「黒字倒産」という言葉をご存知でしょうか?
損益計算書の上では利益が出ているにもかかわらず、資金繰りに行き詰まり倒産してしまうことです。
こうした事態が発生する原因の一つは、入金と出金のタイミングのズレによる資金不足です。
通常、損益計算書では、実際に入出金があった時点ではなく、取り引きが発生した時点で売り上げや仕入れなどが計上されます。
ですので、損益計算書上どんなに売り上げが上がっていても、その入金より経費などの支出の方が早ければ、資金が不足してしまうのです。
こうした事態を回避するために有効なのが資金繰り計画書です。
資金繰り計画書とは、将来の現金の収入と支出を予測した結果をとりまとめたもので、これを作成しておけば、不足する資金の額や時期を事前に把握でき、突然の資金不足も未然に防ぐことができるのです。
世間では、案外、重要視されていませんが、金融機関は融資した資金を回収することができるのか、この資金繰り計画書を1番、気にするのです!
よって、自分のビジネスが利益が出るようになったとしても支払と回収のタイミングがずれると資金ショートを起こし、「黒字倒産」という事態を起こさないよう計画していく必要があります。
ここでは、一般的な資金繰り計画書の作成手順や作成時の留意点などについて解説していきます。