販売費及び一般管理費は、商品やサービスを生み出すために直接要した費用ではないものの、企業を運営するために必要な費用を言います。
1.積み上げ法
想定される経費を積み上げる方法
一見、最も現実的に見えるかもしれませんが、仮定が多い上、抜けも生じやすく、最終的に積み上げた金額は現実から大きく乖離してしまう可能性が高いものです。
2.利益率法
売上高を基準に予想される利益率から経費を逆算する方法
事業が安定して回っている場合には有効な場合が多いのですが、事業立上期には採用しにくいのが普通です。
現実的には、事業立上期には、積み上げ法を用い、安定期には利益率法を採用すると良いでしょう。
さらに販売費及び一般管理費は
- 固定費
- 変動費
の2つに大別します。
固定費とは、売上や仕入の規模に関わらず一定の金額が発生する費用の事で、
- 役員報酬
- 正社員を雇用した場合の従業員給与と法定福利費(※1)
- 事務所や店舗の家賃
- リース料、保険料などの定額払いの費用
- 固定資産がある場合の減価償却費(※2)
などが挙げられます。
一方、変動費とは、売上や仕入の規模に比例して発生する費用(固定費以外の残った部分が変動費)の事で、
- 水道光熱費
- 旅費交通費
- 通信費
- 広告宣伝費
- 事務・消耗品費
などが挙げられます。
固定費と変動費の分類に正式な決まりがあるわけではありませんが、固定費と変動費両方の性質が含まれている場合は、より性質の強い方に分類すればいいでしょう。
費用を固定費と変動費に分類すれば「※損益分岐点売上高公式(いくらの売上があればよいのか?)」で記載したように十分な利益が確保できるかシュミレーションに使えます。