第十章 雑則(第九十条―第九十八条の四)
(実施規定)
第九十条 この法律の規定(第九十四条第一項、第三項及び第五項において準用する銀行法の規定を含む。次条から第九十八条までにおいて同じ。)による免許、許可、認可又は指定に関する申請、届出、業務報告書その他の書類の提出の手続その他この法律を実施するため必要な事項は、内閣府令・厚生労働省令で定める。
(届出事項)
第九十一条 金庫は、次の各号のいずれかに該当するときは、その旨を内閣総理大臣及び厚生労働大臣に届け出なければならない。
一 事業を開始したとき。
二 労働金庫が第五十八条の三第一項第一号若しくは第二号に掲げる会社を子会社としようとするとき(第六十二条第六項若しくは第六十四条第四項又は金融機関の合併及び転換に関する法律第五条第一項(認可)の規定による認可を受けて合併又は事業の譲受けをしようとする場合を除く。)、又は労働金庫連合会が第五十八条の五第一項第六号若しくは第七号に掲げる会社(同条第三項の規定により子会社とすることについて認可を受けなければならないとされるものを除く。)を子会社としようとするとき(第六十二条第六項又は第六十四条第四項の規定による認可を受けて合併又は事業の譲受けをしようとする場合を除く。)。
三 その子会社が子会社でなくなつたとき(第六十二条第六項の規定による認可を受けて事業の譲渡をした場合を除く。)。
四 労働金庫の第五十八条の三第三項に規定する認可対象会社に該当する子会社が当該認可対象会社に該当しない子会社になつたとき、又は労働金庫連合会の第五十八条の五第三項に規定する認可対象会社に該当する子会社が当該認可対象会社に該当しない子会社になつたとき。
五 この法律の規定による認可を受けた事項を実行したとき。
六 その他内閣府令・厚生労働省令(金融破綻処理制度及び金融危機管理に係るものについては、内閣府令・財務省令・厚生労働省令)で定める場合に該当するとき。
2 労働金庫代理業者は、労働金庫代理業を開始したとき、その他内閣府令・厚生労働省令で定める場合に該当するときは、その旨を内閣総理大臣及び厚生労働大臣に届け出なければならない。
(認可等の条件)
第九十一条の二 内閣総理大臣及び厚生労働大臣は、この法律の規定による認可又は承認(次項において「認可等」という。)に条件を付し、及びこれを変更することができる。
2 前項の条件は、認可等の趣旨に照らして、又は認可等に係る事項の確実な実施を図るため必要最小限のものでなければならない。
(認可の失効)
第九十一条の三 金庫がこの法律の規定による認可を受けた日から六月以内に当該認可を受けた事項を実行しなかつたときは、当該認可は、効力を失う。ただし、やむを得ない理由がある場合において、あらかじめ内閣総理大臣及び厚生労働大臣の承認を受けたときは、この限りでない。
(公告)
第九十一条の四 金庫は、公告方法として、金庫の事務所の店頭に掲示する方法に加え、次に掲げる方法のいずれかを定款で定めなければならない。
一 時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載する方法
二 電子公告
2 金庫が前項第二号に掲げる方法を公告方法とする旨を定款で定める場合には、その定款には、電子公告を公告方法とする旨を定めれば足りる。この場合においては、事故その他やむを得ない事由によつて電子公告による公告をすることができない場合の公告方法として、同項第一号に掲げる方法を定款で定めることができる。
3 金庫が当該金庫の事務所の店頭に掲示する方法又は電子公告により公告をする場合には、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める日までの間、継続してそれぞれの公告をしなければならない。
一 公告に定める期間内に異議を述べることができる旨の公告 当該期間を経過する日
二 第九十四条において準用する銀行法第十六条第一項前段の規定による公告 金庫がその業務の全部又は一部を休止した事務所においてその業務の全部又は一部を再開する日
三 前二号に掲げる公告以外の公告 当該公告の開始後一月を経過する日
4 金庫が電子公告によりこの法律又は他の法律の規定による公告をする場合については、会社法第九百四十条第三項(電子公告の公告期間等)、第九百四十一条(電子公告調査)、第九百四十六条(調査の義務等)、第九百四十七条(電子公告調査をすることができない場合)、第九百五十一条第二項(財務諸表等の備置き及び閲覧等)、第九百五十三条(改善命令)及び第九百五十五条(調査記録簿等の記載等)の規定を準用する。この場合において、これらの規定中「電子公告」とあるのは「電子公告(労働金庫法第六十九条第二項第九号に規定する電子公告をいう。)」と、同法第九百四十条第三項中「前二項」とあるのは「労働金庫法第九十一条の四第三項」と、同法第九百四十一条中「この法律」とあるのは「労働金庫法」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
(不服の申出)
第九十二条 金庫の業務若しくは会計が法令若しくは定款若しくは規約に違反し、又は金庫の運営が著しく不当であると思料する会員は、その事由を添えて、文書をもつてその旨を内閣総理大臣及び厚生労働大臣に申し出ることができる。
2 前項の申出があつたときは、内閣総理大臣又は厚生労働大臣は、金庫に対して、その業務又は会計に関し必要な報告書の提出を命じ、前項の申出について調査しなければならない。
3 金庫が前項の規定による報告書を提出しないときは、内閣総理大臣又は厚生労働大臣は、金庫の業務又は会計の状況を検査しなければならない。
(検査の請求)
第九十三条 会員は、総会員(個人会員を除く。)の十分の一以上の同意を得て、金庫の業務又は会計が法令又は定款若しくは規約に違反する疑があることを理由として、内閣総理大臣及び厚生労働大臣にその検査を請求することができる。
2 前項の請求があつたときは、内閣総理大臣又は厚生労働大臣は、金庫の業務又は会計の状況を検査しなければならない。
(銀行法の準用)
第九十四条 銀行法第四条第四項(営業の免許)、第九条(名義貸しの禁止)、第十二条の二から第十三条の三の二(第二項を除く。)まで(預金者等に対する情報の提供等、指定紛争解決機関との契約締結義務等、無限責任社員等となることの禁止、同一人に対する信用の供与等、特定関係者との間の取引等、銀行の業務に係る禁止行為、顧客の利益の保護のための体制整備)、第十四条から第十六条まで(取締役等に対する信用の供与、経営の健全性の確保、休日及び営業時間、臨時休業等)、第十九条(同条第一項及び第二項に規定する事業年度に係る業務報告書に係る部分に限る。)(業務報告書等)、第二十一条(同条第一項から第六項までの規定にあつては、同条第一項前段及び第二項前段に規定する事業年度に係る説明書類に係る部分に限る。)(業務及び財産の状況に関する説明書類の縦覧等)、第二十四条から第二十六条まで(報告又は資料の提出、立入検査、業務の停止等)、第三十四条から第三十六条まで(事業の譲渡等の場合の債権者の異議の催告等、譲渡の公告等)、第三十七条第一項第一号及び第三号並びに第三項(廃業及び解散等の認可)、第三十八条(廃業等の公告等)、第四十四条から第四十六条まで(清算人の任免等、清算の監督、清算手続等における内閣総理大臣の意見等)、第五十六条(第一号から第三号までに係る部分に限る。)(内閣総理大臣の告示)、第五十七条の五(財務大臣への協議)並びに第五十七条の七第一項(財務大臣への資料提出等)の規定は、銀行に係るものにあつては金庫について、所属銀行に係るものにあつては所属労働金庫について、銀行代理業者に係るものにあつては労働金庫代理業者について、それぞれ準用する。
2 前項の場合において、同項に規定する規定(銀行法第五十七条の七第一項を除く。)中「内閣総理大臣」とあるのは「内閣総理大臣及び厚生労働大臣」と、「内閣府令」とあるのは「内閣府令・厚生労働省令」と、同法第九条中「銀行業を営ませてはならない」とあるのは「金庫の事業を行わせてはならない」と、同法第十二条の三第三項第二号及び第三号中「第五十二条の六十二第一項」とあるのは「労働金庫法第八十九条の五第一項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
3 銀行法第七章の四(第五十二条の三十六第一項及び第二項(許可)、第五十二条の四十五の二(銀行代理業者についての金融商品取引法の準用)並びに第五十二条の六十一第一項(適用除外)を除く。)(銀行代理業)及び第五十六条(第十号から第十二号までに係る部分に限る。)(内閣総理大臣の告示)の規定は、銀行代理業者に係るものにあつては労働金庫代理業者について、所属銀行に係るものにあつては所属労働金庫について、銀行代理業に係るものにあつては労働金庫代理業について、それぞれ準用する。
4 前項の場合において、同項に規定する規定中「内閣総理大臣」とあるのは「内閣総理大臣及び厚生労働大臣」と、「内閣府令」とあるのは「内閣府令・厚生労働省令」と、「第五十二条の三十六第一項」とあるのは「労働金庫法第八十九条の三第一項」と、「銀行代理行為」とあるのは「労働金庫代理行為」と、「特定預金等契約」とあるのは「労働金庫法第九十四条の二に規定する特定預金等契約」と、「特定銀行代理業者」とあるのは「特定労働金庫代理業者」と、「特定銀行代理行為」とあるのは「特定労働金庫代理行為」と、「銀行代理業再委託者」とあるのは「労働金庫代理業再委託者」と、「銀行代理業再受託者」とあるのは「労働金庫代理業再受託者」と、銀行法第五十二条の三十七第一項中「前条第一項」とあるのは「労働金庫法第八十九条の三第一項」と、同法第五十二条の四十三及び第五十二条の四十四第一項第二号中「第二条第十四項各号」とあるのは「労働金庫法第八十九条の三第二項各号」と、同条第二項中「第二条第十四項第一号」とあるのは「労働金庫法第八十九条の三第二項第一号」と、同条第三項中「第五十二条の四十五の二」とあるのは「労働金庫法第九十四条の二」と、同法第五十二条の六十一第二項中「銀行等が前項」とあるのは「金庫等(労働金庫法第八十九条の四に規定する金庫等をいう。以下同じ。)が同条」と、「当該銀行等」とあるのは「当該金庫等」と、「第四十八条、第五十二条の三十六第二項及び第三項」とあるのは「第五十二条の三十六第三項」と、「、第五十三条第四項、第五十六条(第十一号に係る部分に限る。)並びに第五十七条の七第二項」とあるのは「及び第五十六条(第十一号に係る部分に限る。)の規定並びに同法第八十九条の三第三項、第九十一条第二項並びに第九十七条第一項、第三項及び第四項」と、「第九章」とあるのは「同法第十一章」と、同条第三項中「銀行等」とあるのは「金庫等」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
5 銀行法第七章の五(第五十二条の六十二(紛争解決等業務を行う者の指定)及び第五十二条の六十七第一項(業務規程)を除く。)(指定紛争解決機関)及び第五十六条(第十三号に係る部分に限る。)(内閣総理大臣の告示)の規定は、紛争解決等業務に係るものにあつては紛争解決等業務(第八十九条の五第一項に規定する紛争解決等業務をいう。)について、指定紛争解決機関に係るものにあつては指定紛争解決機関(同項第八号に規定する指定紛争解決機関をいう。)について、銀行業務に係るものにあつては金庫業務について、それぞれ準用する。
6 前項の場合において、同項に規定する規定中「内閣総理大臣」とあるのは「内閣総理大臣及び厚生労働大臣」と、「内閣府令」とあるのは「内閣府令・厚生労働省令」と、「加入銀行」とあるのは「加入金庫」と、「手続実施基本契約」とあるのは「労働金庫法第八十九条の五第一項第八号に規定する手続実施基本契約」と、「苦情処理手続」とあるのは「労働金庫法第八十九条の五第一項に規定する苦情処理手続」と、「紛争解決手続」とあるのは「労働金庫法第八十九条の五第一項に規定する紛争解決手続」と、「銀行業務関連苦情」とあるのは「労働金庫法第八十九条の五第二項に規定する金庫業務関連苦情」と、「銀行業務関連紛争」とあるのは「労働金庫法第八十九条の五第二項に規定する金庫業務関連紛争」と、銀行法第五十二条の六十三第一項中「前条第一項」とあるのは「労働金庫法第八十九条の五第一項」と、同条第二項第一号中「前条第一項第三号」とあるのは「労働金庫法第八十九条の五第一項第三号」と、同項第六号中「前条第二項」とあるのは「労働金庫法第八十九条の五第三項」と、同法第五十二条の六十五第一項中「この法律」とあるのは「労働金庫法」と、同条第二項中「銀行を」とあるのは「労働金庫法第三条に規定する金庫を」と、同法第五十二条の六十六中「他の法律」とあるのは「労働金庫法以外の法律」と、同法第五十二条の六十七第二項中「前項第一号」とあるのは「労働金庫法第八十九条の六第一号」と、同条第三項中「第一項第二号」とあるのは「労働金庫法第八十九条の六第二号」と、「銀行」とあるのは「同法第三条に規定する金庫」と、同条第四項中「第一項第三号」とあるのは「労働金庫法第八十九条の六第三号」と、同条第五項中「第一項第四号」とあるのは「労働金庫法第八十九条の六第四号」と、同項第一号中「同項第五号」とあるのは「同条第五号」と、同法第五十二条の七十四第二項中「第五十二条の六十二第一項」とあるのは「労働金庫法第八十九条の五第一項」と、同法第五十二条の七十九第一号中「銀行」とあるのは「労働金庫法第三条に規定する金庫」と、同法第五十二条の八十二第二項第一号中「第五十二条の六十二第一項第五号から第七号までに掲げる要件(」とあるのは「労働金庫法第八十九条の五第一項第五号から第七号までに掲げる要件(」と、「又は第五十二条の六十二第一項第五号」とあるのは「又は同法第八十九条の五第一項第五号」と、同法第五十二条の八十三第三項中「他の法律」とあるのは「労働金庫法以外の法律」と、同法第五十二条の八十四第一項中「、第五十二条の六十二第一項」とあるのは「、労働金庫法第八十九条の五第一項」と、同項第一号中「第五十二条の六十二第一項第二号」とあるのは「労働金庫法第八十九条の五第一項第二号」と、同項第二号中「第五十二条の六十二第一項」とあるのは「労働金庫法第八十九条の五第一項」と、同条第二項第一号中「第五十二条の六十二第一項第五号」とあるのは「労働金庫法第八十九条の五第一項第五号」と、「第五十二条の六十二第一項の」とあるのは「同法第八十九条の五第一項の」と、同条第三項及び同法第五十六条第十三号中「第五十二条の六十二第一項」とあるのは「労働金庫法第八十九条の五第一項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
(金融商品取引法の準用)
第九十四条の二 金融商品取引法第三章第一節第五款(第三十四条の二第六項から第八項まで(特定投資家が特定投資家以外の顧客とみなされる場合)並びに第三十四条の三第五項及び第六項(特定投資家以外の顧客である法人が特定投資家とみなされる場合)を除く。)(特定投資家)及び第四十五条(第三号及び第四号を除く。)(雑則)の規定は金庫が行う特定預金等契約(特定預金等(金利、通貨の価格、同法第二条第十四項に規定する金融商品市場における相場その他の指標に係る変動によりその元本について損失が生ずるおそれがある預金又は定期積金として内閣府令・厚生労働省令で定めるものをいう。)の受入れを内容とする契約をいう。以下この条において同じ。)の締結について、同章第二節第一款(第三十五条から第三十六条の四まで(第一種金融商品取引業又は投資運用業を行う者の業務の範囲、第二種金融商品取引業又は投資助言・代理業のみを行う者の兼業の範囲、顧客に対する誠実義務、標識の掲示、名義貸しの禁止、社債の管理の禁止等)、第三十七条第一項第二号(広告等の規制)、第三十七条の二(取引態様の事前明示義務)、第三十七条の三第一項第二号及び第六号並びに第三項(契約締結前の書面の交付)、第三十七条の五(保証金の受領に係る書面の交付)、第三十七条の七(指定紛争解決機関との契約締結義務等)、第三十八条第一号及び第二号並びに第三十八条の二(禁止行為)、第三十九条第三項ただし書及び第五項(損失補てん等の禁止)並びに第四十条の二から第四十条の五まで(最良執行方針等、分別管理が確保されていない場合の売買等の禁止、特定投資家向け有価証券の売買等の制限、特定投資家向け有価証券に関する告知義務)を除く。)(通則)の規定は金庫又は労働金庫代理業者が行う特定預金等契約の締結又はその代理若しくは媒介について、それぞれ準用する。この場合において、これらの規定中「金融商品取引業」とあるのは「特定預金等契約の締結又はその代理若しくは媒介の業務」と、これらの規定(同法第三十七条の六第三項の規定を除く。)中「金融商品取引契約」とあるのは「特定預金等契約」と、これらの規定(同法第三十九条第三項本文の規定を除く。)中「内閣府令」とあるのは「内閣府令・厚生労働省令」と、これらの規定(同法第三十四条の規定を除く。)中「金融商品取引行為」とあるのは「特定預金等契約の締結」と、同法第三十四条中「顧客を相手方とし、又は顧客のために金融商品取引行為(第二条第八項各号に掲げる行為をいう。以下同じ。)を行うことを内容とする契約」とあるのは「労働金庫法第九十四条の二に規定する特定預金等契約」と、同法第三十七条の三第一項中「締結しようとするとき」とあるのは「締結しようとするとき、又はその締結の代理若しくは媒介を行うとき」と、「交付しなければならない」とあるのは「交付するほか、預金者又は定期積金の積金者(以下この項において「預金者等」という。)の保護に資するため、内閣府令・厚生労働省令で定めるところにより、当該特定預金等契約の内容その他預金者等に参考となるべき情報の提供を行わなければならない」と、同項第一号中「金融商品取引業者等」とあるのは「金庫(労働金庫法第三条に規定する金庫をいう。以下同じ。)又は当該労働金庫代理業者(同法第八十九条の三第三項に規定する労働金庫代理業者をいう。以下同じ。)の所属労働金庫(同項に規定する所属労働金庫をいう。)」と、同法第三十七条の六第一項中「金融商品取引業者等」とあるのは「金庫」と、同条第三項中「金融商品取引契約の解除があつた場合には、当該金融商品取引契約」とあるのは「特定預金等契約の解除があつた場合には、当該特定預金等契約の解除に伴う損害賠償又は違約金の支払(労働金庫代理業者にあつては、当該特定預金等契約の解除に伴い金庫に損害賠償その他の金銭の支払をした場合における当該支払に伴う損害賠償その他の金銭の支払)を請求することができない。ただし、金庫にあつては、当該特定預金等契約」と、「金融商品取引契約に関して」とあるのは「特定預金等契約に関して」と、「金額を超えて当該金融商品取引契約の解除に伴う損害賠償又は違約金の支払を請求することができない」とあるのは「金額については、この限りでない」と、同条第四項ただし書中「前項の」とあるのは「金庫にあつては、前項の」と、同法第三十九条第一項第一号中「有価証券の売買その他の取引(買戻価格があらかじめ定められている買戻条件付売買その他の政令で定める取引を除く。)又はデリバティブ取引(以下この条において「有価証券売買取引等」という。)」とあるのは「特定預金等契約の締結」と、「有価証券又はデリバティブ取引(以下この条において「有価証券等」という。)」とあるのは「特定預金等契約」と、「顧客(信託会社等(信託会社又は金融機関の信託業務の兼営等に関する法律第一条第一項の認可を受けた金融機関をいう。以下同じ。)が、信託契約に基づいて信託をする者の計算において、有価証券の売買又はデリバティブ取引を行う場合にあつては、当該信託をする者を含む。以下この条において同じ。)」とあるのは「顧客」と、「補足するため」とあるのは「補足するため、当該特定預金等契約によらないで」と、同項第二号及び第三号中「有価証券売買取引等」とあるのは「特定預金等契約の締結」と、「有価証券等」とあるのは「特定預金等契約」と、同項第二号中「追加するため」とあるのは「追加するため、当該特定預金等契約によらないで」と、同項第三号中「追加するため、」とあるのは「追加するため、当該特定預金等契約によらないで」と、同条第二項中「有価証券売買取引等」とあるのは「特定預金等契約の締結」と、同条第三項中「原因となるものとして内閣府令で定めるもの」とあるのは「原因となるもの」と、同法第四十五条第二号中「第三十七条の二から第三十七条の六まで、第四十条の二第四項及び第四十三条の四」とあるのは「第三十七条の三(第一項の書面の交付に係る部分に限り、同項第二号及び第六号並びに第三項を除く。)、第三十七条の四及び第三十七条の六」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
(事業免許の取消等)
第九十五条 金庫が法令、定款又は法令に基く内閣総理大臣若しくは厚生労働大臣の命令に違反したときは、内閣総理大臣及び厚生労働大臣は、業務の停止を命じ、理事若しくは監事の改任を命じ又は事業の免許を取り消すことができる。
2 内閣総理大臣及び厚生労働大臣は、業務の停止を命ぜられた金庫に対し、その整理の状況により必要と認めるときは事業の免許を取り消すことができる。
(聴聞の方法の特例)
第九十六条 内閣総理大臣及び厚生労働大臣は、前条第一項又は第二項の規定による事業の免許取消しの処分に係る聴聞をしようとするときは、その聴聞の期日の二週間前までに、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第十五条第一項の規定による通知をし、かつ、聴聞の期日及び場所を公示しなければならない。
2 前項に規定する処分に係る聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。
3 前項に規定する聴聞の主宰者は、行政手続法第十七条第一項の規定により当該処分に係る利害関係人が当該聴聞に関する手続に参加することを求めたときは、これを許可しなければならない。
(経過措置)
第九十六条の二 この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
(財務大臣への通知)
第九十六条の三 内閣総理大臣は、次に掲げる処分をしたときは、速やかに、その旨を財務大臣に通知するものとする。第九十一条第一項(届出事項)の規定による届出(同項第六号に係るもののうち内閣府令・厚生労働省令で定めるものに限る。)があつたときも、同様とする。
一 第六条(事業免許)の規定による免許
二 第六十二条第六項若しくは第六十四条第四項の規定又は第九十四条第一項及び第三項において準用する銀行法(以下第九十八条までにおいて「銀行法」という。)第三十七条第一項(同項第一号及び第三号に係る部分に限る。)(廃業及び解散の認可)の規定による認可
三 第九十五条第一項(業務の停止等)の規定又は銀行法第二十六条第一項(業務の停止等)の規定による命令(改善計画の提出を求めることを含む。)
四 第九十五条(事業免許の取消し等)の規定による事業の免許の取消し
(権限の行使)
第九十七条 内閣総理大臣及び厚生労働大臣は、銀行法第二十四条第一項若しくは第二項(報告又は資料の提出)、銀行法第二十五条第一項(銀行法第四十六条第三項において準用する場合を含む。次項において同じ。)若しくは銀行法第二十五条第二項(立入検査)又は銀行法第五十二条の五十三(銀行代理業者による報告又は資料の提出)若しくは銀行法第五十二条の五十四第一項(銀行代理業者に対する立入検査)の規定により権限を行使する場合においては、それぞれ単独にその権限を行使することを妨げない。
2 第九十二条第三項(申出による検査)、第九十三条第二項(請求による検査)又は銀行法第二十五条第一項若しくは第二項(立入検査)の規定による権限のうち、次に掲げる事項に係るものは、第九十二条第三項、第九十三条第二項又は銀行法第二十五条第一項若しくは第二項及び前項の規定にかかわらず、内閣総理大臣のみが行使する。
一 銀行法第十三条第一項及び第二項(同一人に対する信用の供与等)に規定する同一人に対する信用の供与等(第五項において「信用の供与等」という。)の額
二 銀行法第十四条の二第一号及び第二号(経営の健全性の確保)に掲げる基準
3 内閣総理大臣は、前二項の規定によりその権限を行使したときは、速やかに、その結果を厚生労働大臣に通知するものとする。
4 厚生労働大臣は、第一項の規定によりその権限を行使したときは、速やかに、その結果を内閣総理大臣に通知するものとする。
5 銀行法第二十六条第一項(業務の停止等)の規定による権限は、信用の供与等の状況又は金庫若しくは金庫及びその子会社等の自己資本の充実の状況に照らし信用秩序の維持を図るため特に必要なものとして政令で定める事由に該当する場合には、同項の規定にかかわらず、内閣総理大臣が単独に行使することを妨げない。
6 内閣総理大臣は、前項の規定によりその権限を単独に行使するときは、あらかじめ、厚生労働大臣に協議しなければならない。
(権限の委任)
第九十八条 内閣総理大臣は、この法律による権限(政令で定めるものを除く。)を金融庁長官に委任する。
2 前項の規定により金融庁長官に委任された権限は、政令で定めるところにより、その一部を財務局長又は財務支局長に委任することができる。
(都道府県が処理する事務)
第九十八条の二 この法律の規定による内閣総理大臣の権限(前条第一項の規定により金融庁長官に委任されたものを除く。)に属する事務の一部は、政令で定めるところにより、都道府県知事が行うこととすることができる。
2 前条第一項の規定により金融庁長官に委任された権限及びこの法律の規定による厚生労働大臣の権限に属する事務の一部は、政令で定めるところにより、都道府県知事が行うこととすることができる。
(書類の経由)
第九十八条の三 この法律又はこの法律に基づく命令の規定により内閣総理大臣又は金融庁長官及び厚生労働大臣に提出する免許、許可、認可又は承認に関する申請書その他の書類で政令で定めるものの提出は、政令で定めるところにより、都道府県知事を経由して行わなければならない。
(事務の区分)
第九十八条の四 前条の規定により都道府県が処理することとされている事務は、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。