その選任の時における会員(個人会員を除く。)の数の五分の一(その総数が二千五百を超える金庫にあつては、五百)を下つてはならない。
4  総代の任期は、三年以内において定款で定める期間とする。
5  総代会については、総会に関する規定を準用する。ただし、総代(補欠の総代を除く。)の選任については、決議をすることができない。
6  総代会において第五十三条第二号(解散又は合併)又は第四号(事業の全部の譲渡)に掲げる事項の決議をしたときは、その決議の日から十日以内に、会員に決議の内容を通知しなければならない。

(総会と総代会の関係)
第五十五条の二  前条第六項の通知をした金庫にあつては、当該通知に係る事項を会議の目的として、第四十七条第二項又は第四十八条(会員による総会の招集)の規定により総会を招集することができる。この場合において、同項の規定による書面の提出又は同条後段の場合における認可の申請は、当該通知に係る事項についての総代会の決議の日から三十日以内にしなければならない。
2  前項の総会において当該通知に係る事項を承認しなかつた場合には、総代会における当該事項の決議は、その効力を失う。

    第九節 出資一口の金額の減少

(債権者の異議)
第五十六条  理事は、総会において出資一口の金額の減少の決議があつたときは、その決議の日から二週間以内に、財産目録及び貸借対照表を作成し、かつ、次条第二項第二号の期間の最終日から六月を経過する日までの間、これらを主たる事務所に備え置かなければならない。
2  前項の財産目録及び貸借対照表は、電磁的記録により作成することができる。
3  金庫の債権者は、金庫の業務取扱時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。
一  第一項の財産目録及び貸借対照表が書面をもつて作成されているときは、当該書面の閲覧の請求
二  第一項の財産目録及び貸借対照表が電磁的記録をもつて作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を内閣府令・厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求

第五十七条  金庫が出資一口の金額の減少をする場合には、金庫の債権者は、当該金庫に対し、出資一口の金額の減少について異議を述べることができる。
2  前項の場合には、金庫は、総会において出資一口の金額の減少の決議があつた日から二週間以内に、次に掲げる事項を官報に公告し、かつ、預金者、定期積金の積金者その他政令で定める債権者以外の知れている債権者には、各別にこれを催告しなければならない。ただし、第二号の期間は、一月を下ることができない。
一  出資一口の金額を減少する旨
二  債権者が一定の期間内に異議を述べることができる旨
3  前項の規定にかかわらず、第一項の金庫が前項の規定による公告を、官報のほか、第九十一条の四第一項の規定による定款の定めに従い、同項各号に掲げる公告方法によりするときは、前項の規定による各別の催告は、することを要しない。
4  債権者が第二項第二号の期間内に異議を述べなかつたときは、当該債権者は、当該出資一口の金額の減少について承認をしたものとみなす。
5  債権者が第二項第二号の期間内に異議を述べたときは、第一項の金庫は、当該債権者に対し、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、又は当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等(信託会社及び信託業務を営む金融機関(金融機関の信託業務の兼営等に関する法律(昭和十八年法律第四十三号)第一条第一項(兼営の認可)の認可を受けた金融機関をいう。)をいう。)に相当の財産を信託しなければならない。ただし、当該出資一口の金額の減少をしても当該債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。

(出資一口の金額の減少の無効の訴え)
第五十七条の二  金庫の出資一口の金額の減少の無効の訴えについては、会社法第八百二十八条第一項(第五号に係る部分に限る。)及び第二項(第五号に係る部分に限る。)(会社の組織に関する行為の無効の訴え)、第八百三十四条(第五号に係る部分に限る。)(被告)、第八百三十五条第一項(訴えの管轄及び移送)、第八百三十六条から第八百三十九条まで(担保提供命令、弁論等の必要的併合、認容判決の効力が及ぶ者の範囲、無効又は取消しの判決の効力)並びに第八百四十六条(原告が敗訴した場合の損害賠償責任)の規定を準用する。この場合において、同法第八百二十八条第二項第五号中「株主等」とあるのは「会員、理事、監事、清算人」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

第五章 事業(第五十八条・第五十八条の二)

(金庫の事業)
第五十八条  金庫は、次に掲げる業務及びこれに付随する業務を行うものとする。
一  会員の預金又は定期積金の受入れ
二  会員に対する資金の貸付け
三  会員のためにする手形の割引
2  労働金庫は、前項の業務のほか、次に掲げる業務及びこれに付随する業務を併せ行うことができる。
一  為替取引
二  国、地方公共団体その他営利を目的としない法人(以下この章において「国等」という。)の預金の受入れ
三  会員(個人会員を除く。)を構成するもの(以下この項において「間接構成員」という。)の預金又は定期積金の受入れ
四  間接構成員(法人又は団体であるものを除く。)又は個人会員と生計を一にする配偶者その他の親族(次号において「配偶者等」という。)の預金又は定期積金の受入れ
五  会員以外のもの(国等、間接構成員及び配偶者等を除く。)の預金又は定期積金の受入れ
六  間接構成員及び日本勤労者住宅協会に対する資金の貸付け(手形の割引を含む。以下この章において同じ。)
七  債務の保証又は手形の引受け(会員のためにするものその他の内閣府令・厚生労働省令で定めるものに限る。)
八  有価証券(第十一号に規定する証書をもつて表示される金銭債権に該当するもの及び短期社債等を除く。第十一号の二及び第十二号において同じ。)の売買(有価証券関連デリバティブ取引に該当するものを除く。)又は有価証券関連デリバティブ取引(投資の目的をもつてするもの又は書面取次ぎ行為に限る。)
九  有価証券の貸付け(会員のためにするものその他の内閣府令・厚生労働省令で定めるものに限る。)
十  国債、地方債若しくは政府保証債(以下この章において「国債等」という。)の引受け(売出しの目的をもつてするものを除く。)又は当該引受けに係る国債等の募集の取扱い
十一  金銭債権(譲渡性預金証書その他の内閣府令・厚生労働省令で定める証書をもつて表示されるものを含む。)の取得又は譲渡
十一の二  特定目的会社が発行する特定社債(特定短期社債を除き、資産流動化計画において当該特定社債の発行により得られる金銭をもつて指名金銭債権又は指名金銭債権を信託する信託の受益権のみを取得するものに限る。)その他これに準ずる有価証券として内閣府令・厚生労働省令で定めるもの(以下この号及び次条第一項第九号の二において「特定社債等」という。)の引受け(売出しの目的をもつてするものを除く。)又は当該引受けに係る特定社債等の募集の取扱い
十一の三  短期社債等の取得又は譲渡
十二  有価証券の私募の取扱い
十三  金庫、独立行政法人住宅金融支援機構、株式会社日本政策金融公庫、独立行政法人勤労者退職金共済機構その他内閣総理大臣及び厚生労働大臣の定める者(外国の法令に準拠して外国において銀行法第二条第二項(定義等)に規定する銀行業を営む者(同法第四条第五項(営業の免許)に規定する銀行等を除く。次条第一項第十一号において「外国銀行」という。)を除く。)の業務の代理又は媒介(内閣総理大臣及び厚生労働大臣の定めるものに限る。)
十四  国、地方公共団体、会社等の金銭の収納その他金銭に係る事務の取扱い
十五  有価証券、貴金属その他の物品の保護預り
十五の二  振替業
十六  両替
十六の二  デリバティブ取引(有価証券関連デリバティブ取引に該当するものを除く。次号において同じ。)であつて内閣府令・厚生労働省令で定めるもの(第十一号に掲げる業務に該当するものを除く。)
十七  デリバティブ取引(内閣府令・厚生労働省令で定めるものに限る。)の媒介、取次ぎ又は代理
十八  金利、通貨の価格、商品の価格、算定割当量(地球温暖化対策の推進に関する法律(平成十年法律第百十七号)第二条第六項(定義)に規定する算定割当量その他これに類似するものをいう。以下同じ。)の価格その他の指標の数値としてあらかじめ当事者間で約定された数値と将来の一定の時期における現実の当該指標の数値の差に基づいて算出される金銭の授受を約する取引又はこれに類似する取引であつて内閣府令・厚生労働省令で定めるもの(次号において「金融等デリバティブ取引」という。)のうち労働金庫の経営の健全性を損なうおそれがないと認められる取引として内閣府令・厚生労働省令で定めるもの(第十一号及び第十六号の二に掲げる業務に該当するものを除く。)
十九  金融等デリバティブ取引の媒介、取次ぎ又は代理(第十七号に掲げる業務に該当するもの及び内閣府令・厚生労働省令で定めるものを除く。)
二十  有価証券関連店頭デリバティブ取引(当該有価証券関連店頭デリバティブ取引に係る有価証券が第十一号に規定する証書をもつて表示される金銭債権に該当するもの及び短期社債等以外のものである場合には、差金の授受によつて決済されるものに限る。次号において同じ。)(第八号に掲げる業務に該当するものを除く。)
二十一  有価証券関連店頭デリバティブ取引の媒介、取次ぎ又は代理
二十二  機械類その他の物件を使用させる契約であつて次に掲げる要件の全てを満たすものに基づき、当該物件を使用させる業務(会員又はこれに準ずる者として内閣府令・厚生労働省令で定めるもののためにするものに限る。)
イ 契約の対象とする物件(以下この号及び次条第一項第二十号において「リース物件」という。)を使用させる期間(以下この号及び同項第二十号において「使用期間」という。)の中途において契約の解除をすることができないものであること又はこれに準ずるものとして内閣府令・厚生労働省令で定めるものであること。
ロ 使用期間において、リース物件の取得価額から当該リース物件の使用期間の満了の時において譲渡するとした場合に見込まれるその譲渡対価の額に相当する金額を控除した額及び固定資産税に相当する額、保険料その他当該リース物件を使用させるために必要となる付随費用として内閣府令・厚生労働省令で定める費用の合計額を対価として受領することを内容とするものであること。
ハ 使用期間が満了した後、リース物件の所有権又はリース物件の使用及び収益を目的とする権利が相手方に移転する旨の定めがないこと。
二十三  前号に掲げる業務の代理又は媒介
3  労働金庫の前項第五号に掲げる業務に係る預金及び定期積金の合計額は、当該労働金庫の預金及び定期積金の総額の百分の二十に相当する金額を超えてはならない。
4  労働金庫は、第二項第六号に掲げる資金の貸付けの業務のほか、政令で定めるところにより、第一項第二号及び第三号に掲げる業務の遂行を妨げない限度において、国等、金融機関その他会員以外のものに対する資金の貸付けをすることができる。
5  第二項第十一号に掲げる業務には同号に規定する証書をもつて表示される金銭債権のうち有価証券に該当するものについて、同項第十一号の三に掲げる業務には短期社債等について、金融商品取引法第二条第八項第一号から第六号まで及び第八号から第十号まで(定義)に掲げる行為を行う業務を含むものとする。
6  第二項及び前項において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一  短期社債等 次に掲げるものをいう。
イ 社債、株式等の振替に関する法律第六十六条第一号(権利の帰属)に規定する短期社債
ロ 投資信託及び投資法人に関する法律(昭和二十六年法律第百九十八号)第百三十九条の十二第一項(短期投資法人債に係る特例)に規定する短期投資法人債
ハ 信用金庫法(昭和二十六年法律第二百三十八号)第五十四条の四第一項(短期債の発行)に規定する短期債
ニ 保険業法(平成七年法律第百五号)第六十一条の十第一項(短期社債に係る特例)に規定する短期社債
ホ 資産の流動化に関する法律(平成十年法律第百五号)第二条第八項(定義)に規定する特定短期社債
ヘ 農林中央金庫法(平成十三年法律第九十三号)第六十二条の二第一項(短期農林債の発行)に規定する短期農林債
ト その権利の帰属が社債、株式等の振替に関する法律の規定により振替口座簿の記載又は記録により定まるものとされる外国法人の発行する債券(新株予約権付社債券の性質を有するものを除く。)に表示されるべき権利のうち、次に掲げる要件のすべてに該当するもの
(1) 各権利の金額が一億円を下回らないこと。
(2) 元本の償還について、権利の総額の払込みのあつた日から一年未満の日とする確定期限の定めがあり、かつ、分割払の定めがないこと。
(3) 利息の支払期限を、(2)の元本の償還期限と同じ日とする旨の定めがあること。
一の二  有価証券関連デリバティブ取引又は書面取次ぎ行為 それぞれ金融商品取引法第二十八条第八項第六号(定義)に規定する有価証券関連デリバティブ取引又は同法第三十三条第二項(金融機関の有価証券関連業の禁止等)に規定する書面取次ぎ行為をいう。
二  政府保証債 政府が元本の償還及び利息の支払について保証している社債その他の債券をいう。
二の二  特定目的会社、資産流動化計画、特定社債又は特定短期社債 それぞれ資産の流動化に関する法律第二条第三項、第四項、第七項又は第八項(定義)に規定する特定目的会社、資産流動化計画、特定社債又は特定短期社債をいう。
三  有価証券の私募の取扱い 有価証券の私募(金融商品取引法第二条第三項(定義)に規定する有価証券の私募をいう。)の取扱いをいう。
三の二  振替業 社債、株式等の振替に関する法律第二条第四項(定義)の口座管理機関として行う振替業をいう。
三の三  デリバティブ取引 金融商品取引法第二条第二十項(定義)に規定するデリバティブ取引をいう。
四  有価証券関連店頭デリバティブ取引 金融商品取引法第二十八条第八項第四号(定義)に掲げる行為をいう。
7  労働金庫は、第一項から第四項までの規定により行う業務のほか、第一項各号に掲げる業務の遂行を妨げない限度において、次に掲げる業務を行うことができる。
一  金融商品取引法第二十八条第六項(通則)に規定する投資助言業務
二  金融商品取引法第三十三条第二項各号(金融機関の有価証券関連業の禁止等)に掲げる有価証券又は取引について、同項各号に定める行為を行う業務(第二項の規定により行う業務を除く。)
三  金融機関の信託業務の兼営等に関する法律により行う同法第一条第一項(兼営の認可)に規定する信託業務
四  信託法(平成十八年法律第百八号)第三条第三号(信託の方法)に掲げる方法によつてする信託に係る事務に関する業務
五  算定割当量を取得し、若しくは譲渡することを内容とする契約の締結又はその媒介、取次ぎ若しくは代理を行う業務(第二項の規定により行う業務を除く。)であつて、内閣府令・厚生労働省令で定めるもの
8  労働金庫は、前項第四号に掲げる業務に関しては、信託業法(平成十六年法律第百五十四号)の適用については、政令で定めるところにより、会社とみなす。

第五十八条の二  労働金庫連合会は、前条第一項の業務のほか、次に掲げる業務及びこれに付随する業務を併せ行うことができる。
一  為替取引
二  国等の預金の受入れ
三  会員以外のもの(国等を除く。)の預金の受入れ
四  会員以外のものに対する資金の貸付け
五  債務の保証又は手形の引受け(会員のためにするものその他の内閣府令・厚生労働省令で定めるものに限る。)
六  有価証券(第九号に規定する証書をもつて表示される金銭債権に該当するもの及び短期社債等を除く。第九号の二及び第十号において同じ。)の売買(有価証券関連デリバティブ取引に該当するものを除く。)又は有価証券関連デリバティブ取引(投資の目的をもつてするもの又は書面取次ぎ行為に限る。)
七  有価証券の貸付け(会員のためにするものその他の内閣府令・厚生労働省令で定めるものに限る。)
八  国債等の引受け(売出しの目的をもつてするものを除く。)又は当該引受けに係る国債等の募集の取扱い
九  金銭債権(譲渡性預金証書その他の内閣府令・厚生労働省令で定める証書をもつて表示されるものを含む。)の取得又は譲渡
九の二  特定社債等の引受け(売出しの目的をもつてするものを除く。)又は当該引受けに係る特定社債等の募集の取扱い
九の三  短期社債等の取得又は譲渡
十  有価証券の私募の取扱い
十一  金庫、独立行政法人住宅金融支援機構、株式会社日本政策金融公庫、独立行政法人勤労者退職金共済機構その他内閣総理大臣及び厚生労働大臣の定める者(外国銀行を除く。)の業務の代理又は媒介(内閣総理大臣及び厚生労働大臣の定めるものに限る。)
十二  国、地方公共団体、会社等の金銭の収納その他金銭に係る事務の取扱い
十三  有価証券、貴金属その他の物品の保護預り
十三の二  振替業
十四  両替
十四の二  デリバティブ取引(有価証券関連デリバティブ取引に該当するものを除く。次号において同じ。)であつて内閣府令・厚生労働省令で定めるもの(第九号に掲げる業務に該当するものを除く。)
十五  デリバティブ取引(内閣府令・厚生労働省令で定めるものに限る。)の媒介、取次ぎ又は代理
十六  金利、通貨の価格、商品の価格、算定割当量の価格その他の指標の数値としてあらかじめ当事者間で約定された数値と将来の一定の時期における現実の当該指標の数値の差に基づいて算出される金銭の授受を約する取引又はこれに類似する取引であつて内閣府令・厚生労働省令で定めるもの(次号において「金融等デリバティブ取引」という。)のうち労働金庫連合会の経営の健全性を損なうおそれがないと認められる取引として内閣府令・厚生労働省令で定めるもの(第九号及び第十四号の二に掲げる業務に該当するものを除く。)
十七  金融等デリバティブ取引の媒介、取次ぎ又は代理(第十五号に掲げる業務に該当するもの及び内閣府令・厚生労働省令で定めるものを除く。)
十八  有価証券関連店頭デリバティブ取引(当該有価証券関連店頭デリバティブ取引に係る有価証券が第九号に規定する証書をもつて表示される金銭債権に該当するもの及び短期社債等以外のものである場合には、差金の授受によつて決済されるものに限る。次号において同じ。)(第六号に掲げる業務に該当するものを除く。)
十九  有価証券関連店頭デリバティブ取引の媒介、取次ぎ又は代理
二十  機械類その他の物件を使用させる契約であつて次に掲げる要件の全てを満たすものに基づき、当該物件を使用させる業務(会員又はこれに準ずる者として内閣府令・厚生労働省令で定めるもののためにするものに限る。)
イ 使用期間の中途において契約の解除をすることができないものであること又はこれに準ずるものとして内閣府令・厚生労働省令で定めるものであること。
ロ 使用期間において、リース物件の取得価額から当該リース物件の使用期間の満了の時において譲渡するとした場合に見込まれるその譲渡対価の額に相当する金額を控除した額及び固定資産税に相当する額、保険料その他当該リース物件を使用させるために必要となる付随費用として内閣府令・厚生労働省令で定める費用の合計額を対価として受領することを内容とするものであること。
ハ 使用期間が満了した後、リース物件の所有権又はリース物件の使用及び収益を目的とする権利が相手方に移転する旨の定めがないこと。
二十一  前号に掲げる業務の代理又は媒介
2  労働金庫連合会は、前項第三号又は第四号に掲げる業務を行おうとするときは、内閣総理大臣及び厚生労働大臣の認可を受けなければならない。
3  労働金庫連合会は、前条第一項の規定及び第一項の規定により行う業務のほか、同条第一項各号に掲げる業務の遂行を妨げない限度において、次に掲げる業務を行うことができる。
一  金融商品取引法第二十八条第六項(通則)に規定する投資助言業務
二  金融商品取引法第三十三条第二項各号(金融機関の有価証券関連業の禁止等)に掲げる有価証券又は取引について、同項各号に定める行為を行う業務(第一項の規定により行う業務を除く。)
三  金融機関の信託業務の兼営等に関する法律により行う同法第一条第一項(兼営の認可)に規定する信託業務
四  信託法第三条第三号(信託の方法)に掲げる方法によつてする信託に係る事務に関する業務
五  地方債又は社債その他の債券の募集又は管理の受託
六  担保付社債信託法(明治三十八年法律第五十二号)により行う担保付社債に関する信託業務
七  算定割当量を取得し、若しくは譲渡することを内容とする契約の締結又はその媒介、取次ぎ若しくは代理を行う業務(第一項の規定により行う業務を除く。)であつて、内閣府令・厚生労働省令で定めるもの
4  労働金庫連合会は、前項第四号から第六号までに掲げる業務に関しては、信託業法、担保付社債信託法その他の政令で定める法令の適用については、政令で定めるところにより、会社又は銀行とみなす。この場合においては、信託業法第十四条第二項ただし書(商号)の規定は、適用しない。
5  前条第五項及び第六項の規定は、労働金庫連合会について準用する。この場合において、同条第五項中「第二項第十一号」とあるのは「次条第一項第九号」と、「同項第十一号の三」とあるのは「同項第九号の三」と、同条第六項中「第二項及び前項」とあるのは「前項及び次条第一項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

第五章の二 子会社等(第五十八条の三―第五十八条の六)

(労働金庫の子会社の範囲等)
第五十八条の三  労働金庫は、次に掲げる会社(国内の会社に限る。以下この条において「子会社対象会社」という。)以外の会社を子会社としてはならない。
一  次に掲げる業務を専ら営む会社(イに掲げる業務を営む会社にあつては、主として当該労働金庫その他これに類する者として内閣府令・厚生労働省令で定めるものの行う業務のためにその業務を営んでいる会社に限る。)
イ 労働金庫の行う業務に従属する業務として内閣府令・厚生労働省令で定めるもの(第八項において「従属業務」という。)
ロ 第五十八条第一項各号に掲げる業務を行う事業に付随し、又は関連する業務として内閣府令・厚生労働省令で定めるもの
二  新たな事業分野を開拓する会社又は経営の向上に相当程度寄与すると認められる新たな事業活動を行う会社として内閣府令・厚生労働省令で定める会社(当該会社の議決権を、当該労働金庫又はその子会社のうち前号に掲げる会社で内閣府令・厚生労働省令で定めるもの(次条第七項において「特定子会社」という。)以外の子会社が、合算して、同条第一項に規定する基準議決権数を超えて保有していないものに限る。)
三  前二号に掲げる会社のみを子会社とする持株会社(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第九条第四項第一号(持株会社)に規定する持株会社をいう。以下同じ。)で内閣府令・厚生労働省令で定めるもの(当該持株会社になることを予定している会社を含む。)
2  前項の規定は、子会社対象会社以外の会社が、労働金庫又はその子会社の担保権の実行による株式又は持分の取得その他の内閣府令・厚生労働省令で定める事由により当該労働金庫の子会社となる場合には、適用しない。ただし、当該労働金庫は、その子会社となつた会社が当該事由の生じた日から一年を経過する日までに子会社でなくなるよう、所要の措置を講じなければならない。
3  労働金庫は、子会社対象会社のうち、第一項第三号に掲げる会社(以下この条において「認可対象会社」という。)を子会社としようとするときは、第六十二条第六項若しくは第六十四条第四項又は金融機関の合併及び転換に関する法律(昭和四十三年法律第八十六号)第五条第一項(認可)の規定により合併又は事業の譲受けの認可を受ける場合を除き、あらかじめ、内閣総理大臣及び厚生労働大臣の認可を受けなければならない。
4  前項の規定は、認可対象会社が、労働金庫又はその子会社の担保権の実行による株式又は持分の取得その他の内閣府令・厚生労働省令で定める事由により当該労働金庫の子会社となる場合には、適用しない。ただし、当該労働金庫は、その子会社となつた認可対象会社を引き続き子会社とすることについて内閣総理大臣及び厚生労働大臣の認可を受けた場合を除き、当該認可対象会社が当該事由の生じた日から一年を経過する日までに子会社でなくなるよう、所要の措置を講じなければならない。
5  第三項の規定は、労働金庫が、その子会社としている第一項各号に掲げる会社を当該各号のうち他の号に掲げる会社(認可対象会社に限る。)に該当する子会社としようとするときについて準用する。
6  労働金庫は、第三項の規定により認可対象会社を子会社としようとするとき、又は前項の規定によりその子会社としている第一項各号に掲げる会社を当該各号のうち他の号に掲げる会社(認可対象会社に限る。)に該当する子会社としようとするときは、その旨を定款で定めなければならない。
7  労働金庫が認可対象会社を子会社としている場合には、当該労働金庫の理事は、当該認可対象会社の業務及び財産の状況を、内閣府令・厚生労働省令で定めるところにより、総会に報告しなければならない。
8  第一項第一号の場合において、会社が主として労働金庫その他これに類する者として内閣府令・厚生労働省令で定めるものの行う業務のために従属業務を営んでいるかどうかの基準は、内閣総理大臣及び厚生労働大臣が定める。

(労働金庫等による議決権の取得等の制限)
第五十八条の四  労働金庫又はその子会社は、国内の会社(前条第一項第一号及び第三号に掲げる会社を除く。以下この条において同じ。)の議決権については、合算して、その基準議決権数(当該国内の会社の総株主等の議決権に百分の十を乗じて得た議決権の数をいう。以下この条において同じ。)を超える議決権を取得し、又は保有してはならない。
2  前項の規定は、労働金庫又はその子会社が、担保権の実行による株式又は持分の取得その他の内閣府令・厚生労働省令で定める事由により、国内の会社の議決権をその基準議決権数を超えて取得し、又は保有することとなる場合には、適用しない。ただし、当該労働金庫又はその子会社は、合算してその基準議決権数を超えて取得し、又は保有することとなつた部分の議決権については、当該労働金庫があらかじめ内閣総理大臣及び厚生労働大臣の承認を受けた場合を除き、その取得し、又は保有することとなつた日から一年を超えてこれを保有してはならない。
3  前項ただし書の場合において、内閣総理大臣及び厚生労働大臣がする同項の承認の対象には、労働金庫又はその子会社が国内の会社の議決権を合算してその総株主等の議決権の百分の五十を超えて取得し、又は保有することとなつた議決権のうち当該百分の五十を超える部分の議決権は含まれないものとし、内閣総理大臣及び厚生労働大臣が当該承認をするときは、労働金庫又はその子会社が合算してその基準議決権数を超えて取得し、又は保有することとなつた議決権のうちその基準議決権数を超える部分の議決権を速やかに処分することを条件としなければならない。
4  労働金庫又はその子会社は、次の各号に掲げる場合には、第一項の規定にかかわらず、当該各号に定める日に保有することとなる国内の会社の議決権がその基準議決権数を超える場合であつても、同日以後、当該議決権をその基準議決権数を超えて保有することができる。ただし、内閣総理大臣及び厚生労働大臣は、労働金庫又はその子会社が、次の各号に掲げる場合に国内の会社の議決権を合算してその総株主等の議決権の百分の五十を超えて保有することとなるときは、当該各号に規定する認可をしてはならない。
一  第六十四条第四項又は金融機関の合併及び転換に関する法律第五条第一項(認可)の認可を受けて当該労働金庫が合併により設立されたとき。 その設立された日
二  当該労働金庫が第六十四条第四項又は金融機関の合併及び転換に関する法律第五条第一項(認可)の認可を受けて合併をしたとき(当該労働金庫が存続する場合に限る。)。 その合併をした日
三  当該労働金庫が第六十二条第六項の認可を受けて事業の譲受けをしたとき(内閣府令・厚生労働省令で定める場合に限る。)。 その事業の譲受けをした日
5  内閣総理大臣及び厚生労働大臣は、前項各号に規定する認可をするときは、当該各号に定める日に労働金庫又はその子会社が合算してその基準議決権数を超えて保有することとなる国内の会社の議決権のうちその基準議決権数を超える部分の議決権を、同日から五年を経過する日までに内閣総理大臣及び厚生労働大臣が定める基準に従つて処分することを条件としなければならない。
6  労働金庫又はその子会社が、国内の会社の議決権を合算してその基準議決権数を超えて保有することとなつた場合には、その超える部分の議決権は、当該労働金庫が取得し、又は保有するものとみなす。
7  前各項の場合において、新たな事業分野を開拓する会社又は経営の向上に相当程度寄与すると認められる新たな事業活動を行う会社として内閣府令・厚生労働省令で定める会社の議決権の取得又は保有については、特定子会社は、労働金庫の子会社に該当しないものとみなす。
8  第三十二条第六項の規定は、前各項の場合において労働金庫又はその子会社が取得し、又は保有する議決権について準用する。

(労働金庫連合会の子会社の範囲等)
第五十八条の五  労働金庫連合会は、次に掲げる会社(国内の会社に限る。第三項において「子会社対象会社」という。)以外の会社を子会社としてはならない。
一  銀行法第二条第一項(定義等)に規定する銀行のうち、信託業務(金融機関の信託業務の兼営等に関する法律第一条第一項(兼営の認可)に規定する信託業務をいう。第五号において同じ。)を営むもの
一の二  資金決済に関する法律(平成二十一年法律第五十九号)第二条第三項(定義)に規定する資金移動業者のうち、資金移動業(同条第二項に規定する資金移動業をいう。)その他内閣府令・厚生労働省令で定める業務を専ら営むもの
二  金融商品取引法第二条第九項(定義)に規定する金融商品取引業者のうち、有価証券関連業(同法第二十八条第八項(定義)に規定する有価証券関連業をいう。以下同じ。)のほか、同法第三十五条第一項第一号から第八号まで(第一種金融商品取引業又は投資運用業を行う者の業務の範囲)に掲げる行為を行う業務その他の内閣府令・厚生労働省令で定める業務を専ら営むもの(以下「証券専門会社」という。)
三  金融商品取引法第二条第十二項(定義)に規定する金融商品仲介業者のうち、金融商品仲介業(同条第十一項(定義)に規定する金融商品仲介業をいい、次に掲げる行為のいずれかを業として行うものに限る。以下この号において同じ。)のほか、金融商品仲介業に付随する業務その他の内閣府令・厚生労働省令で定める業務を専ら営むもの(以下「証券仲介専門会社」という。)
イ 金融商品取引法第二条第十一項第一号(定義)に掲げる行為
ロ 金融商品取引法第二条第十七項(定義)に規定する取引所金融商品市場又は同条第八項第三号ロ(定義)に規定する外国金融商品市場における有価証券の売買の委託の媒介(ハに掲げる行為に該当するものを除く。)
ハ 金融商品取引法第二十八条第八項第三号又は第五号(定義)に掲げる行為の委託の媒介
ニ 金融商品取引法第二条第十一項第三号(定義)に掲げる行為
四  保険業法第二条第二項(定義)に規定する保険会社(以下「保険会社」という。)
四の二  保険業法第二条第十八項(定義)に規定する少額短期保険業者(次項第七号において「少額短期保険業者」という。)
五  信託業法第二条第二項(定義)に規定する信託会社のうち、信託業務を専ら営む会社(以下「信託専門会社」という。)
六  従属業務又は金融関連業務を専ら営む会社(従属業務を営む会社にあつては主として当該労働金庫連合会、その子会社(第一号及び第一号の二に掲げる会社に限る。第六項において同じ。)その他これらに類する者として内閣府令・厚生労働省令で定めるものの営む業務のためにその業務を営んでいるものに限るものとし、金融関連業務を営む会社であつて次に掲げる業務の区分に該当する場合には、当該区分に定めるものに、それぞれ限るものとする。)
イ 証券専門関連業務、保険専門関連業務及び信託専門関連業務のいずれも営むもの 当該会社の議決権について、当該労働金庫連合会の証券子会社等が合算して、当該労働金庫連合会又はその子会社(証券子会社等、保険子会社等及び信託子会社等を除く。)が合算して保有する当該会社の議決権の数を超えて保有し、かつ、当該労働金庫連合会の保険子会社等が合算して、当該労働金庫連合会又はその子会社(証券子会社等、保険子会社等及び信託子会社等を除く。)が合算して保有する当該会社の議決権の数を超えて保有し、かつ、当該労働金庫連合会の信託子会社等が合算して、当該労働金庫連合会又はその子会社(証券子会社等、保険子会社等及び信託子会社等を除く。)が合算して保有する当該会社の議決権の数を超えて保有しているもの
ロ 証券専門関連業務及び保険専門関連業務のいずれも営むもの(イに掲げるものを除く。) 当該会社の議決権について、当該労働金庫連合会の証券子会社等が合算して、当該労働金庫連合会又はその子会社(証券子会社等及び保険子会社等を除く。)が合算して保有する当該会社の議決権の数を超えて保有し、かつ、当該労働金庫連合会の保険子会社等が合算して、当該労働金庫連合会又はその子会社(証券子会社等及び保険子会社等を除く。)が合算して保有する当該会社の議決権の数を超えて保有しているもの
ハ 証券専門関連業務及び信託専門関連業務のいずれも営むもの(イに掲げるものを除く。) 当該会社の議決権について、当該労働金庫連合会の証券子会社等が合算して、当該労働金庫連合会又はその子会社(証券子会社等及び信託子会社等を除く。)が合算して保有する当該会社の議決権の数を超えて保有し、かつ、当該労働金庫連合会の信託子会社等が合算して、当該労働金庫連合会又はその子会社(証券子会社等及び信託子会社等を除く。)が合算して保有する当該会社の議決権の数を超えて保有しているもの
ニ 保険専門関連業務及び信託専門関連業務のいずれも営むもの(イに掲げるものを除く。) 当該会社の議決権について、当該労働金庫連合会の保険子会社等が合算して、当該労働金庫連合会又はその子会社(保険子会社等及び信託子会社等を除く。)が合算して保有する当該会社の議決権の数を超えて保有し、かつ、当該労働金庫連合会の信託子会社等が合算して、当該労働金庫連合会又はその子会社(保険子会社等及び信託子会社等を除く。)が合算して保有する当該会社の議決権の数を超えて保有しているもの
ホ 証券専門関連業務を営むもの(イ、ロ及びハに掲げるものを除く。) 当該会社の議決権について、当該労働金庫連合会の証券子会社等が合算して、当該労働金庫連合会又はその子会社(証券子会社等を除く。)が合算して保有する当該会社の議決権の数を超えて保有しているもの
ヘ 保険専門関連業務を営むもの(イ、ロ及びニに掲げるものを除く。) 当該会社の議決権について、当該労働金庫連合会の保険子会社等が合算して、当該労働金庫連合会又はその子会社(保険子会社等を除く。)が合算して保有する当該会社の議決権の数を超えて保有しているもの
ト 信託専門関連業務を営むもの(イ、ハ及びニに掲げるものを除く。) 当該会社の議決権について、当該労働金庫連合会の信託子会社等が合算して、当該労働金庫連合会又はその子会社(信託子会社等を除く。)が合算して保有する当該会社の議決権の数を超えて保有しているもの
七  新たな事業分野を開拓する会社又は経営の向上に相当程度寄与すると認められる新たな事業活動を行う会社として内閣府令・厚生労働省令で定める会社(当該会社の議決権を、当該労働金庫連合会又はその子会社のうち前号に掲げる会社で内閣府令・厚生労働省令で定めるもの(次条第二項において「特定子会社」という。)以外の子会社が、合算して、同条第一項に規定する基準議決権数を超えて保有していないものに限る。)
八  前各号に掲げる会社のみを子会社とする持株会社で内閣府令・厚生労働省令で定めるもの(当該持株会社になることを予定している会社を含む。)
2  前項において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一  従属業務 労働金庫連合会の行う業務又は前項第一号から第五号までに掲げる会社の営む業務に従属する業務として内閣府令・厚生労働省令で定めるもの
二  金融関連業務 第五十八条第一項各号に掲げる業務を行う事業、有価証券関連業、保険業(保険業法第二条第一項(定義)に規定する保険業をいう。第四号において同じ。)又は信託業(信託業法第二条第一項(定義)に規定する信託業をいう。第五号において同じ。)に付随し、又は関連する業務として内閣府令・厚生労働省令で定めるもの
三  証券専門関連業務 専ら有価証券関連業に付随し、又は関連する業務として内閣府令・厚生労働省令で定めるもの
四  保険専門関連業務 専ら保険業に付随し、又は関連する業務として内閣府令・厚生労働省令で定めるもの
五  信託専門関連業務 専ら信託業に付随し、又は関連する業務として内閣府令・厚生労働省令で定めるもの
六  証券子会社等 労働金庫連合会の子会社である次に掲げる会社
イ 証券専門会社又は証券仲介専門会社
ロ イに掲げる会社を子会社とする前項第八号に掲げる持株会社
ハ その他の会社であつて、当該労働金庫連合会の子会社である証券専門会社又は証券仲介専門会社の子会社のうち内閣府令・厚生労働省令で定めるもの
七  保険子会社等 労働金庫連合会の子会社である次に掲げる会社
イ 保険会社又は少額短期保険業者
ロ イに掲げる会社を子会社とする前項第八号に掲げる持株会社
ハ その他の会社であつて、当該労働金庫連合会の子会社である保険会社又は少額短期保険業者の子会社のうち内閣府令・厚生労働省令で定めるもの
八  信託子会社等 労働金庫連合会の子会社である次に掲げる会社
イ 前項第一号に掲げる銀行(以下この号において「信託兼営銀行」という。)
ロ 信託専門会社
ハ イ又はロに掲げる会社を子会社とする前項第八号に掲げる持株会社
ニ その他の会社であつて、当該労働金庫連合会の子会社である信託兼営銀行又は信託専門会社の子会社のうち内閣府令・厚生労働省令で定めるもの
3  労働金庫連合会は、子会社対象会社のうち、第一項第一号から第六号まで又は第八号に掲げる会社(従属業務(前項第一号に掲げる従属業務をいう。以下この項及び第六項において同じ。)又は第五十八条第一項各号に掲げる業務を行う事業に付随し、若しくは関連する業務として内閣府令・厚生労働省令で定めるものを専ら営む会社(従属業務を営む会社にあつては、主として当該労働金庫連合会の行う業務のためにその業務を営んでいる会社に限る。)を除く。次項において「認可対象会社」という。)を子会社としようとするときは、第六十二条第六項又は第六十四条第四項の規定により合併又は事業の譲受けの認可を受ける場合を除き、あらかじめ、内閣総理大臣及び厚生労働大臣の認可を受けなければならない。
4  前項の規定は、労働金庫連合会が、その子会社としている第一項各号に掲げる会社を当該各号のうち他の号に掲げる会社(認可対象会社に限る。)に該当する子会社としようとするときについて準用する。
5  第五十八条の三第二項、第四項、第六項及び第七項の規定は、労働金庫連合会について準用する。この場合において、同条第二項中「前項」とあるのは「第五十八条の五第一項」と、「子会社対象会社」とあるのは「同項に規定する子会社対象会社」と、同条第四項中「前項」とあるのは「第五十八条の五第三項」と、「認可対象会社」とあるのは「認可対象会社(同項に規定する認可対象会社をいう。以下この項、第六項及び第七項において同じ。)」と、同条第六項中「第三項」とあるのは「第五十八条の五第三項」と、「前項」とあるのは「同条第四項」と、「第一項各号」とあるのは「同条第一項各号」と読み替えるものとする。
6  第一項第六号又は第三項の場合において、会社が主として労働金庫連合会、その子会社その他これらに類する者として内閣府令・厚生労働省令で定めるもの又は労働金庫連合会の行う業務のために従属業務を営んでいるかどうかの基準は、内閣総理大臣及び厚生労働大臣が定める。
7  労働金庫連合会が第五十八条の二第三項の規定により同項第三号に掲げる業務を行う場合における第一項第六号の規定の適用については、同号イ、ハ、ニ及びト中「当該労働金庫連合会の信託子会社等が合算して、当該労働金庫連合会又はその子会社」とあるのは、「当該労働金庫連合会又はその信託子会社等が合算して、当該労働金庫連合会の子会社」とする。

(労働金庫連合会等による議決権の取得等の制限)
第五十八条の六  労働金庫連合会又はその子会社は、国内の会社(前条第一項第一号から第六号まで及び第八号に掲げる会社を除く。以下この項において同じ。)の議決権については、合算して、その基準議決権数(当該国内の会社の総株主等の議決権に百分の十を乗じて得た議決権の数をいう。)を超える議決権を取得し、又は保有してはならない。
2  前項の場合及び次項において準用する第五十八条の四第二項から第六項までの場合において、新たな事業分野を開拓する会社又は経営の向上に相当程度寄与すると認められる新たな事業活動を行う会社として内閣府令・厚生労働省令で定める会社の議決権の取得又は保有については、特定子会社は、労働金庫連合会の子会社に該当しないものとみなす。
3  第五十八条の四第二項から第六項まで及び第八項の規定は、労働金庫連合会について準用する。この場合において、同条第二項中「前項」とあるのは「第五十八条の六第一項」と、「国内の会社の議決権をその基準議決権数」とあるのは「国内の会社(同項に規定する国内の会社をいう。次項から第六項までにおいて同じ。)の議決権をその基準議決権数(同条第一項に規定する基準議決権数をいう。以下この項から第六項までにおいて同じ。)」と、同条第四項中「第一項の規定」とあるのは「第五十八条の六第一項の規定」と、同項第一号及び第二号中「第六十四条第四項又は金融機関の合併及び転換に関する法律第五条第一項(認可)」とあるのは「第六十四条第四項」と、同項第三号中「第六十二条第六項の認可を受けて事業」とあるのは「、次条第三項又は第六十二条第六項の認可を受けて、次条第三項に規定する認可対象会社を子会社としたとき、又は事業」と、「その事業」とあるのは「その子会社とした日又はその事業」と、同条第八項中「前各項」とあるのは「第二項から第六項まで並びに第五十八条の六第一項及び第二項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

第六章 経理(第五十九条―第六十一条)

(事業年度)
第五十九条  金庫の事業年度は、四月一日から翌年三月三十一日までとする。

(会計帳簿等)
第五十九条の二  金庫の会計は、一般に公正妥当と認められる会計の慣行に従うものとする。
2  金庫は、内閣府令・厚生労働省令で定めるところにより、適時に、正確な会計帳簿を作成しなければならない。
3  金庫は、内閣府令・厚生労働省令で定めるところにより、その成立の日における貸借対照表を作成しなければならない。
4  金庫は、会計帳簿の閉鎖の時から十年間、その会計帳簿及びその事業に関する重要な資料を保存しなければならない。
5  金庫は、第三項の貸借対照表及び第四十一条第一項の書類を作成した日から十年間、これらの書類を保存しなければならない。
6  裁判所は、申立てにより又は職権で、訴訟の当事者に対し、会計帳簿及び前項の書類の全部又は一部の提出を命ずることができる。

(会計帳簿の閲覧等)
第五十九条の三  会員は、総会員(個人会員を除く。)の十分の一以上の同意を得て、いつでも、理事に対し会計の帳簿及びこれに関する書類の閲覧又は謄写を求めることができる。この場合においては、理事は、正当な理由がないのにこれを拒んではならない。

(法定準備金)
第六十条  金庫は、出資の総額に達するまでは、毎事業年度の剰余金の百分の十に相当する金額以上の金額を準備金として積み立てなければならない。
2  前項の準備金は、損失のてん補に充てる場合を除いては、取りくずしてはならない。

(剰余金の配当)
第六十一条  金庫の剰余金の配当は、事業年度終了の日における純資産の額(貸借対照表上の資産の額から負債の額を控除して得た額をいう。以下この項において同じ。)から次に掲げる金額を控除して得た額を限度として行うことができる。
一  出資の総額
二  前条第一項の準備金の額
三  前条第一項の規定によりその事業年度に積み立てなければならない準備金の額
四  その他内閣府令・厚生労働省令で定める額
2  剰余金の配当は、定款の定めるところにより、会員の金庫の事業の利用分量又は出資額に応じてしなければならない。
3  出資額に応じてする剰余金の配当の率の最高限度は、定款で定めなければならない。

第七章 事業の譲渡又は譲受け及び合併(第六十二条―第六十五条)

(事業の譲渡又は譲受け)
第六十二条  金庫は、総会の決議を経て、その事業の全部又は一部を銀行、他の金庫、信用金庫又は信用協同組合(信用金庫又は信用協同組合をもつて組織する連合会を含む。次項において同じ。)に譲り渡すことができる。
2  金庫は、総会の決議を経て、銀行、他の金庫、信用金庫又は信用協同組合の事業の全部又は一部を譲り受けることができる。ただし、その対価が、最終の貸借対照表により当該金庫に現存する純資産額の五分の一を超えない場合は、総会の決議を経ることを要しない。
3  金庫が前項ただし書の規定により総会の決議を経ないで事業の全部又は一部の譲受けをする場合には、金庫は、事業の全部又は一部の譲受けをする日の二十日前までに、事業の全部又は一部の譲受けをする旨並びに契約相手方の名称又は商号及び住所を公告し、又は会員に通知しなければならない。
4  前項に規定する場合において、金庫の総会員の六分の一以上の会員が同項の規定による公告又は通知の日から二週間以内に事業の全部又は一部の譲受けに反対する旨を金庫に対し通知したときは、事業の全部又は一部の譲受けをする日の前日までに、総会の決議によつて、当該事業の全部又は一部の譲受けに係る契約の承認を受けなければならない。
5  金庫が事業の全部の譲受けを行う場合における事業の全部の譲受けに反対する会員からの持分の譲受けの請求については、第十六条の規定は、適用しない。
6  第一項又は第二項の事業の譲渡又は譲受けについては、政令で定めるものを除き、内閣総理大臣及び厚生労働大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
7  第一項及び第二項の事業の全部の譲渡又は譲受けについては、第五十七条の二の規定を準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
8  金庫は、第二項の事業の全部又は一部の譲受けにより契約(その契約に関する業務が銀行法第二条第二項(定義等)に規定する行為に係るものであるものに限る。以下この項において同じ。)に基づく権利義務を承継した場合において、その契約が、金庫の事業に関する法令により、当該金庫の行うことができない業務に属するものであるとき、又は当該金庫について制限されているものであるときは、その契約で期限の定めのあるものは期限満了まで、期限の定めのないものは承継の日から一年以内の期間に限り、その契約に関する業務を継続することができる。

(合併契約)
第六十二条の二  金庫は、他の金庫と合併をすることができる。この場合においては、合併をする金庫は、合併契約を締結しなければならない。

(吸収合併)
第六十二条の三  金庫が吸収合併(金庫が他の金庫とする合併であつて、合併により消滅する金庫(以下「吸収合併消滅金庫」という。)の権利義務の全部を合併後存続する金庫(以下「吸収合併存続金庫」という。)に承継させるものをいう。以下同じ。)をする場合には、吸収合併契約において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一  吸収合併存続金庫及び吸収合併消滅金庫の名称及び住所
二  吸収合併存続金庫の地区及び出資一口の金額
三  吸収合併消滅金庫の会員に対する出資の割当てに関する事項
四  吸収合併消滅金庫の会員に対して交付する金銭の額を定めたときは、その定め
五  吸収合併がその効力を生ずる日(以下「効力発生日」という。)
六  その他内閣府令・厚生労働省令で定める事項

(新設合併)
第六十二条の四  二以上の金庫が新設合併(二以上の金庫がする合併であつて、合併により消滅する金庫(以下「新設合併消滅金庫」という。)の権利義務の全部を合併により設立する金庫(以下「新設合併設立金庫」という。)に承継させるものをいう。以下同じ。)をする場合には、新設合併契約において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一  新設合併消滅金庫の名称及び住所
二  新設合併設立金庫の地区及び出資一口の金額
三  新設合併設立金庫が特定金庫である場合の会計監査人の氏名又は名称
四  新設合併設立金庫の準備金の額に関する事項
五  新設合併消滅金庫の会員に対する出資の割当てに関する事項
六  新設合併設立金庫の定款で定める事項
七  その他内閣府令・厚生労働省令で定める事項

(吸収合併消滅金庫の手続)
第六十二条の五  吸収合併消滅金庫は、次に掲げる日のいずれか早い日から効力発生日までの間、吸収合併契約の内容その他内閣府令・厚生労働省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録をその主たる事務所に備え置かなければならない。
一  第三項の総会の日の二週間前の日
二  第四項において準用する第五十七条第二項の規定による公告の日又は第四項において準用する同条第二項の規定による催告の日のいずれか早い日
2  吸収合併消滅金庫の会員及び債権者は、吸収合併消滅金庫に対して、その業務取扱時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号又は第四号に掲げる請求をするには、当該吸収合併消滅金庫の定めた費用を支払わなければならない。
一  前項の書面の閲覧の請求
二  前項の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三  前項の電磁的記録に記録された事項を内閣府令・厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四  前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて吸収合併消滅金庫の定めたものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
3  吸収合併消滅金庫は、効力発生日の前日までに、総会の決議によつて、合併契約の承認を受けなければならない。
4  吸収合併消滅金庫については、第五十七条の規定を準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
5  吸収合併消滅金庫は、吸収合併存続金庫との合意により、効力発生日を変更することができる。
6  前項の場合には、吸収合併消滅金庫は、変更前の効力発生日(変更後の効力発生日が変更前の効力発生日前の日である場合にあつては、当該変更後の効力発生日)の前日までに、変更後の効力発生日を公告しなければならない。
7  第五項の規定により効力発生日を変更したときは、変更後の効力発生日を効力発生日とみなして、この条、次条、第六十四条及び第七十四条の規定を適用する。

(吸収合併存続金庫の手続)
第六十二条の六  吸収合併存続金庫は、次に掲げる日のいずれか早い日から効力発生日後六月を経過する日までの間、吸収合併契約の内容その他内閣府令・厚生労働省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録をその主たる事務所に備え置かなければならない。
一  吸収合併契約について総会の決議によつてその承認を受けなければならないときは、当該総会の日の二週間前の日
二  第四項の規定による公告の日又は同項の規定による通知の日のいずれか早い日
三  第六項において準用する第五十七条第二項の規定による公告の日又は第六項において準用する同条第二項の規定による催告の日のいずれか早い日
2  吸収合併存続金庫の会員及び債権者は、吸収合併存続金庫に対して、その業務取扱時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号又は第四号に掲げる請求をするには、当該吸収合併存続金庫の定めた費用を支払わなければならない。
一  前項の書面の閲覧の請求
二  前項の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三  前項の電磁的記録に記録された事項を内閣府令・厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四  前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて吸収合併存続金庫の定めたものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
3  吸収合併存続金庫は、効力発生日の前日までに、総会の決議によつて、合併契約の承認を受けなければならない。ただし、吸収合併消滅金庫の総会員の数が吸収合併存続金庫の総会員の数の五分の一を超えない場合であつて、かつ、吸収合併消滅金庫の最終の貸借対照表により現存する総資産額が吸収合併存続金庫の最終の貸借対照表により現存する総資産額の五分の一を超えない場合は、この限りでない。
4  吸収合併存続金庫が前項ただし書の規定により総会の決議を経ないで合併をする場合には、吸収合併存続金庫は、効力発生日の二十日前までに、吸収合併をする旨並びに吸収合併消滅金庫の名称及び住所を公告し、又は会員に通知しなければならない。
5  前項に規定する場合において、吸収合併存続金庫の総会員の六分の一以上の会員が同項の規定による公告又は通知の日から二週間以内に合併に反対する旨を吸収合併存続金庫に対し通知したときは、効力発生日の前日までに、総会の決議によつて、吸収合併契約の承認を受けなければならない。
6  吸収合併存続金庫については、第五十七条の規定を準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
7  吸収合併存続金庫は、効力発生日後遅滞なく、吸収合併により吸収合併存続金庫が承継した吸収合併消滅金庫の権利義務その他の吸収合併に関する事項として内閣府令・厚生労働省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録を作成しなければならない。
8  吸収合併存続金庫は、効力発生日から六月間、前項の書面又は電磁的記録をその主たる事務所に備え置かなければならない。
9  吸収合併存続金庫の会員及び債権者は、吸収合併存続金庫に対して、その業務取扱時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号又は第四号に掲げる請求をするには、当該吸収合併存続金庫の定めた費用を支払わなければならない。
一  前項の書面の閲覧の請求
二  前項の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三  前項の電磁的記録に記録された事項を内閣府令・厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四  前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて吸収合併存続金庫の定めたものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求

(新設合併消滅金庫の手続)
第六十二条の七  新設合併消滅金庫は、次に掲げる日のいずれか早い日から新設合併設立金庫の成立の日までの間、新設合併契約の内容その他内閣府令・厚生労働省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録をその主たる事務所に備え置かなければならない。
一  第三項の総会の日の二週間前の日
二  第四項において準用する第五十七条第二項の規定による公告の日又は第四項において準用する同条第二項の規定による催告の日のいずれか早い日
2  新設合併消滅金庫の会員及び債権者は、新設合併消滅金庫に対して、その業務取扱時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号又は第四号に掲げる請求をするには、当該新設合併消滅金庫の定めた費用を支払わなければならない。
一  前項の書面の閲覧の請求
二  前項の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三  前項の電磁的記録に記録された事項を内閣府令・厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四  前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて新設合併消滅金庫の定めたものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
3  新設合併消滅金庫は、総会の決議によつて、新設合併契約の承認を受けなければならない。
4  新設合併消滅金庫については、第五十七条の規定を準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(新設合併設立金庫の手続等)
第六十三条  第三章(第二十三条の二及び第二十七条を除く。)の規定は、新設合併設立金庫の設立については、適用しない。
2  合併によつて金庫を設立するには、各金庫がそれぞれ総会において会員(個人会員を除く。)の代議員のうちから選任した設立委員が共同して定款を作成し、役員を選任し、その他設立に必要な行為をしなければならない。
3  前項の規定による役員の任期は、最初の通常総会の日までとする。
4  第二項の規定による設立委員の選任については、第五十三条の規定を準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
5  第二項の規定による役員の選任については、第三十二条第四項の規定を準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
6  新設合併設立金庫は、その成立の日後遅滞なく、新設合併により新設合併設立金庫が承継した新設合併消滅金庫の権利義務その他の新設合併に関する事項として内閣府令・厚生労働省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録を作成しなければならない。
7  新設合併設立金庫は、その成立の日から六月間、前項の書面又は電磁的記録及び新設合併契約の内容その他内閣府令・厚生労働省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録をその主たる事務所に備え置かなければならない。
8  新設合併設立金庫の会員及び債権者は、新設合併設立金庫に対して、その業務取扱時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号又は第四号に掲げる請求をするには、当該新設合併設立金庫の定めた費用を支払わなければならない。
一  前項の書面の閲覧の請求
二  前項の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三  前項の電磁的記録に記録された事項を内閣府令・厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四  前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて新設合併設立金庫の定めたものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求

(合併の効果)
第六十四条  吸収合併存続金庫は、効力発生日に、吸収合併消滅金庫の権利義務を承継する。
2  吸収合併消滅金庫の吸収合併による解散は、吸収合併の登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。
3  新設合併設立金庫は、その成立の日に、新設合併消滅金庫の権利義務を承継する。
4  金庫の合併については、政令で定めるものを除き、内閣総理大臣及び厚生労働大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
5  前項の認可を受けて合併により設立される金庫は、当該設立の時に、第六条の内閣総理大臣及び厚生労働大臣の免許を受けたものとみなす。

(合併の無効の訴え)
第六十五条  金庫の合併の無効の訴えについては会社法第八百二十八条第一項(第七号及び第八号に係る部分に限る。)及び第二項(第七号及び第八号に係る部分に限る。)(会社の組織に関する行為の無効の訴え)、第八百三十四条(第七号及び第八号に係る部分に限る。)(被告)、第八百三十五条第一項(訴えの管轄及び移送)、第八百三十六条から第八百三十九条まで(担保提供命令、弁論等の必要的併合、認容判決の効力が及ぶ者の範囲、無効又は取消しの判決の効力)、第八百四十三条(第一項第三号及び第四号並びに第二項ただし書を除く。)(合併又は会社分割の無効判決の効力)並びに第八百四十六条(原告が敗訴した場合の損害賠償責任)の規定を、この条において準用する同法第八百四十三条第四項の申立てについては同法第八百六十八条第五項(非訟事件の管轄)、第八百七十条第二項(第五号に係る部分に限る。)(陳述の聴取)、第八百七十条の二(申立書の写しの送付等)、第八百七十一条本文(理由の付記)、第八百七十二条(第五号に係る部分に限る。)(即時抗告)、第八百七十二条の二(抗告状の写しの送付等)、第八百七十三条本文(原裁判の執行停止)、第八百七十五条(非訟事件手続法の規定の適用除外)及び第八百七十六条(最高裁判所規則)の規定を準用する。この場合において、同法第八百二十八条第二項第七号及び第八号中「株主等若しくは社員等」とあるのは「会員、理事、監事若しくは清算人」と、「株主等、社員等」とあるのは「会員、理事、監事、清算人」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

第八章 解散及び清算(第六十六条―第六十八条)

(解散の事由)
第六十六条  金庫は、次に掲げる事由によつて解散する。
一  総会の決議
二  合併(合併により当該金庫が消滅する場合に限る。)
三  破産手続開始の決定
四  定款で定める存続期間の満了又は解散事由の発生
五  事業の全部の譲渡
六  事業免許の取消し

(会社法等の準用)
第六十七条  金庫の解散及び清算については、第二十三条の四、第三十八条から第四十条まで、第四十六条から第四十八条まで、第五十三条の二から第五十三条の五まで及び第五十九条の三の規定並びに会社法第四百七十五条(第三号を除く。)(清算の開始原因)、第四百七十六条(清算株式会社の能力)、第四百七十八条第一項、第二項及び第四項(清算人の就任)、第四百七十九条第一項及び第二項(各号を除く。)(清算人の解任)、第四百八十一条(清算人の職務)、第四百八十三条第四項及び第五項(清算株式会社の代表)、第四百八十四条(清算株式会社についての破産手続の開始)、第四百八十五条(裁判所の選任する清算人の報酬)、第四百九十二条から第四百九十五条まで(財産目録等の作成等、財産目録等の提出命令、貸借対照表等の作成及び保存、貸借対照表等の監査等)、第四百九十六条第一項及び第二項(貸借対照表等の備置き及び閲覧等)、第四百九十七条から第五百三条まで(貸借対照表等の定時株主総会への提出等、貸借対照表等の提出命令、債権者に対する公告等、債務の弁済の制限、条件付債権等に係る債務の弁済、債務の弁済前における残余財産の分配の制限、清算からの除斥)、第五百七条(清算事務の終了等)、第八百六十八条第一項(非訟事件の管轄)、第八百六十九条(疎明)、第八百七十条第一項(第一号及び第二号に係る部分に限る。)(陳述の聴取)、第八百七十一条(理由の付記)、第八百七十二条(第四号に係る部分に限る。)(即時抗告)、第八百七十四条(第一号及び第四号に係る部分に限る。)(不服申立ての制限)、第八百七十五条(非訟事件手続法の規定の適用除外)並びに第八百七十六条(最高裁判所規則)の規定を準用する。この場合において、会社法第四百七十五条中「この章の定めるところにより、清算」とあるのは「清算」と、同条第一号中「第四百七十一条第四号」とあるのは「労働金庫法第六十六条第二号」と、同法第四百七十九条第二項中「次に掲げる株主」とあるのは「総会員の五分の一以上の同意を得た会員」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

第六十八条  金庫の清算人については第三十三条、第三十四条、第三十五条第三項、第三十七条から第三十七条の三まで、第三十七条の七、第四十二条及び第四十二条の二の規定並びに会社法第三百五十七条第一項(取締役の報告義務)、第三百六十条第一項(株主による取締役の行為の差止め)、第三百六十一条(取締役の報酬等)、第三百八十一条第一項前段及び第二項(監査役の権限)、第三百八十三条第一項本文、第二項及び第三項(取締役会への出席義務等)、第三百八十四条から第三百八十六条まで(株主総会に対する報告義務、監査役による取締役の行為の差止め、監査役設置会社と取締役との間の訴えにおける会社の代表)並びに第四百三十条(役員等の連帯責任)の規定を、金庫の清算人の責任を追及する訴えについては同法第七編第二章第二節(第八百四十七条第二項、第八百四十九条第二項第二号及び第五項並びに第八百五十一条を除く。)(株式会社における責任追及等の訴え)の規定を準用する。この場合において、同法第三百八十一条第一項中「取締役(会計参与設置会社にあっては、取締役及び会計参与)」とあるのは「清算人」と、同法第三百八十六条第一項中「第三百四十九条第四項、第三百五十三条及び第三百六十四条」とあるのは「労働金庫法第三十七条の七第一項」と、同法第八百四十七条第一項中「株式を有する株主(第百八十九条第二項の定款の定めによりその権利を行使することができない単元未満株主を除く。)」とあるのは「会員である者」と、同条第三項から第五項まで及び第七項中「株主」とあるのは「会員」と、同法第八百五十条第四項中「第四百二十四条(第四百八十六条第四項において準用する場合を含む。)」とあるのは「労働金庫法第四十二条第三項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

第九章 登記(第六十九条―第八十九条)

(設立の登記)
第六十九条  金庫の設立の登記は、その主たる事務所の所在地において、第二十六条の規定による出資の払込みがあつた日から二週間以内にしなければならない。
2  前項の登記においては、次に掲げる事項を登記しなければならない。
一  事業
二  名称
三  地区
四  事務所の所在場所
五  出資の一口の金額、総口数及び総額
六  存続期間又は解散の事由を定めたときは、その期間又は事由
七  代表権を有する者の氏名、住所及び資格
八  公告方法
九  第九十一条の四第一項の定款の定めが電子公告(公告方法のうち、電磁的方法(会社法第二条第三十四号(定義)に規定する電磁的方法をいう。)により不特定多数の者が公告すべき内容である情報の提供を受けることができる状態に置く措置であつて同号に規定するものをとる方法をいう。以下同じ。)を公告方法とする旨のものであるときは、次に掲げる事項
イ 電子公告により公告すべき内容である情報について不特定多数の者がその提供を受けるために必要な事項であつて会社法第九百十一条第三項第二十九号イ(株式会社の設立の登記)に規定するもの
ロ 第九十一条の四第二項後段の規定による定款の定めがあるときは、その定め

(変更の登記)
第七十条  金庫において前条第二項各号に掲げる事項に変更が生じたときは、二週間以内に、その主たる事務所の所在地において、変更の登記をしなければならない。
2  前項の規定にかかわらず、前条第二項第五号に掲げる事項中出資の総口数及び総額の変更の登記は、毎事業年度末日現在により、当該末日から四週間以内にすれば足りる。

(他の登記所の管轄区域内への主たる事務所の移転の登記)
第七十一条  金庫がその主たる事務所を他の登記所の管轄区域内に移転したときは、二週間以内に、旧所在地においては移転の登記をし、新所在地においては第六十九条第二項各号に掲げる事項を登記しなければならない。

(職務執行停止の仮処分等の登記)
第七十二条  代表理事の職務の執行を停止し、若しくはその職務を代行する者を選任する仮処分命令又はその仮処分命令を変更し、若しくは取り消す決定がされたときは、その主たる事務所の所在地において、その登記をしなければならない。

(参事の登記)
第七十三条  金庫が参事を選任したときは、二週間以内に、その主たる事務所の所在地において、参事の氏名及び住所並びに参事を置いた事務所を登記しなければならない。その登記した事項の変更及び参事の代理権の消滅についても、同様とする。

(吸収合併の登記)
第七十四条  金庫が吸収合併をしたときは、効力発生日から二週間以内に、その主たる事務所の所在地において、吸収合併消滅金庫については解散の登記をし、吸収合併存続金庫については変更の登記をしなければならない。

(新設合併の登記)
第七十五条  二以上の金庫が新設合併をする場合には、次に掲げる日のいずれか遅い日から二週間以内に、その主たる事務所の所在地において、新設合併消滅金庫については解散の登記をし、新設合併設立金庫については設立の登記をしなければならない。
一  新設合併消滅金庫が合意により定めた日
二  第六十四条第四項の認可を受けた日

(解散の登記)
第七十六条  第六十六条(第二号及び第三号を除く。)の規定により金庫が解散したときは、二週間以内に、その主たる事務所の所在地において、解散の登記をしなければならない。

(清算結了の登記)
第七十七条  清算が結了したときは、第六十七条において準用する会社法第五百七条第三項(清算事務の終了等)の承認の日から二週間以内に、その主たる事務所の所在地において、清算結了の登記をしなければならない。

(従たる事務所の所在地における登記)
第七十八条  次の各号に掲げる場合(当該各号に規定する従たる事務所が主たる事務所の所在地を管轄する登記所の管轄区域内にある場合を除く。)には、当該各号に定める期間内に、当該従たる事務所の所在地において、従たる事務所の所在地における登記をしなければならない。
一  金庫の設立に際して従たる事務所を設けた場合(次号に規定する場合を除く。) 主たる事務所の所在地における設立の登記をした日から二週間以内
二  合併により設立する金庫が合併に際して従たる事務所を設けた場合 第七十五条に規定する日から三週間以内
三  金庫の成立後に従たる事務所を設けた場合 従たる事務所を設けた日から三週間以内
2  従たる事務所の所在地における登記においては、次に掲げる事項を登記しなければならない。ただし、従たる事務所の所在地を管轄する登記所の管轄区域内に新たに従たる事務所を設けたときは、第三号に掲げる事項を登記すれば足りる。
一  名称
二  主たる事務所の所在場所
三  従たる事務所(その所在地を管轄する登記所の管轄区域内にあるものに限る。)の所在場所
3  前項各号に掲げる事項に変更が生じたときは、三週間以内に、当該従たる事務所の所在地において、変更の登記をしなければならない。

(他の登記所の管轄区域内への従たる事務所の移転の登記)
第七十九条  金庫がその従たる事務所を他の登記所の管轄区域内に移転したときは、旧所在地(主たる事務所の所在地を管轄する登記所の管轄区域内にある場合を除く。)においては三週間以内に移転の登記をし、新所在地(主たる事務所の所在地を管轄する登記所の管轄区域内にある場合を除く。以下この条において同じ。)においては四週間以内に前条第二項各号に掲げる事項を登記しなければならない。ただし、従たる事務所の所在地を管轄する登記所の管轄区域内に新たに従たる事務所を移転したときは、新所在地においては、同項第三号に掲げる事項を登記すれば足りる。

(従たる事務所における変更の登記)
第八十条  第七十四条、第七十五条及び第七十七条に規定する場合には、これらの規定に規定する日から三週間以内に、従たる事務所の所在地においても、これらの規定に規定する登記をしなければならない。ただし、第七十四条に規定する変更の登記は、第七十八条第二項各号に掲げる事項に変更が生じた場合に限り、するものとする。

(登記の嘱託)
第八十一条  金庫の設立の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定した場合については、会社法第九百三十七条第一項(第一号イに係る部分に限る。)(裁判による登記の嘱託)の規定を準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
2  金庫の出資一口の金額の減少の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定した場合については、会社法第九百三十七条第一項(第一号ニに係る部分に限る。)(裁判による登記の嘱託)の規定を準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
3  金庫の創立総会又は総会の決議の不存在若しくは無効の確認又は取消しの訴えに係る請求を認容する判決が確定した場合については、会社法第九百三十七条第一項(第一号トに係る部分に限る。)(裁判による登記の嘱託)の規定を準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
4  金庫の合併の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定した場合については、会社法第九百三十七条第三項(第二号及び第三号に係る部分に限る。)及び第四項(裁判による登記の嘱託)の規定を準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(管轄登記所及び登記簿)
第八十二条  金庫の登記については、その事務所の所在地を管轄する法務局若しくは地方法務局若しくはこれらの支局又はこれらの出張所を管轄登記所とする。
2  各登記所に、労働金庫登記簿及び労働金庫連合会登記簿を備える。

(設立の登記の申請)
第八十三条  金庫の設立の登記は、金庫を代表すべき者の申請によつてする。
2  金庫の設立の登記の申請書には、法令に別段の定めがある場合を除き、定款、代表権を有する者の資格を証する書面並びに出資の総口数及び第二十六条の規定による出資の払込みがあつたことを証する書面を添付しなければならない。

(変更の登記の申請)
第八十四条  第六十九条第二項各号に掲げる事項の変更の登記の申請書には、当該事項の変更を証する書面を添付しなければならない。
2  出資一口の金額の減少による変更の登記の申請書には、前項の書面のほか、第五十七条第二項の規定による公告及び催告(同条第三項の規定により公告を官報のほか第九十一条の四第一項の規定による定款の定めに従い同項各号に掲げる公告方法によつてした場合にあつては、これらの方法による公告)をしたことを証する書面並びに異議を述べた債権者があつたときは、当該債権者に対し弁済し、若しくは相当の担保を提供し、若しくは当該債権者に弁済を受けさせることを目的として相当の財産を信託したこと又は当該出資一口の金額の減少をしても当該債権者を害するおそれがないことを証する書面を添付しなければならない。

(解散の登記の申請)
第八十五条  第七十六条の規定による解散の登記の申請書には、解散の事由を証する書面を添付しなければならない。

(清算結了の登記の申請)
第八十六条  第七十七条の規定による清算結了の登記の申請書には、第六十七条において準用する会社法第五百七条第三項(清算事務の終了等)の規定による決算報告の承認があつたことを証する書面を添付しなければならない。

(合併の登記)
第八十七条  吸収合併による変更の登記の申請書には、次の書面を添付しなければならない。
一  吸収合併契約書
二  総会の議事録(第六十二条の六第三項ただし書に規定する場合にあつては、理事会の議事録及び当該場合に該当することを証する書面(同条第五項の規定により吸収合併に反対する旨を通知した会員がある場合にあつては、その会員の数が総会員数の六分の一未満であることを証する書面を含む。))
三  第六十二条の六第六項において準用する第五十七条第二項の規定による公告及び催告(第六十二条の六第六項において準用する第五十七条第三項の規定により公告を官報のほか第九十一条の四第一項の規定による定款の定めに従い同項各号に掲げる公告方法によつてした場合にあつては、これらの方法による公告)をしたこと並びに異議を述べた債権者があるときは、当該債権者に対し弁済し、若しくは相当の担保を提供し、若しくは当該債権者に弁済を受けさせることを目的として相当の財産を信託したこと又は当該吸収合併をしても当該債権者を害するおそれがないことを証する書面
四  吸収合併消滅金庫の登記事項証明書。ただし、当該登記所の管轄区域内に吸収合併消滅金庫の主たる事務所がある場合を除く。
五  吸収合併消滅金庫の総会の議事録
六  吸収合併消滅金庫において第六十二条の五第四項において準用する第五十七条第二項の規定による公告及び催告(第六十二条の五第四項において準用する第五十七条第三項の規定により公告を官報のほか第九十一条の四第一項の規定による定款の定めに従い同項各号に掲げる公告方法によつてした場合にあつては、これらの方法による公告)をしたこと並びに異議を述べた債権者があるときは、当該債権者に対し弁済し、若しくは相当の担保を提供し、若しくは当該債権者に弁済を受けさせることを目的として相当の財産を信託したこと又は当該吸収合併をしても当該債権者を害するおそれがないことを証する書面

第八十八条  新設合併による設立の登記の申請書には、次の書面を添付しなければならない。
一  新設合併契約書
二  定款
三  代表権を有する者の資格を証する書面
四  新設合併消滅金庫の登記事項証明書。ただし、当該登記所の管轄区域内に新設合併消滅金庫の主たる事務所がある場合を除く。
五  新設合併消滅金庫の総会の議事録
六  新設合併消滅金庫において第六十二条の七第四項において準用する第五十七条第二項の規定による公告及び催告(第六十二条の七第四項において準用する第五十七条第三項の規定により公告を官報のほか第九十一条の四第一項の規定による定款の定めに従い同項各号に掲げる公告方法によつてした場合にあつては、これらの方法による公告)をしたこと並びに異議を述べた債権者があるときは、当該債権者に対し弁済し、若しくは相当の担保を提供し、若しくは当該債権者に弁済を受けさせることを目的として相当の財産を信託したこと又は当該新設合併をしても当該債権者を害するおそれがないことを証する書面

(商業登記法の準用)
第八十九条  金庫の登記については、商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第二条から第五条まで(事務の委任、事務の停止、登記官、登記官の除斥)、第七条から第十五条まで(登記簿等の持出禁止、登記簿の滅失と回復、登記簿等の滅失防止、登記事項証明書の交付等、登記事項の概要を記載した書面の交付、附属書類の閲覧、印鑑証明、電磁的記録の作成者を示す措置の確認に必要な事項等の証明、手数料、当事者申請主義、嘱託による登記)、第十七条から第二十七条まで(第二十四条第十六号を除く。)(登記申請の方式、申請書の添付書面、申請書に添付すべき電磁的記録、印鑑の提出、受付、受領証、登記の順序、登記官による本人確認、申請の却下、提訴期間経過後の登記、行政区画等の変更、同一の所在場所における同一の商号の登記の禁止)、第四十五条(会社の支配人の登記)、第四十八条から第五十三条まで(支店所在地における登記、本店移転の登記)、第七十一条第一項及び第三項(解散の登記)、第七十九条、第八十二条、第八十三条(合併の登記)並びに第百三十二条から第百四十八条まで(更正、抹消の申請、職権抹消、行政手続法の適用除外、行政機関の保有する情報の公開に関する法律の適用除外、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律の適用除外、審査請求、審査請求事件の処理、行政不服審査法の適用除外、省令への委任)の規定を準用する。この場合において、同法第十二条第一項中「会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)」とあるのは「金融機関等の更生手続の特例等に関する法律(平成八年法律第九十五号)」と、同法第四十八条第二項中「会社法第九百三十条第二項各号」とあるのは「労働金庫法第七十八条第二項各号」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

第九章の二 全国労働金庫協会(第八十九条の二)

第八十九条の二  その名称中に全国労働金庫協会という文字を用いる一般社団法人は、全国の金庫の全部を社員とし、かつ、労働金庫の業務の健全かつ適切な運営に資するため、社員たる労働金庫の指導及び連絡に関する事務を行うことを目的とするものでなければならない。
2  前項に規定する一般社団法人(以下この条において「全国労働金庫協会」という。)の設立の登記の申請書には、全国の金庫の全部を社員とすることについての内閣総理大臣及び厚生労働大臣の証明書を添付しなければならない。
3  全国労働金庫協会以外の者は、その名称中に全国労働金庫協会という文字を用いてはならない。

第九章の三 労働金庫代理業(第八十九条の三・第八十九条の四)

(許可)
第八十九条の三  労働金庫代理業は、内閣総理大臣及び厚生労働大臣の許可を受けた者でなければ、行うことができない。
2  前項に規定する労働金庫代理業とは、金庫のために次に掲げる行為のいずれかを行う事業をいう。
一  預金又は定期積金の受入れを内容とする契約の締結の代理又は媒介
二  資金の貸付け又は手形の割引を内容とする契約の締結の代理又は媒介
三  為替取引を内容とする契約の締結の代理又は媒介
3  労働金庫代理業者(第一項の許可を受けて労働金庫代理業(前項に規定する労働金庫代理業をいう。以下同じ。)を行う者をいう。以下同じ。)は、所属労働金庫(労働金庫代理業者が行う前項各号に掲げる行為により、同項各号に規定する契約において同項各号の預金若しくは定期積金の受入れ、資金の貸付け若しくは手形の割引又は為替取引を行う金庫をいう。以下同じ。)の委託を受け、又は所属労働金庫の委託を受けた労働金庫代理業者の再委託を受ける場合でなければ、労働金庫代理業を行つてはならない。

(適用除外)
第八十九条の四  前条第一項の規定にかかわらず、金庫等(金庫その他政令で定める金融業を行う者をいう。)は、労働金庫代理業を行うことができる。

第九章の四 指定紛争解決機関(第八十九条の五・第八十九条の六)

(紛争解決等業務を行う者の指定)
第八十九条の五  内閣総理大臣及び厚生労働大臣は、次に掲げる要件を備える者を、その申請により、紛争解決等業務(苦情処理手続(金庫業務関連苦情を処理する手続をいう。)及び紛争解決手続(金庫業務関連紛争について訴訟手続によらずに解決を図る手続をいう。第四項において同じ。)に係る業務並びにこれに付随する業務をいう。第九十四条第五項を除き、以下同じ。)を行う者として、指定することができる。
一  法人(人格のない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものを含み、外国の法令に準拠して設立された法人その他の外国の団体を除く。第四号ニにおいて同じ。)であること。
二  第九十四条第五項において準用する銀行法第五十二条の八十四第一項の規定によりこの項の規定による指定を取り消され、その取消しの日から五年を経過しない者又は他の法律の規定による指定であつて紛争解決等業務に相当する業務に係るものとして政令で定めるものを取り消され、その取消しの日から五年を経過しない者でないこと。
三  この法律若しくは弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)又はこれらに相当する外国の法令の規定に違反し、罰金の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなつた日から五年を経過しない者でないこと。
四  役員のうちに、次のいずれかに該当する者がないこと。
イ 成年被後見人若しくは被保佐人又は外国の法令上これらと同様に取り扱われている者
ロ 破産者で復権を得ないもの又は外国の法令上これと同様に取り扱われている者
ハ 禁錮以上の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなつた日から五年を経過しない者
ニ 第九十四条第五項において準用する銀行法第五十二条の八十四第一項の規定によりこの項の規定による指定を取り消された場合若しくはこの法律に相当する外国の法令の規定により当該外国において受けている当該指定に類する行政処分を取り消された場合において、その取消しの日前一月以内にその法人の役員(外国の法令上これと同様に取り扱われている者を含む。ニにおいて同じ。)であつた者でその取消しの日から五年を経過しない者又は他の法律の規定による指定であつて紛争解決等業務に相当する業務に係るものとして政令で定めるもの若しくは当該他の法律に相当する外国の法令の規定により当該外国において受けている当該政令で定める指定に類する行政処分を取り消された場合において、その取消しの日前一月以内にその法人の役員であつた者でその取消しの日から五年を経過しない者
ホ この法律若しくは弁護士法又はこれらに相当する外国の法令の規定に違反し、罰金の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなつた日から五年を経過しない者
五  紛争解決等業務を的確に実施するに足りる経理的及び技術的な基礎を有すること。
六  役員又は職員の構成が紛争解決等業務の公正な実施に支障を及ぼすおそれがないものであること。
七  紛争解決等業務の実施に関する規程(以下この条及び次条において「業務規程」という。)が法令に適合し、かつ、この法律の定めるところにより紛争解決等業務を公正かつ的確に実施するために十分であると認められること。
八  第三項の規定により意見を聴取した結果、手続実施基本契約(紛争解決等業務の実施に関し指定紛争解決機関(この項の規定による指定を受けた者をいう。第五項、次条及び第百三条第二号において同じ。)と金庫との間で締結される契約をいう。以下この号及び次条において同じ。)の解除に関する事項その他の手続実施基本契約の内容(第九十四条第五項において準用する銀行法第五十二条の六十七第二項各号に掲げる事項を除く。)その他の業務規程の内容(同条第三項の規定によりその内容とするものでなければならないこととされる事項並びに同条第四項各号及び第五項第一号に掲げる基準に適合するために必要な事項を除く。)について異議(合理的な理由が付されたものに限る。)を述べた金庫の数の金庫の総数に占める割合が政令で定める割合以下の割合となつたこと。
2  前項に規定する「金庫業務関連苦情」とは、金庫業務(金庫が第五十八条第一項、第二項、第四項及び第七項又は同条第一項並びに第五十八条の二第一項及び第三項の規定により行う業務並びに他の法律により行う業務並びに当該金庫のために労働金庫代理業を行う者が行う労働金庫代理業をいう。以下この項及び第九十四条第五項において同じ。)に関する苦情をいい、前項に規定する「金庫業務関連紛争」とは、金庫業務に関する紛争で当事者が和解をすることができるものをいう。
3  第一項の申請をしようとする者は、あらかじめ、内閣府令・厚生労働省令で定めるところにより、金庫に対し、業務規程の内容を説明し、これについて異議がないかどうかの意見(異議がある場合には、その理由を含む。)を聴取し、及びその結果を記載した書類を作成しなければならない。
4  内閣総理大臣及び厚生労働大臣は、第一項の規定による指定をしようとするときは、同項第五号から第七号までに掲げる要件(紛争解決手続の業務に係る部分に限り、同号に掲げる要件にあつては、第九十四条第五項において準用する銀行法第五十二条の六十七第四項各号及び第五項各号に掲げる基準に係るものに限る。)に該当していることについて、あらかじめ、法務大臣に協議しなければならない。
5  内閣総理大臣及び厚生労働大臣は、第一項の規定による指定をしたときは、指定紛争解決機関の名称又は商号及び主たる事務所又は営業所の所在地並びに当該指定をした日を官報で告示しなければならない。

(業務規程)
第八十九条の六  指定紛争解決機関は、次に掲げる事項に関する業務規程を定めなければならない。
一  手続実施基本契約の内容に関する事項
二  手続実施基本契約の締結に関する事項
三  紛争解決等業務の実施に関する事項
四  紛争解決等業務に要する費用について加入金庫(手続実施基本契約を締結した相手方である金庫をいう。次号において同じ。)が負担する負担金に関する事項
五  当事者である加入金庫又はその顧客から紛争解決等業務の実施に関する料金を徴収する場合にあつては、当該料金に関する事項
六  他の指定紛争解決機関その他相談、苦情の処理又は紛争の解決を実施する国の機関、地方公共団体、民間事業者その他の者との連携に関する事項
七  紛争解決等業務に関する苦情の処理に関する事項
八  前各号に掲げるもののほか、紛争解決等業務の実施に必要な事項として内閣府令・厚生労働省令で定めるもの

第十章 雑則(第九十条―第九十八条の四)

(実施規定)
第九十条  この法律の規定(第九十四条第一項、第三項及び第五項において準用する銀行法の規定を含む。次条から第九十八条までにおいて同じ。)による免許、許可、認可又は指定に関する申請、届出、業務報告書その他の書類の提出の手続その他この法律を実施するため必要な事項は、内閣府令・厚生労働省令で定める。

(届出事項)
第九十一条  金庫は、次の各号のいずれかに該当するときは、その旨を内閣総理大臣及び厚生労働大臣に届け出なければならない。
一  事業を開始したとき。
二  労働金庫が第五十八条の三第一項第一号若しくは第二号に掲げる会社を子会社としようとするとき(第六十二条第六項若しくは第六十四条第四項又は金融機関の合併及び転換に関する法律第五条第一項(認可)の規定による認可を受けて合併又は事業の譲受けをしようとする場合を除く。)、又は労働金庫連合会が第五十八条の五第一項第六号若しくは第七号に掲げる会社(同条第三項の規定により子会社とすることについて認可を受けなければならないとされるものを除く。)を子会社としようとするとき(第六十二条第六項又は第六十四条第四項の規定による認可を受けて合併又は事業の譲受けをしようとする場合を除く。)。
三  その子会社が子会社でなくなつたとき(第六十二条第六項の規定による認可を受けて事業の譲渡をした場合を除く。)。
四  労働金庫の第五十八条の三第三項に規定する認可対象会社に該当する子会社が当該認可対象会社に該当しない子会社になつたとき、又は労働金庫連合会の第五十八条の五第三項に規定する認可対象会社に該当する子会社が当該認可対象会社に該当しない子会社になつたとき。
五  この法律の規定による認可を受けた事項を実行したとき。
六  その他内閣府令・厚生労働省令(金融破綻処理制度及び金融危機管理に係るものについては、内閣府令・財務省令・厚生労働省令)で定める場合に該当するとき。
2  労働金庫代理業者は、労働金庫代理業を開始したとき、その他内閣府令・厚生労働省令で定める場合に該当するときは、その旨を内閣総理大臣及び厚生労働大臣に届け出なければならない。

(認可等の条件)
第九十一条の二  内閣総理大臣及び厚生労働大臣は、この法律の規定による認可又は承認(次項において「認可等」という。)に条件を付し、及びこれを変更することができる。
2  前項の条件は、認可等の趣旨に照らして、又は認可等に係る事項の確実な実施を図るため必要最小限のものでなければならない。

(認可の失効)
第九十一条の三  金庫がこの法律の規定による認可を受けた日から六月以内に当該認可を受けた事項を実行しなかつたときは、当該認可は、効力を失う。ただし、やむを得ない理由がある場合において、あらかじめ内閣総理大臣及び厚生労働大臣の承認を受けたときは、この限りでない。

(公告)
第九十一条の四  金庫は、公告方法として、金庫の事務所の店頭に掲示する方法に加え、次に掲げる方法のいずれかを定款で定めなければならない。
一  時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載する方法
二  電子公告
2  金庫が前項第二号に掲げる方法を公告方法とする旨を定款で定める場合には、その定款には、電子公告を公告方法とする旨を定めれば足りる。この場合においては、事故その他やむを得ない事由によつて電子公告による公告をすることができない場合の公告方法として、同項第一号に掲げる方法を定款で定めることができる。
3  金庫が当該金庫の事務所の店頭に掲示する方法又は電子公告により公告をする場合には、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める日までの間、継続してそれぞれの公告をしなければならない。
一  公告に定める期間内に異議を述べることができる旨の公告 当該期間を経過する日
二  第九十四条において準用する銀行法第十六条第一項前段の規定による公告 金庫がその業務の全部又は一部を休止した事務所においてその業務の全部又は一部を再開する日
三  前二号に掲げる公告以外の公告 当該公告の開始後一月を経過する日
4  金庫が電子公告によりこの法律又は他の法律の規定による公告をする場合については、会社法第九百四十条第三項(電子公告の公告期間等)、第九百四十一条(電子公告調査)、第九百四十六条(調査の義務等)、第九百四十七条(電子公告調査をすることができない場合)、第九百五十一条第二項(財務諸表等の備置き及び閲覧等)、第九百五十三条(改善命令)及び第九百五十五条(調査記録簿等の記載等)の規定を準用する。この場合において、これらの規定中「電子公告」とあるのは「電子公告(労働金庫法第六十九条第二項第九号に規定する電子公告をいう。)」と、同法第九百四十条第三項中「前二項」とあるのは「労働金庫法第九十一条の四第三項」と、同法第九百四十一条中「この法律」とあるのは「労働金庫法」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(不服の申出)
第九十二条  金庫の業務若しくは会計が法令若しくは定款若しくは規約に違反し、又は金庫の運営が著しく不当であると思料する会員は、その事由を添えて、文書をもつてその旨を内閣総理大臣及び厚生労働大臣に申し出ることができる。
2  前項の申出があつたときは、内閣総理大臣又は厚生労働大臣は、金庫に対して、その業務又は会計に関し必要な報告書の提出を命じ、前項の申出について調査しなければならない。
3  金庫が前項の規定による報告書を提出しないときは、内閣総理大臣又は厚生労働大臣は、金庫の業務又は会計の状況を検査しなければならない。

(検査の請求)
第九十三条  会員は、総会員(個人会員を除く。)の十分の一以上の同意を得て、金庫の業務又は会計が法令又は定款若しくは規約に違反する疑があることを理由として、内閣総理大臣及び厚生労働大臣にその検査を請求することができる。
2  前項の請求があつたときは、内閣総理大臣又は厚生労働大臣は、金庫の業務又は会計の状況を検査しなければならない。

(銀行法の準用)
第九十四条  銀行法第四条第四項(営業の免許)、第九条(名義貸しの禁止)、第十二条の二から第十三条の三の二(第二項を除く。)まで(預金者等に対する情報の提供等、指定紛争解決機関との契約締結義務等、無限責任社員等となることの禁止、同一人に対する信用の供与等、特定関係者との間の取引等、銀行の業務に係る禁止行為、顧客の利益の保護のための体制整備)、第十四条から第十六条まで(取締役等に対する信用の供与、経営の健全性の確保、休日及び営業時間、臨時休業等)、第十九条(同条第一項及び第二項に規定する事業年度に係る業務報告書に係る部分に限る。)(業務報告書等)、第二十一条(同条第一項から第六項までの規定にあつては、同条第一項前段及び第二項前段に規定する事業年度に係る説明書類に係る部分に限る。)(業務及び財産の状況に関する説明書類の縦覧等)、第二十四条から第二十六条まで(報告又は資料の提出、立入検査、業務の停止等)、第三十四条から第三十六条まで(事業の譲渡等の場合の債権者の異議の催告等、譲渡の公告等)、第三十七条第一項第一号及び第三号並びに第三項(廃業及び解散等の認可)、第三十八条(廃業等の公告等)、第四十四条から第四十六条まで(清算人の任免等、清算の監督、清算手続等における内閣総理大臣の意見等)、第五十六条(第一号から第三号までに係る部分に限る。)(内閣総理大臣の告示)、第五十七条の五(財務大臣への協議)並びに第五十七条の七第一項(財務大臣への資料提出等)の規定は、銀行に係るものにあつては金庫について、所属銀行に係るものにあつては所属労働金庫について、銀行代理業者に係るものにあつては労働金庫代理業者について、それぞれ準用する。
2  前項の場合において、同項に規定する規定(銀行法第五十七条の七第一項を除く。)中「内閣総理大臣」とあるのは「内閣総理大臣及び厚生労働大臣」と、「内閣府令」とあるのは「内閣府令・厚生労働省令」と、同法第九条中「銀行業を営ませてはならない」とあるのは「金庫の事業を行わせてはならない」と、同法第十二条の三第三項第二号及び第三号中「第五十二条の六十二第一項」とあるのは「労働金庫法第八十九条の五第一項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
3  銀行法第七章の四(第五十二条の三十六第一項及び第二項(許可)、第五十二条の四十五の二(銀行代理業者についての金融商品取引法の準用)並びに第五十二条の六十一第一項(適用除外)を除く。)(銀行代理業)及び第五十六条(第十号から第十二号までに係る部分に限る。)(内閣総理大臣の告示)の規定は、銀行代理業者に係るものにあつては労働金庫代理業者について、所属銀行に係るものにあつては所属労働金庫について、銀行代理業に係るものにあつては労働金庫代理業について、それぞれ準用する。
4  前項の場合において、同項に規定する規定中「内閣総理大臣」とあるのは「内閣総理大臣及び厚生労働大臣」と、「内閣府令」とあるのは「内閣府令・厚生労働省令」と、「第五十二条の三十六第一項」とあるのは「労働金庫法第八十九条の三第一項」と、「銀行代理行為」とあるのは「労働金庫代理行為」と、「特定預金等契約」とあるのは「労働金庫法第九十四条の二に規定する特定預金等契約」と、「特定銀行代理業者」とあるのは「特定労働金庫代理業者」と、「特定銀行代理行為」とあるのは「特定労働金庫代理行為」と、「銀行代理業再委託者」とあるのは「労働金庫代理業再委託者」と、「銀行代理業再受託者」とあるのは「労働金庫代理業再受託者」と、銀行法第五十二条の三十七第一項中「前条第一項」とあるのは「労働金庫法第八十九条の三第一項」と、同法第五十二条の四十三及び第五十二条の四十四第一項第二号中「第二条第十四項各号」とあるのは「労働金庫法第八十九条の三第二項各号」と、同条第二項中「第二条第十四項第一号」とあるのは「労働金庫法第八十九条の三第二項第一号」と、同条第三項中「第五十二条の四十五の二」とあるのは「労働金庫法第九十四条の二」と、同法第五十二条の六十一第二項中「銀行等が前項」とあるのは「金庫等(労働金庫法第八十九条の四に規定する金庫等をいう。以下同じ。)が同条」と、「当該銀行等」とあるのは「当該金庫等」と、「第四十八条、第五十二条の三十六第二項及び第三項」とあるのは「第五十二条の三十六第三項」と、「、第五十三条第四項、第五十六条(第十一号に係る部分に限る。)並びに第五十七条の七第二項」とあるのは「及び第五十六条(第十一号に係る部分に限る。)の規定並びに同法第八十九条の三第三項、第九十一条第二項並びに第九十七条第一項、第三項及び第四項」と、「第九章」とあるのは「同法第十一章」と、同条第三項中「銀行等」とあるのは「金庫等」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
5  銀行法第七章の五(第五十二条の六十二(紛争解決等業務を行う者の指定)及び第五十二条の六十七第一項(業務規程)を除く。)(指定紛争解決機関)及び第五十六条(第十三号に係る部分に限る。)(内閣総理大臣の告示)の規定は、紛争解決等業務に係るものにあつては紛争解決等業務(第八十九条の五第一項に規定する紛争解決等業務をいう。)について、指定紛争解決機関に係るものにあつては指定紛争解決機関(同項第八号に規定する指定紛争解決機関をいう。)について、銀行業務に係るものにあつては金庫業務について、それぞれ準用する。
6  前項の場合において、同項に規定する規定中「内閣総理大臣」とあるのは「内閣総理大臣及び厚生労働大臣」と、「内閣府令」とあるのは「内閣府令・厚生労働省令」と、「加入銀行」とあるのは「加入金庫」と、「手続実施基本契約」とあるのは「労働金庫法第八十九条の五第一項第八号に規定する手続実施基本契約」と、「苦情処理手続」とあるのは「労働金庫法第八十九条の五第一項に規定する苦情処理手続」と、「紛争解決手続」とあるのは「労働金庫法第八十九条の五第一項に規定する紛争解決手続」と、「銀行業務関連苦情」とあるのは「労働金庫法第八十九条の五第二項に規定する金庫業務関連苦情」と、「銀行業務関連紛争」とあるのは「労働金庫法第八十九条の五第二項に規定する金庫業務関連紛争」と、銀行法第五十二条の六十三第一項中「前条第一項」とあるのは「労働金庫法第八十九条の五第一項」と、同条第二項第一号中「前条第一項第三号」とあるのは「労働金庫法第八十九条の五第一項第三号」と、同項第六号中「前条第二項」とあるのは「労働金庫法第八十九条の五第三項」と、同法第五十二条の六十五第一項中「この法律」とあるのは「労働金庫法」と、同条第二項中「銀行を」とあるのは「労働金庫法第三条に規定する金庫を」と、同法第五十二条の六十六中「他の法律」とあるのは「労働金庫法以外の法律」と、同法第五十二条の六十七第二項中「前項第一号」とあるのは「労働金庫法第八十九条の六第一号」と、同条第三項中「第一項第二号」とあるのは「労働金庫法第八十九条の六第二号」と、「銀行」とあるのは「同法第三条に規定する金庫」と、同条第四項中「第一項第三号」とあるのは「労働金庫法第八十九条の六第三号」と、同条第五項中「第一項第四号」とあるのは「労働金庫法第八十九条の六第四号」と、同項第一号中「同項第五号」とあるのは「同条第五号」と、同法第五十二条の七十四第二項中「第五十二条の六十二第一項」とあるのは「労働金庫法第八十九条の五第一項」と、同法第五十二条の七十九第一号中「銀行」とあるのは「労働金庫法第三条に規定する金庫」と、同法第五十二条の八十二第二項第一号中「第五十二条の六十二第一項第五号から第七号までに掲げる要件(」とあるのは「労働金庫法第八十九条の五第一項第五号から第七号までに掲げる要件(」と、「又は第五十二条の六十二第一項第五号」とあるのは「又は同法第八十九条の五第一項第五号」と、同法第五十二条の八十三第三項中「他の法律」とあるのは「労働金庫法以外の法律」と、同法第五十二条の八十四第一項中「、第五十二条の六十二第一項」とあるのは「、労働金庫法第八十九条の五第一項」と、同項第一号中「第五十二条の六十二第一項第二号」とあるのは「労働金庫法第八十九条の五第一項第二号」と、同項第二号中「第五十二条の六十二第一項」とあるのは「労働金庫法第八十九条の五第一項」と、同条第二項第一号中「第五十二条の六十二第一項第五号」とあるのは「労働金庫法第八十九条の五第一項第五号」と、「第五十二条の六十二第一項の」とあるのは「同法第八十九条の五第一項の」と、同条第三項及び同法第五十六条第十三号中「第五十二条の六十二第一項」とあるのは「労働金庫法第八十九条の五第一項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(金融商品取引法の準用)
第九十四条の二  金融商品取引法第三章第一節第五款(第三十四条の二第六項から第八項まで(特定投資家が特定投資家以外の顧客とみなされる場合)並びに第三十四条の三第五項及び第六項(特定投資家以外の顧客である法人が特定投資家とみなされる場合)を除く。)(特定投資家)及び第四十五条(第三号及び第四号を除く。)(雑則)の規定は金庫が行う特定預金等契約(特定預金等(金利、通貨の価格、同法第二条第十四項に規定する金融商品市場における相場その他の指標に係る変動によりその元本について損失が生ずるおそれがある預金又は定期積金として内閣府令・厚生労働省令で定めるものをいう。)の受入れを内容とする契約をいう。以下この条において同じ。)の締結について、同章第二節第一款(第三十五条から第三十六条の四まで(第一種金融商品取引業又は投資運用業を行う者の業務の範囲、第二種金融商品取引業又は投資助言・代理業のみを行う者の兼業の範囲、顧客に対する誠実義務、標識の掲示、名義貸しの禁止、社債の管理の禁止等)、第三十七条第一項第二号(広告等の規制)、第三十七条の二(取引態様の事前明示義務)、第三十七条の三第一項第二号及び第六号並びに第三項(契約締結前の書面の交付)、第三十七条の五(保証金の受領に係る書面の交付)、第三十七条の七(指定紛争解決機関との契約締結義務等)、第三十八条第一号及び第二号並びに第三十八条の二(禁止行為)、第三十九条第三項ただし書及び第五項(損失補てん等の禁止)並びに第四十条の二から第四十条の五まで(最良執行方針等、分別管理が確保されていない場合の売買等の禁止、特定投資家向け有価証券の売買等の制限、特定投資家向け有価証券に関する告知義務)を除く。)(通則)の規定は金庫又は労働金庫代理業者が行う特定預金等契約の締結又はその代理若しくは媒介について、それぞれ準用する。この場合において、これらの規定中「金融商品取引業」とあるのは「特定預金等契約の締結又はその代理若しくは媒介の業務」と、これらの規定(同法第三十七条の六第三項の規定を除く。)中「金融商品取引契約」とあるのは「特定預金等契約」と、これらの規定(同法第三十九条第三項本文の規定を除く。)中「内閣府令」とあるのは「内閣府令・厚生労働省令」と、これらの規定(同法第三十四条の規定を除く。)中「金融商品取引行為」とあるのは「特定預金等契約の締結」と、同法第三十四条中「顧客を相手方とし、又は顧客のために金融商品取引行為(第二条第八項各号に掲げる行為をいう。以下同じ。)を行うことを内容とする契約」とあるのは「労働金庫法第九十四条の二に規定する特定預金等契約」と、同法第三十七条の三第一項中「締結しようとするとき」とあるのは「締結しようとするとき、又はその締結の代理若しくは媒介を行うとき」と、「交付しなければならない」とあるのは「交付するほか、預金者又は定期積金の積金者(以下この項において「預金者等」という。)の保護に資するため、内閣府令・厚生労働省令で定めるところにより、当該特定預金等契約の内容その他預金者等に参考となるべき情報の提供を行わなければならない」と、同項第一号中「金融商品取引業者等」とあるのは「金庫(労働金庫法第三条に規定する金庫をいう。以下同じ。)又は当該労働金庫代理業者(同法第八十九条の三第三項に規定する労働金庫代理業者をいう。以下同じ。)の所属労働金庫(同項に規定する所属労働金庫をいう。)」と、同法第三十七条の六第一項中「金融商品取引業者等」とあるのは「金庫」と、同条第三項中「金融商品取引契約の解除があつた場合には、当該金融商品取引契約」とあるのは「特定預金等契約の解除があつた場合には、当該特定預金等契約の解除に伴う損害賠償又は違約金の支払(労働金庫代理業者にあつては、当該特定預金等契約の解除に伴い金庫に損害賠償その他の金銭の支払をした場合における当該支払に伴う損害賠償その他の金銭の支払)を請求することができない。ただし、金庫にあつては、当該特定預金等契約」と、「金融商品取引契約に関して」とあるのは「特定預金等契約に関して」と、「金額を超えて当該金融商品取引契約の解除に伴う損害賠償又は違約金の支払を請求することができない」とあるのは「金額については、この限りでない」と、同条第四項ただし書中「前項の」とあるのは「金庫にあつては、前項の」と、同法第三十九条第一項第一号中「有価証券の売買その他の取引(買戻価格があらかじめ定められている買戻条件付売買その他の政令で定める取引を除く。)又はデリバティブ取引(以下この条において「有価証券売買取引等」という。)」とあるのは「特定預金等契約の締結」と、「有価証券又はデリバティブ取引(以下この条において「有価証券等」という。)」とあるのは「特定預金等契約」と、「顧客(信託会社等(信託会社又は金融機関の信託業務の兼営等に関する法律第一条第一項の認可を受けた金融機関をいう。以下同じ。)が、信託契約に基づいて信託をする者の計算において、有価証券の売買又はデリバティブ取引を行う場合にあつては、当該信託をする者を含む。以下この条において同じ。)」とあるのは「顧客」と、「補足するため」とあるのは「補足するため、当該特定預金等契約によらないで」と、同項第二号及び第三号中「有価証券売買取引等」とあるのは「特定預金等契約の締結」と、「有価証券等」とあるのは「特定預金等契約」と、同項第二号中「追加するため」とあるのは「追加するため、当該特定預金等契約によらないで」と、同項第三号中「追加するため、」とあるのは「追加するため、当該特定預金等契約によらないで」と、同条第二項中「有価証券売買取引等」とあるのは「特定預金等契約の締結」と、同条第三項中「原因となるものとして内閣府令で定めるもの」とあるのは「原因となるもの」と、同法第四十五条第二号中「第三十七条の二から第三十七条の六まで、第四十条の二第四項及び第四十三条の四」とあるのは「第三十七条の三(第一項の書面の交付に係る部分に限り、同項第二号及び第六号並びに第三項を除く。)、第三十七条の四及び第三十七条の六」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(事業免許の取消等)
第九十五条  金庫が法令、定款又は法令に基く内閣総理大臣若しくは厚生労働大臣の命令に違反したときは、内閣総理大臣及び厚生労働大臣は、業務の停止を命じ、理事若しくは監事の改任を命じ又は事業の免許を取り消すことができる。
2  内閣総理大臣及び厚生労働大臣は、業務の停止を命ぜられた金庫に対し、その整理の状況により必要と認めるときは事業の免許を取り消すことができる。

(聴聞の方法の特例)
第九十六条  内閣総理大臣及び厚生労働大臣は、前条第一項又は第二項の規定による事業の免許取消しの処分に係る聴聞をしようとするときは、その聴聞の期日の二週間前までに、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第十五条第一項の規定による通知をし、かつ、聴聞の期日及び場所を公示しなければならない。
2  前項に規定する処分に係る聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。
3  前項に規定する聴聞の主宰者は、行政手続法第十七条第一項の規定により当該処分に係る利害関係人が当該聴聞に関する手続に参加することを求めたときは、これを許可しなければならない。

(経過措置)
第九十六条の二  この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。

(財務大臣への通知)
第九十六条の三  内閣総理大臣は、次に掲げる処分をしたときは、速やかに、その旨を財務大臣に通知するものとする。第九十一条第一項(届出事項)の規定による届出(同項第六号に係るもののうち内閣府令・厚生労働省令で定めるものに限る。)があつたときも、同様とする。
一  第六条(事業免許)の規定による免許
二  第六十二条第六項若しくは第六十四条第四項の規定又は第九十四条第一項及び第三項において準用する銀行法(以下第九十八条までにおいて「銀行法」という。)第三十七条第一項(同項第一号及び第三号に係る部分に限る。)(廃業及び解散の認可)の規定による認可
三  第九十五条第一項(業務の停止等)の規定又は銀行法第二十六条第一項(業務の停止等)の規定による命令(改善計画の提出を求めることを含む。)
四  第九十五条(事業免許の取消し等)の規定による事業の免許の取消し

(権限の行使)
第九十七条  内閣総理大臣及び厚生労働大臣は、銀行法第二十四条第一項若しくは第二項(報告又は資料の提出)、銀行法第二十五条第一項(銀行法第四十六条第三項において準用する場合を含む。次項において同じ。)若しくは銀行法第二十五条第二項(立入検査)又は銀行法第五十二条の五十三(銀行代理業者による報告又は資料の提出)若しくは銀行法第五十二条の五十四第一項(銀行代理業者に対する立入検査)の規定により権限を行使する場合においては、それぞれ単独にその権限を行使することを妨げない。
2  第九十二条第三項(申出による検査)、第九十三条第二項(請求による検査)又は銀行法第二十五条第一項若しくは第二項(立入検査)の規定による権限のうち、次に掲げる事項に係るものは、第九十二条第三項、第九十三条第二項又は銀行法第二十五条第一項若しくは第二項及び前項の規定にかかわらず、内閣総理大臣のみが行使する。
一  銀行法第十三条第一項及び第二項(同一人に対する信用の供与等)に規定する同一人に対する信用の供与等(第五項において「信用の供与等」という。)の額
二  銀行法第十四条の二第一号及び第二号(経営の健全性の確保)に掲げる基準
3  内閣総理大臣は、前二項の規定によりその権限を行使したときは、速やかに、その結果を厚生労働大臣に通知するものとする。
4  厚生労働大臣は、第一項の規定によりその権限を行使したときは、速やかに、その結果を内閣総理大臣に通知するものとする。
5  銀行法第二十六条第一項(業務の停止等)の規定による権限は、信用の供与等の状況又は金庫若しくは金庫及びその子会社等の自己資本の充実の状況に照らし信用秩序の維持を図るため特に必要なものとして政令で定める事由に該当する場合には、同項の規定にかかわらず、内閣総理大臣が単独に行使することを妨げない。
6  内閣総理大臣は、前項の規定によりその権限を単独に行使するときは、あらかじめ、厚生労働大臣に協議しなければならない。

(権限の委任)
第九十八条  内閣総理大臣は、この法律による権限(政令で定めるものを除く。)を金融庁長官に委任する。
2  前項の規定により金融庁長官に委任された権限は、政令で定めるところにより、その一部を財務局長又は財務支局長に委任することができる。

(都道府県が処理する事務)
第九十八条の二  この法律の規定による内閣総理大臣の権限(前条第一項の規定により金融庁長官に委任されたものを除く。)に属する事務の一部は、政令で定めるところにより、都道府県知事が行うこととすることができる。
2  前条第一項の規定により金融庁長官に委任された権限及びこの法律の規定による厚生労働大臣の権限に属する事務の一部は、政令で定めるところにより、都道府県知事が行うこととすることができる。

(書類の経由)
第九十八条の三  この法律又はこの法律に基づく命令の規定により内閣総理大臣又は金融庁長官及び厚生労働大臣に提出する免許、許可、認可又は承認に関する申請書その他の書類で政令で定めるものの提出は、政令で定めるところにより、都道府県知事を経由して行わなければならない。

(事務の区分)
第九十八条の四  前条の規定により都道府県が処理することとされている事務は、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。

第十一章 罰則(第九十九条―第百三条)

第九十九条  金庫の役員がいかなる名義をもつてするを問わず、金庫の事業の範囲外において、金庫の金銭により貸付け若しくは手形の割引をし、又は投機取引のため金庫の財産を処分したときは、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。
2  前項の罪を犯した者には、情状により懲役及び罰金を併科することができる。
3  第一項の規定は、刑法(明治四十年法律第四十五号)に正条がある場合には適用しない。

第九十九条の二  第九十四条の二において準用する金融商品取引法(以下「準用金融商品取引法」という。)第三十九条第一項の規定に違反した者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

第百条  次の各号のいずれかに該当する者は、二年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一  第六条の規定に違反して、免許を受けないで金庫の事業を行つた金庫の役員、代理人、使用人その他の従業者
二  不正の手段により第六条の免許を受けた者
三  第八十九条の三第一項の規定に違反して、許可を受けないで労働金庫代理業を行つた者
四  不正の手段により第八十九条の三第一項の許可を受けた者
五  第九十四条第一項、第三項又は第五項において準用する銀行法(以下第百三条までにおいて「銀行法」という。)第九条の規定に違反して、他人に金庫の事業を行わせた者
六  銀行法第五十二条の四十一の規定に違反して、他人に労働金庫代理業を行わせた者

第百条の二  次の各号のいずれかに該当する者は、二年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。
一  第九十五条第一項の規定又は銀行法第二十六条第一項若しくは第五十二条の五十六第一項の規定による業務の全部又は一部の停止の命令に違反した者
二  銀行法第四条第四項又は第五十二条の三十八第二項の規定により付した条件に違反した者

第百条の二の二  次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一  銀行法第五十二条の六十三第一項の規定による指定申請書又は同条第二項の規定によりこれに添付すべき書類若しくは電磁的記録に虚偽の記載又は記録をしてこれらを提出した者
二  銀行法第五十二条の六十九の規定に違反した者
三  銀行法第五十二条の八十第一項の規定による報告書を提出せず、又は虚偽の記載をした報告書を提出した者
四  銀行法第五十二条の八十一第一項若しくは第二項の規定による報告若しくは資料の提出をせず、若しくは虚偽の報告若しくは資料の提出をし、又はこれらの規定による当該職員の質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をし、若しくはこれらの規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
五  銀行法第五十二条の八十二第一項の規定による命令に違反した者

第百条の三  次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。
一  第九十二条第三項若しくは第九十三条第二項の規定若しくは銀行法第二十五条第一項若しくは第二項若しくは第五十二条の五十四第一項の規定による当該職員の質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をし、又はこれらの規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
二  銀行法第十九条又は第五十二条の五十第一項の規定に違反して、これらの規定に規定する書類の提出をせず、又はこれらの書類に記載すべき事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をしてこれらの書類の提出をした者
二の二  銀行法第二十一条第一項若しくは第二項若しくは第五十二条の五十一第一項の規定に違反して、これらの規定に規定する説明書類を公衆の縦覧に供せず、若しくは銀行法第二十一条第四項(同条第五項において準用する場合を含む。以下この号において同じ。)若しくは第五十二条の五十一第二項の規定に違反して、銀行法第二十一条第四項若しくは第五十二条の五十一第二項に規定する電磁的記録に記録された情報を電磁的方法により不特定多数の者が提供を受けることができる状態に置く措置として内閣府令・厚生労働省令で定めるものをとらず、又はこれらの規定に違反して、これらの書類に記載すべき事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をして、公衆の縦覧に供し、若しくは電磁的記録に記録すべき事項を記録せず、若しくは虚偽の記録をして、電磁的記録に記録された情報を電磁的方法により不特定多数の者が提供を受けることができる状態に置く措置をとつた者
三  銀行法第二十四条第一項若しくは第二項若しくは第五十二条の五十三の規定による報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をした者
四  銀行法第四十五条の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は同条の規定による命令に違反した者
五  銀行法第四十六条第三項において準用する銀行法第二十五条第一項の規定による当該職員の質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
六  銀行法第五十二条の三十七第一項の規定による申請書又は同条第二項の規定によりこれに添付すべき書類に虚偽の記載をして提出した者
七  銀行法第五十二条の四十二第一項の規定による承認を受けないで労働金庫代理業及び労働金庫代理業に付随する業務以外の業務を行つた者

第百条の四  次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一  銀行法第十三条の三(第一号に係る部分に限る。)又は第五十二条の四十五(第一号に係る部分に限る。)の規定の違反があつた場合において、顧客以外の者(労働金庫又は労働金庫代理業者を含む。)の利益を図り、又は顧客に損害を与える目的で当該違反行為をした者
二  銀行法第五十二条の六十四第一項の規定に違反して、その職務に関して知り得た秘密を漏らし、又は自己の利益のために使用した者

第百条の四の二  準用金融商品取引法第三十九条第二項の規定に違反した者は、一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

第百条の四の三  前条の場合において、犯人又は情を知つた第三者が受けた財産上の利益は、没収する。その全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴する。

第百条の四の四  次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の懲役若しくは五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一  準用金融商品取引法第三十七条第一項(第二号を除く。)に規定する事項を表示せず、又は虚偽の表示をした者
二  準用金融商品取引法第三十七条第二項の規定に違反した者
三  準用金融商品取引法第三十七条の三第一項(第二号及び第六号を除く。)の規定に違反して、書面を交付せず、若しくは同項に規定する事項を記載しない書面若しくは虚偽の記載をした書面を交付した者又は同条第二項において準用する金融商品取引法第三十四条の二第四項に規定する方法により当該事項を欠いた提供若しくは虚偽の事項の提供をした者
四  準用金融商品取引法第三十七条の四第一項の規定による書面を交付せず、若しくは虚偽の記載をした書面を交付した者又は同条第二項において準用する金融商品取引法第三十四条の二第四項に規定する方法により虚偽の事項の提供をした者

第百条の四の五  銀行法第五十二条の七十一若しくは第五十二条の七十三第九項の規定による記録の作成若しくは保存をせず、又は虚偽の記録を作成した者は、百万円以下の罰金に処する。

第百条の四の六  銀行法第五十二条の八十三第一項の認可を受けないで紛争解決等業務の全部若しくは一部の休止又は廃止をした者は、五十万円以下の罰金に処する。

第百条の五  次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
一  銀行法第五十二条の三十九第二項、第五十二条の五十二、第五十二条の七十八第一項、第五十二条の七十九若しくは第五十二条の八十三第二項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
二  銀行法第五十二条の四十第一項の規定に違反した者
三  銀行法第五十二条の四十第二項の規定に違反して、同条第一項の標識又はこれに類似する標識を掲示した者
四  銀行法第五十二条の六十八第一項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
五  銀行法第五十二条の八十三第三項若しくは第五十二条の八十四第三項の規定による通知をせず、又は虚偽の通知をした者

第百条の六  第九十一条の四第四項において準用する会社法第九百五十五条第一項の規定に違反して、調査記録簿等(同項に規定する調査記録簿等をいう。以下この条において同じ。)に同項に規定する電子公告調査に関し法務省令で定めるものを記載せず、若しくは記録せず、若しくは虚偽の記載若しくは記録をし、又は同項の規定に違反して調査記録簿等を保存しなかつた者は、三十万円以下の罰金に処する。

第百条の七  法人(法人でない団体で代表者又は管理人の定めのあるものを含む。以下この項において同じ。)の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関し、次の各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人に対して当該各号に定める罰金刑を、その人に対して各本条の罰金刑を科する。
一  第九十九条の二又は第百条の二 三億円以下の罰金刑
二  第百条の二の二(第二号を除く。)、第百条の三第一号から第三号まで若しくは第六号又は第百条の四第一号 二億円以下の罰金刑
三  第百条の四の二 一億円以下の罰金刑
四  第百条、第百条の二の二第二号、第百条の三第四号、第五号若しくは第七号、第百条の四第二号又は第百条の四の四から前条まで 各本条の罰金刑
2  前項の規定により法人でない団体を処罰する場合には、その代表者又は管理人がその訴訟行為につきその団体を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。

第百一条  次の各号のいずれかに該当する場合には、その行為をした金庫の役員、参事若しくは清算人、第四十一条の二第三項の規定による監査をする会計監査人若しくはその職務を行うべき社員又は労働金庫代理業者(労働金庫代理業者が法人であるときは、その取締役、執行役、会計参与若しくはその職務を行うべき社員、監査役、理事、監事、代表者、業務を執行する社員又は清算人)は、百万円以下の過料に処する。ただし、その行為について刑を科すべきときは、この限りでない。
一  この法律の規定に基づいて金庫が行うことができる事業以外の事業を行つたとき。
二  この法律の規定の規定による登記をすることを怠つたとき。
三  第十七条第二項、第三十七条の六第四項又は第四十五条第四項の規定に違反したとき。
四  第二十一条の規定に違反して会員の持分を取得し、又は質権の目的としてこれを受けたとき。
四の二  第二十三条の四(第六十七条において準用する場合を含む。)、第四十条(第六十七条において準用する場合を含む。)、第四十一条(第四十一条の二第十二項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)、第五十三条の四(第六十七条において準用する場合を含む。)若しくは第五十三条の五(第六十七条において準用する場合を含む。)の規定又は第六十七条において準用する会社法第四百九十六条第一項若しくは第二項の規定に違反して、書類若しくは電磁的記録を備え置かず、書類若しくは電磁的記録に記載し、若しくは記録すべき事項を記載せず、若しくは記録せず、若しくは虚偽の記載若しくは記録をし、又は正当な理由がないのに、書類若しくは電磁的記録に記録された事項を内閣府令・厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧若しくは謄写若しくは書類の謄本若しくは抄本の交付、電磁的記録に記録された事項を電磁的方法により提供すること若しくはその事項を記載した書面の交付を拒んだとき。
五  第二十四条第七項、第五十三条の二(第六十七条において準用する場合を含む。)の規定に違反して正当な理由がないのに説明をしなかつたとき。
六  第二十四条第八項、第四十条(第六十七条において準用する場合を含む。)、第五十三条の五(第六十七条において準用する場合を含む。)若しくは第五十九条の二第二項若しくは第三項の規定又は第六十七条において準用する会社法第四百九十二条第一項若しくは第三項の規定に違反して、議事録、会計帳簿、貸借対照表若しくは財産目録を作成せず、又はこれらの書類若しくは電磁的記録に記載し、若しくは記録すべき事項を記載せず、若しくは記録せず、若しくは虚偽の記載若しくは記録をしたとき。
六の二  第三十一条の規定に違反したとき。
七  第三十二条第四項の規定に違反して同項に規定する者に該当する者を監事に選任しなかつたとき。
八  第三十二条第八項の規定に違反して役員の補充のために必要な手続をとらなかつたとき。
八の二  第三十五条第一項又は第三項(第六十八条において準用する場合を含む。)の規定に違反したとき。
九  第三十七条の三第三項(第六十八条において準用する場合を含む。)の規定に違反して、理事会又は清算人会に報告せず、又は虚偽の報告をしたとき。
九の二  第四十一条の二第十項の規定又は第四十一条の三において準用する会社法第三百九十八条第二項の規定により意見を述べるに当たり、通常総会に対し、虚偽の申述を行い、又は事実を隠ぺいしたとき。
九の二の二  第四十一条の二第十三項において準用する会社法第三百九十条第三項に規定する常勤の監事を選定しなかつたとき。
九の二の三  第四十一条の三において準用する会社法第三百四十条第三項の規定により報告するに当たり、総会に対し、虚偽の申述を行い、又は事実を隠ぺいしたとき。
九の三  第四十一条の三において準用する会社法第三百四十四条第二項第一号の規定による請求があつた場合において、その請求に係る議案を会議に提出しなかつたとき。
十  第四十一条の三において準用する会社法第三百四十四条第二項第二号の規定による請求があつた場合において、その請求に係る事項を会議の目的としなかつたとき。
十の二  第四十一条の三において準用する会社法第三百九十六条第二項の規定又は第五十九条の三(第六十七条において準用する場合を含む。)の規定に違反して、正当な理由がないのに帳簿又は書類若しくは電磁的記録に記録された事項を内閣府令・厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧又は謄写を拒んだとき。
十の三  この法律において準用する会社法の規定による調査を妨げたとき。
十の四  会計監査人がこの法律又は定款で定めたその員数を欠くこととなつた場合において、その選任(一時会計監査人の職務を行うべき者の選任を含む。)の手続をすることを怠つたとき。
十一  第四十二条第五項(第六十八条において準用する場合を含む。)の規定による開示をすることを怠つたとき。
十二  第四十六条(第六十七条において準用する場合を含む。)の規定に違反したとき。
十三  第五十六条第一項若しくは第五十七条第二項若しくは第五項の規定に違反して出資一口の金額を減少し、又は第六十二条第三項、第六十二条の三、第六十二条の四、第六十二条の五第一項、第三項若しくは第六項、第六十二条の六第一項若しくは第三項から第五項まで、第六十二条の七第一項若しくは第三項若しくは第六十三条第七項の規定、第六十二条の五第四項、第六十二条の六第六項若しくは第六十二条の七第四項において準用する第五十七条第二項若しくは第五項の規定若しくは銀行法第三十四条第五項(銀行法第三十五条第三項において準用する場合を含む。)の規定に違反して事業の全部若しくは一部の譲渡若しくは譲受け若しくは合併をしたとき。
十四  第五十七条第二項(第六十二条の五第四項、第六十二条の六第六項及び第六十二条の七第四項において準用する場合を含む。)、第六十二条第三項若しくは第九十一条の規定、第六十七条において準用する会社法第四百九十九条第一項の規定又は銀行法第十六条第一項、第三十四条第一項、第三十六条第一項、第三十八条、第五十二条の三十九第一項、第五十二条の四十七、第五十二条の四十八若しくは第五十二条の六十一第三項の規定に違反して、これらの規定による届出、公告、通知若しくは掲示をせず、又は虚偽の届出、公告、通知若しくは掲示をしたとき。
十五  第五十八条第三項の規定に違反して預金又は定期積金の受入れをしたとき。
十六  第五十八条第四項の規定に違反して貸付けをし、又は手形の割引をしたとき。
十七  第五十八条の二第二項の規定に違反したとき。
十八  第五十八条の三第一項の規定に違反して同項に規定する子会社対象会社以外の会社(第五十八条の四第一項に規定する国内の会社を除く。)を子会社としたとき、又は第五十八条の五第一項の規定に違反して同項に規定する子会社対象会社以外の会社(第五十八条の六第一項に規定する国内の会社を除く。)を子会社としたとき。
十八の二  第五十八条の三第三項の認可を受けないで同項に規定する認可対象会社を子会社としたとき、又は同条第五項において準用する同条第三項の認可を受けないで同条第一項各号に掲げる会社を当該各号のうち他の号に掲げる会社(同条第三項に規定する認可対象会社に限る。)に該当する子会社としたとき。
十八の三  第五十八条の四第一項若しくは第二項ただし書(第五十八条の六第三項において準用する場合を含む。)又は第五十八条の六第一項の規定に違反したとき。
十八の四  第五十八条の四第三項又は第五項(これらの規定を第五十八条の六第三項において準用する場合を含む。)の規定により付した条件に違反したとき。
十八の五  第五十八条の五第三項の認可を受けないで同項に規定する認可対象会社を子会社としたとき、又は同条第四項において準用する同条第三項の認可を受けないで同条第一項各号に掲げる会社を当該各号のうち他の号に掲げる会社(同条第三項に規定する認可対象会社に限る。)に該当する子会社としたとき。
十九  第六十条又は第六十一条の規定に違反したとき。
二十  清算の結了を遅延させる目的で、第六十七条において準用する会社法第四百九十九条第一項の期間を不当に定めたとき。
二十一  第六十七条において準用する会社法第五百条第一項の規定に違反して債務の弁済をしたとき。
二十二  第六十七条において準用する会社法第五百二条の規定に違反して金庫の財産を分配したとき。
二十三  第九十一条の二第一項の規定により付した条件(第三十一条、第五十八条の三第三項(同条第五項において準用する場合を含む。)、第五十八条の五第三項(同条第四項において準用する場合を含む。)若しくは第六十二条第六項若しくは第六十四条第四項の規定又は銀行法第三十七条第一項第一号若しくは第三号の規定による認可に係るものに限る。)に違反したとき。
二十四  第九十一条の四第四項において準用する会社法第九百四十一条の規定に違反して同条の調査を求めなかつたとき。
二十五  銀行法第二十六条第一項の規定に違反して改善計画の提出をせず、又は同項若しくは銀行法第五十二条の五十五の規定による命令(業務の全部又は一部の停止の命令を除く。)に違反したとき。
二十六  銀行法第五十二条の四十三の規定により行うべき財産の管理を行わないとき。
二十七  銀行法第五十二条の四十九の規定による帳簿書類の作成若しくは保存をせず、又は虚偽の帳簿書類を作成したとき。
2  会社法第九百六十条第一項各号若しくは第二項各号に掲げる者又は同法第九百七十六条に規定する者が、第三十七条の五において準用する同法第三百八十一条第三項の規定又は第四十一条の三において準用する会社法第三百九十六条第三項の規定による調査を妨げたときも、前項と同様とする。

第百一条の二  次のいずれかに該当する者は、百万円以下の過料に処する。
一  第九十一条の四第四項において準用する会社法第九百四十六条第三項の規定に違反して、報告をせず、又は虚偽の報告をした者
二  正当な理由がないのに、第九十一条の四第四項において準用する会社法第九百五十一条第二項各号又は第九百五十五条第二項各号に掲げる請求を拒んだ者

第百二条  次の各号のいずれかに該当する者は、百万円以下の過料に処する。
一  第八条第二項の規定に違反した者
二  銀行法第五十二条の七十六の規定に違反した者

第百二条の二  第八条第三項において準用する会社法第八条第一項の規定に違反して他の会社(外国会社を含む。)であると誤認されるおそれがある名称又は商号を使用した者は、百万円以下の過料に処する。

第百三条  次の各号のいずれかに該当する者は、十万円以下の過料に処する。
一  第八十九条の二第三項の規定に違反して、全国労働金庫協会という名称を用いた者
二  銀行法第五十二条の七十七の規定に違反してその名称又は商号中に、指定紛争解決機関と誤認されるおそれのある文字を使用した者

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