資金繰り計画書の作成

「黒字倒産」という言葉をご存知でしょうか?

損益計算書の上では利益が出ているにもかかわらず、資金繰りに行き詰まり倒産してしまうことです。

こうした事態が発生する原因の一つは、入金と出金のタイミングのズレによる資金不足です。

通常、損益計算書では、実際に入出金があった時点ではなく、取り引きが発生した時点で売り上げや仕入れなどが計上されます。

ですので、損益計算書上どんなに売り上げが上がっていても、その入金より経費などの支出の方が早ければ、資金が不足してしまうのです。

こうした事態を回避するために有効なのが資金繰り計画書です。

資金繰り計画書とは、将来の現金の収入と支出を予測した結果をとりまとめたもので、これを作成しておけば、不足する資金の額や時期を事前に把握でき、突然の資金不足も未然に防ぐことができるのです。

世間では、案外、重要視されていませんが、金融機関は融資した資金を回収することができるのか、この資金繰り計画書を1番、気にするのです!

よって、自分のビジネスが利益が出るようになったとしても支払と回収のタイミングがずれると資金ショートを起こし、「黒字倒産」という事態を起こさないよう計画していく必要があります。

ここでは、一般的な資金繰り計画書の作成手順や作成時の留意点などについて解説していきます。

   

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資金繰り計画書の作成手順

では、具体的な作成手順を見ていきましょう。

 

 項目  1月  2月  3月

 前月繰越金額

0 

2,150 

1,750 

 経常収入

 現金売上

500 

850 

1,150 

 売掛金回収

1,000 

1,500 

1,950 

 経常収入合計

1,500 

2,350 

3,100 

 経常支出

 現金支払

300 

400 

550 

 買掛金支払

800 

1000 

1,100 

 販売管理費

1,200 

1,300 

1,350 

 経常支出合計

2,300 

2,700 

3,000 

 経常収支差引過不足

▲800 

▲350 

100 

 財務収支

 借入金入金

3,000 

0 

0 

 借入金返済

50 

50 

50 

 財務収支合計

2,950 

▲50 

▲50 

 当月差引金額

2,150 

▲400 

50 

 翌月繰越金額

2,150 

1,750 

1,800 

 

  1. 取引条件を洗い出す
  2. 売上(売掛金の回収)を予測
  3. 原価(買掛金の支払い)・経費を予測

ここで注意して頂きたいことは、とにかく翌月繰越金額がマイナスにならないようにするということです!

翌月繰越金額がマイナスになるということは、資金がショートして倒産を意味しますので、細心の注意を払いましょう!

    

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資金繰り計画書の項目

資金繰り計画書は一言でいえば、お金が入ってくるのか、それとも出ていくのかが分かればよいので、家計簿をつける感覚で計画をしていけばいいでしょう。

また、資金繰り計画書には、損益計算書や貸借対照表のように決められたものは特にありませんが、最低限必要な項目として

  • 前月繰越金額
  • 当月入金金額
  • 当月支出金額
  • 翌月繰越金額

の4つがあげられます。

翌月繰越金額は、

  • 翌月繰越金額=前月繰越金額+当月入金金額−当月支出金額

という計算式になり、翌月繰越金額は次の前月繰越金額と必ず一致します。

また、資金繰り計画書は、その資金の流れの性格によって

  1. 経常収支
  2. 財務収支

の2つに大別されます。

 

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@ 経常収支

経常収支とは、通常の営業活動によって生じる「経常収入」と「経常支出」のことを指します。

ここには、売上の入金(売掛金の回収)や仕入・経費の支払い(買掛金・未払い金の支払い)が入ります。

経常収支の部の数字を見る事で、本業でどれだけ資金が回っているのか知ることが出来ます。

 

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A 財務収支

財務収支とは、会社の財務財務活動によって、どれだけの現金が入って、どれだけの現金が出ていったのかを表します。

会社の財務活動とは、基本的に資金調達とその返済を指します。

つまり、金融機関からの借入金による入金や借入金返済の出金がここに入り、その会社の資金調達の様子を示します。

 

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資金が不足する場合の対応

資金不足が予想される場合には、なぜ資金が不足するのか、その原因を把握することが重要です。

というのも、原因を把握せずに資金の手当てだけしても、一時的には資金不足を回避できるかもしれませんが、根本的な問題が解決されていないため、同じことの繰り返しになってしまう可能性があるからです。

資金不足に陥る原因は様々ですが、一例を挙げると

  • 売上があっても長期の売掛債権回収や受取手形での回収など、すぐに現金化できない
  • 採算に合わない販売をしている
  • 自己資金が不足している
  • 見通しの甘い資金計画(どんぶり勘定)
  • 長期の売掛債権回収にもかかわらず、買掛金の支払い条件が短いために回収と支払のバランスが崩れている
  • 借入金の返済など、費用として計上されない現金での支出が多い
  • 在庫の増大
  • 過剰な設備投資

などが、あげられます。

資金繰り計画書を作成した結果、資金不足が予想される場合には、早めに対策を講じてください。

具体的には、下表のような社内外での対応策が考えられます。

 

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社内的な対応策

社内的な対応策として下表のような対応が考えられます。

 

 

 対応策

 メリット・デメリット

 売掛債権の圧縮
  • 売掛金の早期回収
  • 受取手形のサイト短縮
  • 売掛期間の短縮
  • ファクタリング会社の活用
  • 得意先から値引きなどの交換条件を出される可能性がある
 買掛債務の拡大
  • 現金払いから手形払いに変更
  • 支払手形のサイト延長
  • 買掛期間の延長
  • 支払手形のジャンプ
  • 信用不安につながったり、支払先から交換条件をだされたりする可能性がある 
 在庫の処分・圧縮
  • 在庫処分
  • 仕入れの抑制
  • 倉庫料の節約というメリットもあるが、過度の圧縮は機会損失につながる恐れもある
 有価証券の売却
  • 株券、債権の売却
  • 会員権の売却
  • 換金は比較的容易だが、売却損が発生する可能性もある
 固定資産の売却
  • 遊休資産の売却
  • 社屋を売却し貸しビルに移転
  • 調達額は大きいが、時間がかかる場合が多い
 諸経費の圧縮
  • 人件費の削減
  • 残業の規制
  • 社内の都合で実行することは可能だが、社員のモチベーションが低下する恐れがある
 増資
  • 新株発行
  • 返済の必要はないが、時間がかかる

 

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社外的な対応策

社外的な対応策として下表のような対応が考えられます。

 

 

 対応策

 メリット・デメリット

 金融機関からの

 借入れ

  • 手形割引
  • 短期借入れ
  • 長期借入れ
  • 比較的短期間での調達が可能だが、借入金を全額使えない可能性がある

 個人や取引先から

 の借入れ

  • 役員、親族からの借入れ
  • 取引先からの借入れ
  • 金融機関より調達は容易だが、信用不安につながる恐れがある
 社債発行
  • 公募債
  • 私募債
  • コスト的には安定しているが、発行に法令上の制限がある

 

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