(解散事由)
第二十三条 協会は、次の事由によつて解散する。
一 理事の決定
二 合併
三 破産手続開始の決定
四 定款で定める解散事由の発生
五 設立認可の取消し
2 前項第一号の決定は、理事の三分の二以上の者の同意によつて行わなければならない。
3 第一項第一号の決定は、主務大臣の認可を受けなければ、効力を生じない。
4 清算人は、第一項第四号に掲げる事由に因つて解散した場合には、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
(合併)
第二十四条 協会は、定款にその規定があるときは、理事の決定によつて合併することができる。
2 前条第二項の規定は、前項の決定について準用する。
3 第一項の決定は、主務大臣の認可がなければ、効力を生じない。
4 第六条第二項の規定は、前項の場合の主務大臣の認可について準用する。
(合併の手続)
第二十五条 協会は、合併の決定をしたときは、その決定の日から二週間以内に、財産目録及び貸借対照表を作成しなければならない。
2 協会は、前項の期間内に、債権者に対して、異議があれば一定の期間内にこれを述べるべき旨を公告し、且つ、知れている債権者には、各別にこれを催告しなければならない。
3 前項の一定の期間は、三十日を下つてはならない。
4 債権者が第二項の一定の期間内に異議を述べたときは、協会は、当該債務につき、弁済をし、相当の担保を供し、又は当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社若しくは信託業務を営む金融機関に相当の財産を信託しなければならない。ただし、当該合併をしても当該債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。
第二十六条 合併によつて協会を設立する場合においては、定款及び業務方法書の作成その他設立に必要な行為は、各協会において選任した設立委員が共同して行わなければならない。
(合併の時期及び効果)
第二十七条 協会の合併は、合併後存続する協会又は合併によつて設立された協会がその主たる事務所の所在地でその登記をすることによつてその効力を生ずる。
2 合併後存続する協会又は合併によつて設立された協会は、合併によつて消滅した協会の権利義務(当該協会がその行う業務に関し行政庁の許可、認可その他の処分に基いて有する権利義務を含む。)を承継する。
(清算中の協会の能力) 第二十七条の二 解散した協会は、清算の目的の範囲内において、その清算の結了に至るまではなお存続するものとみなす。
(清算人) 第二十八条 協会が解散したときは、合併及び破産手続開始の決定による解散の場合を除いては、理事がその清算人となる。
(裁判所による清算人の選任) 第二十八条の二 前条の規定により清算人となる者がないとき、又は清算人が欠けたため損害を生ずるおそれがあるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を選任することができる。
(清算人の解任) 第二十八条の三 重要な事由があるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を解任することができる。
(清算人の届出) 第二十八条の四 清算中に就職した清算人は、その氏名及び住所を主務大臣に届け出なければならない。
(清算人の職務及び権限)
第二十八条の五 清算人の職務は、次のとおりとする。
一 現務の結了
二 債権の取立て及び債務の弁済
三 残余財産の引渡し
2 清算人は、前項各号に掲げる職務を行うために必要な一切の行為をすることができる。
(清算中の協会についての破産手続の開始)
第二十八条の六 清算中に協会の財産がその債務を完済するのに足りないことが明らかになつたときは、清算人は、直ちに破産手続開始の申立てをし、その旨を公告しなければならない。
2 清算人は、清算中の協会が破産手続開始の決定を受けた場合において、破産管財人にその事務を引き継いだときは、その任務を終了したものとする。
3 前項に規定する場合において、清算中の協会が既に債権者に支払い、又は権利の帰属すべき者に引き渡したものがあるときは、破産管財人は、これを取り戻すことができる。
4 第一項の規定による公告は、官報に掲載してする。
(財産目録等の作成等) 第二十九条 清算人は、就職の後遅滞なく、協会の財産の状況を調査し、財産目録及び貸借対照表を作成し、並びに財産処分の方法を定めなければならない。
(債権の申出の催告等)
第二十九条の二 清算人は、その就職の日から二月以内に、少なくとも三回の公告をもつて、債権者に対し、一定の期間内にその債権の申出をすべき旨の催告をしなければならない。この場合において、その期間は、二月を下ることができない。
2 前項の公告には、債権者がその期間内に申出をしないときは清算から除斥されるべき旨を付記しなければならない。ただし、清算人は、知れている債権者を除斥することができない。
3 清算人は、知れている債権者には、各別にその申出の催告をしなければならない。
4 第一項の公告は、官報に掲載してする。
(期間経過後の債権の申出) 第二十九条の三 前条第一項の期間の経過後に申出をした債権者は、協会の債務が完済された後まだ権利の帰属すべき者に引き渡されていない財産に対してのみ、請求をすることができる。
(残余財産の分配等)
第三十条 清算人は、協会の債務を弁済してなお残余財産があるときは、これを、協会の資金その他の財産の出えん者に対し、出えんの額に応じて分配しなければならない。
2 前項の規定により各出えん者に分配することができる額は、その出えんの額を限度とする。
3 前二項の規定による分配の結果なお残余財産があるときは、その処分につき定款に特別の定のない限り、その財産は、国庫に帰属する。
(裁判所による監督)
第三十条の二 協会の解散及び清算は、裁判所の監督に属する。
2 裁判所は、職権で、いつでも前項の監督に必要な検査をすることができる。
3 協会の解散及び清算を監督する裁判所は、協会の業務を監督する官庁に対し、意見を求め、又は調査を嘱託することができる。
4 前項に規定する官庁は、同項に規定する裁判所に対し、意見を述べることができる。
(清算事務の結了)
第三十一条 清算事務が結了したときは、清算人は、遅滞なく、決算報告書を作成しなければならない。
2 清算事務が結了したときは、清算人は、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
(解散及び清算の監督等に関する事件の管轄) 第三十二条 協会の解散及び清算の監督並びに清算人に関する事件は、その主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。
(不服申立ての制限) 第三十二条の二 清算人の選任の裁判に対しては、不服を申し立てることができない。
(裁判所の選任する清算人の報酬) 第三十二条の三 裁判所は、第二十八条の二の規定により清算人を選任した場合には、協会が当該清算人に対して支払う報酬の額を定めることができる。この場合においては、裁判所は、当該清算人及び監事の陳述を聴かなければならない。
(即時抗告) 第三十二条の四 清算人の解任についての裁判及び前条の規定による裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
(検査役の選任)
第三十二条の五 裁判所は、協会の解散及び清算の監督に必要な調査をさせるため、検査役を選任することができる。
2 前三条の規定は、前項の規定により裁判所が検査役を選任した場合について準用する。この場合において、第三十二条の三中「清算人及び監事」とあるのは、「協会及び検査役」と読み替えるものとする。