起業(独立・開業)する際に、1番大切なことは何でしょうか?
それは、あなたの頭にあるイメージを「他人にその事業を目に見えるようにし、客観的に証明すること」です。
「そんなの当たり前だ!」と言う声が聞こえてきそうですが、いざ実行段階に入るとあなたが思っている以上に本当に難しいものです。
事業計画は、あなたがこれから始める事業の設計図であり、無形の資産でもあります。
例えば、家を建てるのと一緒で、最初の設計図や土台がいいかげんなまま建築をしてしまったら、すぐに家は崩壊してしまいます。
ビジネスもこれと同じことなのです。
そして、百戦錬磨の金融機関や取引先が、一番最初に注目するのは、あなたの事業計画です。
実際、様々な金融機関の融資担当者と情報交換をしても、「情熱は伝わるが、相手(融資担当者)を納得させるだけの材料がない」といった意見が非常に多いのです。
また、私の商業施設時代の経験則から言うと、営業や出店希望の業者さんとの面談でも「こういった物を売りたい!」といったお話は非常に熱心なのですが、いまいち漠然としていて大風呂敷を広げているように感じてしまう(実際にそうかは別として)事が多く、お断りせざるを得ないことが非常に多かったものです。
単純ですが、人はハッキリとわからないものに対して、「ただ単に恐い」のです。
だから、リスクを回避する。これは、相手からすると当たり前の行為なのです。
逆にあなたも、そういった経験はありませんか?
事業計画は、金融機関の融資申請だけでなく、今後、取引してくれる顧客や業者、そして、一緒に働いてくれるスタッフや家族、あなたに関わる全ての人達に説明する必要が出てきます。
情熱だけでは融資は受けられませんし、取引先や顧客、そして、スタッフや家族を納得させることもできません。
中小企業白書では、起業(独立・開業・創業)して1年で廃業する率が約40%、10年後の存続率は約20%と言われていますが、その失敗してしまった方々の原因は、“イケイケドンドンの勢い”だけで起業(独立・開業・創業)してしまい事前準備が圧倒的に不足していたという一言に尽きます。
売上が上がる前に資金が底をつき、廃業という事例が大半です。
事業に失敗すると、あなただけでなく、あなたの大切な人まで不幸になってしまうのです!
逆を言えば、最初の土台である事業計画さえしっかりすれば、順調なスタートを切り、継続していけるでしょう!
後は、取返しのつかない大きな失敗をする前に、“小さな失敗”と“小さな成功”を繰返し、徐々に大きくしていけばいいのです。
また、起業(独立・開業・創業)して看板もブランドもないあなたの唯一の武器は、あなた自身の考えや事業を具体化し「相手に未来図(良いイメージ)を描かせてあげる」こと。
そのために「事業計画」がしっかりしたものであれば、あなたの事業に対する評価はかなりアップするでしょう!
そうすれば、人はたとえブランドがなかっとしても「納得さえすればお金を払う」ものです。
事業計画は、紙とペンさえあればできます。
実際に事業計画をビジュアル化することによって、「今のあなたに何が足りないのか?」が明確になり、“すべき事”が見えてきます。
それだけでなく、手を動かすことによって、様々な素晴らしいアイデアも生まれ、より一層クオリティの高いサービス提供やビジネスチャンスもできていくことでしょう。
事業計画が一番の勝負どころです!