第三十一条 登録検査機関の登録を受けようとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、実費を勘案して政令で定める額の手数料を納付して、厚生労働大臣に登録の申請をしなければならない。
第三十二条 次の各号のいずれかに該当する法人は、登録検査機関の登録を受けることができない。
一 その法人又はその業務を行う役員がこの法律又はこの法律に基づく処分に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しないもの
二 第四十三条の規定により登録を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない法人
三 第四十三条の規定による登録の取消しの日前三十日以内にその取消しに係る法人の業務を行う役員であつた者でその取消しの日から二年を経過しないものがその業務を行う役員となつている法人
第三十三条 厚生労働大臣は、第三十一条の規定により登録を申請した者(以下この項において「登録申請者」という。)が次に掲げる要件のすべてに適合しているときは、その登録をしなければならない。この場合において、登録に関して必要な手続は、厚生労働省令で定める。
一 別表の第一欄に掲げる製品検査の種類ごとに、それぞれ同表の第二欄に掲げる機械器具その他の設備を有し、かつ、製品検査は同表の第三欄に掲げる条件に適合する知識経験を有する者が実施し、その人数が同表の第四欄に掲げる数以上であること。
二 次に掲げる製品検査の信頼性の確保のための措置が執られていること。
イ 検査を行う部門に製品検査の種類ごとにそれぞれ専任の管理者を置くこと。
ロ 製品検査の業務の管理及び精度の確保に関する文書が作成されていること。
ハ ロに掲げる文書に記載されたところに従い製品検査の業務の管理及び精度の確保を行う専任の部門を置くこと。
三 登録申請者が、第二十五条第一項又は第二十六条第一項から第三項までの規定により製品検査を受けなければならないこととされる食品、添加物、器具又は容器包装を販売し、販売の用に供するために製造し、輸入し、加工し、若しくは陳列し、又は営業上使用する営業者(以下この号及び第三十九条第二項において「受検営業者」という。)に支配されているものとして次のいずれかに該当するものでないこと。
イ 登録申請者が株式会社である場合にあつては、受検営業者がその親法人(会社法 (平成十七年法律第八十六号)第八百七十九条第一項 に規定する親法人をいう。)であること。
ロ 登録申請者の役員(持分会社(会社法第五百七十五条第一項 に規定する持分会社をいう。)にあつては、業務を執行する社員)に占める受検営業者の役員又は職員(過去二年間に当該受検営業者の役員又は職員であつた者を含む。)の割合が二分の一を超えていること。
ハ 登録申請者の代表権を有する役員が、受検営業者の役員又は職員(過去二年間に当該受検営業者の役員又は職員であつた者を含む。)であること。
○2 登録は、次に掲げる事項を登録台帳に記帳して行う。
一 登録年月日及び登録番号
二 登録検査機関の名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地
三 登録検査機関が行う製品検査の種類
四 登録検査機関が製品検査を行う事業所の名称及び所在地
第三十四条 登録検査機関の登録は、三年を下らない政令で定める期間ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。 ○2 第三十一条から前条までの規定は、前項の登録の更新について準用する。
第三十五条 登録検査機関は、製品検査を行うべきことを求められたときは、正当な理由がある場合を除き、遅滞なく、製品検査を行わなければならない。 ○2 登録検査機関は、公正に、かつ、厚生労働省令で定める技術上の基準に適合する方法により製品検査を行わなければならない。
第三十六条 登録検査機関は、製品検査を行う事業所を新たに設置し、廃止し、又はその所在地を変更しようとするときは、その設置し、廃止し、又は変更しようとする日の一月前までに、厚生労働大臣に届け出なければならない。 ○2 登録検査機関は、第三十三条第二項第二号及び第四号(事業所の名称に係る部分に限る。)に掲げる事項に変更があつたときは、遅滞なく、同項第三号に掲げる事項を変更しようとするときは、変更しようとする日の一月前までに、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。
第三十七条 登録検査機関は、製品検査の業務に関する規程(以下「業務規程」という。)を定め、製品検査の業務の開始前に、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
○2 業務規程には、製品検査の実施方法、製品検査に関する手数料その他の厚生労働省令で定める事項を定めておかなければならない。
○3 厚生労働大臣は、第一項の認可をした業務規程が製品検査の公正な実施上不適当となつたと認めるときは、その業務規程を変更すべきことを命ずることができる。
第三十八条 登録検査機関は、厚生労働大臣の許可を受けなければ、製品検査の業務の全部又は一部を休止し、又は廃止してはならない。
第三十九条 登録検査機関は、毎事業年度経過後三月以内に、その事業年度の財産目録、貸借対照表及び損益計算書又は収支計算書並びに事業報告書(その作成に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他の人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下この条において同じ。)の作成がされている場合における当該電磁的記録を含む。次項及び第七十九条において「財務諸表等」という。)を作成し、五年間事業所に備えて置かなければならない。
○2 受検営業者その他の利害関係人は、登録検査機関の業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号又は第四号の請求をするには、登録検査機関の定めた費用を支払わなければならない。
一 財務諸表等が書面をもつて作成されているときは、当該書面の閲覧又は謄写の請求
二 前号の書面の謄本又は抄本の請求
三 財務諸表等が電磁的記録をもつて作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求
四 前号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて厚生労働省令で定めるものにより提供することの請求又は当該事項を記載した書面の交付の請求
第四十条 登録検査機関の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、その製品検査の業務又は第二十八条第四項の規定により委託を受けた事務(次項において「委託事務」という。)に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。 ○2 製品検査の業務又は委託事務に従事する登録検査機関の役員又は職員は、刑法 (明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
第四十一条 厚生労働大臣は、登録検査機関が第三十三条第一項各号のいずれかに適合しなくなつたと認めるときは、その登録検査機関に対し、これらの規定に適合するため必要な措置を執るべきことを命ずることができる。
第四十二条 厚生労働大臣は、登録検査機関が第三十五条の規定に違反していると認めるとき、又は登録検査機関が行う製品検査若しくは第二十五条第一項の規定による表示若しくは第二十六条第四項の規定による通知の記載が適当でないと認めるときは、当該登録検査機関に対し、製品検査を行うべきこと又は製品検査の方法その他の業務の方法の改善に必要な措置を執るべきことを命ずることができる。
第四十三条 厚生労働大臣は、登録検査機関が次の各号のいずれかに該当するときは、その登録を取り消し、又は期間を定めて製品検査の業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
一 この章の規定に違反したとき。
二 第三十二条第一号又は第三号に該当するに至つたとき。
三 第三十七条第一項の認可を受けた業務規程によらないで製品検査を行つたとき。
四 第三十七条第三項又は前二条の規定による命令に違反したとき。
五 正当な理由がないのに第三十九条第二項各号の規定による請求を拒んだとき。
六 不正の手段により第三十三条第一項の登録を受けたとき。
第四十四条 登録検査機関は、厚生労働省令で定めるところにより、帳簿を備え、製品検査に関し厚生労働省令で定める事項を記載し、これを保存しなければならない。
第四十五条 厚生労働大臣は、次の場合には、その旨を官報に公示しなければならない。
一 第三十三条第一項の登録をしたとき。
二 第三十四条第一項の規定により登録検査機関の登録が効力を失つたとき。
三 第三十六条第一項又は第二項の規定による届出があつたとき。
四 第三十八条の許可をしたとき。
五 第四十三条の規定により登録を取り消し、又は製品検査の業務の停止を命じたとき。
第四十六条 登録検査機関以外の者は、その行う業務が製品検査であると人を誤認させるような表示、広告その他の行為をしてはならない。 ○2 厚生労働大臣は、登録検査機関以外の者に対し、その行う業務が製品検査であると人を誤認させないようにするための措置を執るべきことを命ずることができる。
第四十七条 厚生労働大臣は、この法律の施行に必要な限度において、登録検査機関に対し、その業務若しくは経理の状況に関し報告をさせ、又は当該職員に、登録検査機関の事務所若しくは事業所に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿、書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。 ○2 第二十八条第二項及び第三項の規定は、前項の場合に準用する。