第四章 協同組織中央金融機関による協同組織金融機関に対する資本の増強に関する特別措置(第二十五条―第三十四条)
(協同組織中央金融機関の業務の特例等)
第二十五条 協同組織中央金融機関は、協同組織金融機関(当該協同組織中央金融機関の会員であるものに限る。以下この章において同じ。)から当該協同組織金融機関(金融組織再編成(協同組織金融機関を当事者とするものに限る。以下この章において同じ。)を行う協同組織金融機関である場合にあっては、当該協同組織金融機関に係る組織再編成金融機関等である協同組織金融機関。以下この章において「対象協同組織金融機関」という。)が発行する優先出資の引受け又は対象協同組織金融機関に対する劣後特約付金銭消費貸借による貸付けに係る申込みを受けた場合において、機構に対し当該引受け又は貸付けに係る信託受益権等(取得優先出資等(協同組織中央金融機関が引き受けた優先出資若しくは当該優先出資について分割された優先出資又は協同組織中央金融機関が取得した貸付債権をいう。以下この章において同じ。)のみを信託する信託の受益権又は資産の流動化に関する法律(平成十年法律第百五号)第二条第五項に規定する優先出資若しくは同条第七項に規定する特定社債(取得優先出資等又は取得優先出資等を信託する信託の受益権のみを取得する同条第一項に規定する特定資産として定める同条第四項に規定する資産流動化計画に従い発行されるものに限る。)であって政令で定めるものをいう。以下この章及び第五章において同じ。)の買取りに係る申込みをしようとするときは、当該引受け又は貸付けに係る申込みをした協同組織金融機関(金融組織再編成を行う協同組織金融機関である場合にあっては、当該金融組織再編成の当事者である他の協同組織金融機関を含む。)に対し、経営強化計画の提出を求めなければならない。
2 前項の経営強化計画は、次の各号に掲げる協同組織金融機関の区分に応じ当該各号に定める事項のほか、当該協同組織金融機関が同項に規定する引受け又は貸付けに係る申込みをする場合には当該引受け又は貸付けを求める額及びその内容を含むものでなければならない。
一 協同組織金融機関(次号に掲げるものを除く。) 第四条第一項第一号から第四号まで及び第七号に掲げる事項その他政令で定める事項
二 金融組織再編成を行う協同組織金融機関 第十六条第一項第一号から第四号までに掲げる事項(当該協同組織金融機関が前項に規定する引受け又は貸付けに係る申込みをする場合にあっては、当該申込みに係る対象協同組織金融機関に係る同条第一項第五号イ及びロに掲げる事項を含む。)その他政令で定める事項
3 協同組織中央金融機関は、金融組織再編成(特定組織再編成を除く。)を行う協同組織金融機関から第一項に規定する引受け又は貸付けに係る申込みを受けた場合において、当該金融組織再編成の他の当事者が前項第二号に定める事項を記載した経営強化計画を提出しているときは、当該申込みをした協同組織金融機関に対し、当該事項を記載した経営強化計画に代えて、第十六条第一項第一号から第四号まで及び第五号イに掲げる事項、当該引受け又は貸付けを求める額及びその内容その他政令で定める事項を含む経営強化計画の提出を求めることができる。
4 協同組織金融機関が行う金融組織再編成が特定組織再編成であるときは、協同組織金融機関が第一項の規定により行う経営強化計画の提出は、当該金融組織再編成の当事者である協同組織金融機関が連名で行わなければならない。
(信託受益権等の買取りの申込み等)
第二十六条 機構は、協同組織中央金融機関から平成二十九年三月三十一日までに対象協同組織金融機関に係る信託受益権等の買取りの申込みを受けたときは、主務大臣に対し、当該協同組織中央金融機関と連名で、当該申込みに係る信託受益権等の買取りを行うかどうかの決定を求めなければならない。
(経営強化計画等)
第二十七条 協同組織中央金融機関が前条の申込みをする場合には、当該申込みに係る信託受益権等に係る対象協同組織金融機関(当該対象協同組織金融機関が第二十五条第一項の規定により提出した経営強化計画に係る金融組織再編成が特定組織再編成でない場合にあっては、当該金融組織再編成の当事者である他の協同組織金融機関を含む。以下この項において同じ。)は、主務省令で定めるところにより、機構を通じて、当該対象協同組織金融機関が同条第一項の規定により提出した経営強化計画(当該対象協同組織金融機関が同項の規定により提出された経営強化計画に係る特定組織再編成により新たに設立された協同組織金融機関である場合にあっては、当該経営強化計画に記載された事項を記載した経営強化計画)を主務大臣に提出しなければならない。
2 協同組織中央金融機関が前条の申込みをする場合には、当該協同組織中央金融機関は、主務省令で定めるところにより、機構を通じて、次に掲げる事項を記載した経営強化指導計画(対象協同組織金融機関の経営強化計画の実施についての指導に関する計画をいう。以下この章において同じ。)を主務大臣に提出しなければならない。
一 当該信託受益権等に係る対象協同組織金融機関が前項の規定により提出する経営強化計画を実施するために当該協同組織中央金融機関が次条第一項の規定による決定を受けて行う経営指導の内容
二 信託受益権等の買取りを求める額及びその内容
三 その他政令で定める事項
(信託受益権等の買取りの決定)
第二十八条 主務大臣は、前条第一項及び第二項の規定により経営強化計画及び経営強化指導計画の提出を受けたときは、次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、第二十六条の申込みに係る信託受益権等の買取りを行うべき旨の決定をするものとする。
一 経営強化計画を提出した協同組織金融機関が第二十六条の申込みに係る信託受益権等に係る取得優先出資等について第二十五条第一項の規定により同条第二項第一号に定める事項を記載した経営強化計画を提出したものであるときは、次のいずれにも適合するものであること。
イ 第五条第一項第一号から第五号までに掲げる要件に該当すること。
ロ 当該信託受益権等に係る協同組織中央金融機関による優先出資又は貸付債権の取得が当該協同組織金融機関による当該経営強化計画の実施のために必要な範囲であること。
二 経営強化計画を提出した協同組織金融機関が第二十六条の申込みに係る信託受益権等に係る取得優先出資等について第二十五条第一項の規定により同条第二項第二号に定める事項を記載した経営強化計画を提出したものであるとき又は当該取得優先出資等について同条第一項の規定により提出された経営強化計画に係る特定組織再編成により新たに設立された協同組織金融機関であるときは、次のいずれにも適合するものであること。
イ 経営強化計画に記載された第十六条第一項第二号に掲げる目標が主務省令で定める基準に適合するものであること。
ロ 経営強化計画の実施によりイに規定する目標が達成されると見込まれること。
ハ 経営強化計画が円滑かつ確実に実施されると見込まれること。
ニ 経営強化計画を提出した協同組織金融機関が当該信託受益権等に係る対象協同組織金融機関であるときは、次のいずれにも適合するものであること。
(1) 第十七条第一項第四号イからハまでに掲げる要件に該当すること。
(2) 当該信託受益権等に係る協同組織中央金融機関による優先出資又は貸付債権の取得が当該協同組織金融機関による当該経営強化計画の実施のために必要な範囲であること。
ホ 経営強化計画を提出した協同組織金融機関が当該信託受益権等に係る対象協同組織金融機関でないときは、第十七条第一項第五号イ及びロに掲げる要件に該当すること。
三 経営強化計画を提出した協同組織金融機関が第二十六条の申込みに係る信託受益権等に係る取得優先出資等について第二十五条第一項の規定により同条第三項に掲げる事項を記載した経営強化計画を提出したものであるときは、次のいずれにも適合するものであること。
イ 経営強化計画に記載された第十六条第一項第二号に掲げる目標が主務省令で定める基準に適合するものであること。
ロ 経営強化計画の実施によりイに規定する目標が達成されると見込まれること。
ハ 経営強化計画が円滑かつ確実に実施されると見込まれること。
ニ 第十七条第一項第六号イ及びロに掲げる要件に該当すること。
ホ 当該信託受益権等に係る協同組織中央金融機関による優先出資又は貸付債権の取得が当該協同組織金融機関の金融組織再編成の実施のために必要な範囲を超えないこと。
四 前条第二項の規定により提出された経営強化指導計画が次のいずれにも適合するものであること。
イ 経営強化指導計画の実施が第二十六条の申込みに係る信託受益権等に係る対象協同組織金融機関から前条第一項の規定により提出された経営強化計画の実施に資するものであること。
ロ 経営強化指導計画が円滑かつ確実に実施されると見込まれること。
五 この項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより取得する信託受益権等につき、その処分をし、又は償還を受けることが困難であると認められる場合として政令で定める場合でないこと。
2 前項の規定による決定を受けた協同組織中央金融機関は、他の法律の規定にかかわらず、当該決定を受けて協定銀行が協定の定めにより取得する信託受益権等の全部につきその処分をし、又は償還を受けるまでの間、当該信託受益権等に係る対象協同組織金融機関が前条第一項の規定により提出した経営強化計画(第三十条第一項の規定による承認を受けた変更後のもの又は第三十三条第一項の規定により提出したものを含む。)を実施するために必要な指導を行うことができる。
3 第五条第五項及び第六項の規定は、第一項の規定による決定について準用する。この場合において、同条第六項中「第三条第一項の申込みをした金融機関等又は同条第二項の申込みをした銀行持株会社等」とあるのは、「第二十六条の申込みをした協同組織中央金融機関」と読み替えるものとする。
(経営強化計画等の公表)
第二十九条 主務大臣は、前条第一項の規定による決定をしたときは、主務省令で定めるところにより、第二十七条第一項及び第二項の規定により提出を受けた経営強化計画及び経営強化指導計画を公表するものとする。ただし、当該経営強化計画又は経営強化指導計画を提出した協同組織金融機関又は協同組織中央金融機関が業務を行っている地域の信用秩序を損なうおそれのある事項、当該協同組織金融機関又は協同組織中央金融機関の預金者その他の取引者の秘密を害するおそれのある事項及び当該協同組織金融機関又は協同組織中央金融機関の業務の遂行に不当な不利益を与えるおそれのある事項については、この限りでない。
(経営強化計画等の変更)
第三十条 第二十八条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより信託受益権等の買取りを行った場合における第二十七条第一項の規定により経営強化計画を提出した協同組織金融機関(以下この章において「計画提出協同組織金融機関」という。)は、当該経営強化計画(この項の規定による承認を受けた変更後のものを含む。以下第三十二条までにおいて単に「経営強化計画」という。)の変更(主務省令で定める軽微な変更を除く。以下この条において同じ。)をしようとするときは、主務省令で定めるところにより、変更後の経営強化計画を主務大臣に提出して、その承認を受けなければならない。
2 主務大臣は、前項の規定により変更後の経営強化計画の提出を受けたときは、次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、同項の規定による承認をするものとする。
一 変更後の経営強化計画に記載された第四条第一項第二号又は第十六条第一項第二号に掲げる目標が主務省令で定める基準に適合するものであること。
二 変更後の経営強化計画の実施により前号に規定する目標が達成されると見込まれること。
三 変更後の経営強化計画に第四条第一項第七号又は第十六条第一項第五号ロに掲げる方策が記載されているときは、当該方策の実施により当該地域における中小規模の事業者に対する金融の円滑化が見込まれることその他当該方策が当該地域における経済の活性化のために適切なものであること。
四 変更後の経営強化計画に第四条第一項第七号及び第十六条第一項第五号ロに掲げる方策が記載されていないときは、当該変更後の経営強化計画の実施により当該計画提出協同組織金融機関が業務を行っている地域における金融の円滑が阻害されないこと。
五 変更後の経営強化計画が円滑かつ確実に実施されると見込まれること。
六 予見し難い経済情勢の変化その他経営強化計画の変更をすることについてやむを得ない事情があること。
3 第二十八条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより取得した信託受益権等に係る協同組織中央金融機関は、第二十七条第二項の規定により提出した経営強化指導計画(この項の規定による承認を受けた変更後のものを含む。以下第三十二条までにおいて単に「経営強化指導計画」という。)の変更をしようとするときは、主務省令で定めるところにより、変更後の経営強化指導計画を主務大臣に提出して、その承認を得なければならない。
4 主務大臣は、前項の規定により変更後の経営強化指導計画の提出を受けたときは、次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、同項の規定による承認をするものとする。
一 変更後の経営強化指導計画の実施が当該変更後の経営強化指導計画に係る経営強化計画の実施に資するものであること。
二 変更後の経営強化指導計画が円滑かつ確実に実施されると見込まれること。
三 経営強化計画の変更その他経営強化指導計画の変更をすることについてやむを得ない事情があること。
5 前条の規定は、主務大臣が第一項又は第三項の規定による承認をした場合におけるこれらの規定により提出を受けた変更後の経営強化計画又は経営強化指導計画について準用する。
(経営強化計画等の履行を確保するための監督上の措置)
第三十一条 計画提出協同組織金融機関又は第二十八条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより取得した信託受益権等に係る協同組織中央金融機関は、その実施している経営強化計画又は経営強化指導計画の履行状況について、主務省令で定めるところにより、主務大臣に対し、報告を行わなければならない。ただし、協定銀行が当該経営強化計画又は経営強化指導計画に係る同項の規定による決定を受けて協定の定めにより取得した信託受益権等の全部につきその処分をし、又は償還を受けた場合は、この限りでない。
2 第二十九条の規定は、主務大臣が前項の規定により経営強化計画又は経営強化指導計画の履行状況について報告を受けた場合における当該報告について準用する。
第三十二条 主務大臣は、協定銀行が第二十八条第一項の規定による決定を受けて協定の定めにより取得した信託受益権等の全部につきその処分をし、又は償還を受けるまでの間、当該決定に係る経営強化計画又は経営強化指導計画の履行状況に照らして必要があると認めるときは、当該経営強化計画又は経営強化指導計画の履行を確保するため、その必要な限度において、当該経営強化計画又は経営強化指導計画を提出した計画提出協同組織金融機関又は協同組織中央金融機関に対し、当該経営強化計画又は経営強化指導計画の履行状況に関し参考となるべき報告又は資料の提出、当該経営強化計画又は経営強化指導計画に記載された措置であって当該経営強化計画又は経営強化指導計画に従って実施されていないものの実施その他の監督上必要な措置を命ずることができる。
(経営強化計画等の実施期間が終了した後の措置)
第三十三条 第二十八条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより取得した信託受益権等に係る対象協同組織金融機関(当該信託受益権等に係る取得優先出資等について第二十五条第一項の規定により同条第二項第一号若しくは第二号に定める事項を記載した経営強化計画を提出したもの又は同条第一項の規定により提出された経営強化計画に係る特定組織再編成により新たに設立されたものに限る。)は、その実施している経営強化計画(第二十七条第一項若しくはこの項の規定により提出したもの又は第三十条第一項の規定による承認を受けた変更後のものをいう。)の実施期間が、協定銀行が当該信託受益権等の全部につきその処分をし、又は償還を受けるまでの間に終了する場合には、主務省令で定めるところにより、第四条第一項第一号から第四号まで及び第七号に掲げる事項その他主務省令で定める事項を記載した経営強化計画を新たに主務大臣に提出しなければならない。
2 対象協同組織金融機関が前項の規定により経営強化計画を提出する場合において、当該対象協同組織金融機関に係る協同組織中央金融機関は、主務省令で定めるところにより、当該経営強化計画を実施するために当該協同組織中央金融機関が行う経営指導の内容その他主務省令で定める事項を記載した経営強化指導計画を新たに主務大臣に提出しなければならない。
3 第二十八条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより取得した信託受益権等に係る対象協同組織金融機関(当該信託受益権等に係る取得優先出資等について第二十五条第一項の規定により同条第三項に掲げる事項を記載した経営強化計画を提出したものに限る。)は、その実施している経営強化計画(第二十七条第一項の規定により提出したもの又は第三十条第一項の規定による承認を受けた変更後のものをいい、この項の規定により提出した経営計画を含む。)の実施期間が、協定銀行が当該信託受益権等の全部につきその処分をし、又は償還を受けるまでの間に終了する場合には、主務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した経営計画を主務大臣に提出しなければならない。
一 経営計画の期間(三年を超えないものに限る。)
二 経営計画の期間中の収益見通し
三 前号の見通しを達成するための方策
四 責任ある経営体制の確立に関する事項として主務省令で定めるもの
五 その他主務省令で定める事項
4 前項に規定する場合において、当該対象協同組織金融機関に係る協同組織中央金融機関は、主務省令で定めるところにより、当該対象協同組織金融機関が同項の規定により提出する経営計画を実施するために当該協同組織中央金融機関が行う経営指導の内容その他主務省令で定める事項を記載した経営指導計画を主務大臣に提出しなければならない。
5 第二十八条第二項の規定は主務大臣が第三項の規定により提出を受けた経営計画について、第二十九条の規定は主務大臣が第一項及び第二項の規定により提出を受けた経営強化計画及び経営強化指導計画又は主務大臣が前二項の規定により提出を受けた経営計画及び経営指導計画について、前二条の規定は当該経営強化計画若しくは経営計画又は経営強化指導計画若しくは経営指導計画を提出した対象協同組織金融機関又は協同組織中央金融機関について、それぞれ準用する。
(協同組織金融機関の合併等の認可)
第三十四条 第二十八条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより取得した信託受益権等に係る対象協同組織金融機関(この項の規定による認可を受けた場合における次項第一号に規定する承継協同組織金融機関を含む。以下この条において「対象協同組織金融機関等」という。)であって協定銀行が現に保有する当該信託受益権等に係る取得優先出資等に係る発行者又は債務者であるものは、合併等(合併又は事業の全部若しくは一部の譲渡若しくは譲受けをいう。以下この条において同じ。)を行おうとするときは、主務省令で定めるところにより、あらかじめ、主務大臣の認可を受けなければならない。
2 主務大臣は、次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、前項の規定による認可をするものとする。
一 合併等の後において当該取得優先出資等に係る発行者又は債務者となる法人が当該対象協同組織金融機関等であること又は当該対象協同組織金融機関等が実施している経営強化計画(第二十七条第一項、前条第一項(第七項において準用する場合を含む。)若しくは次項の規定により提出したもの又は第三十条第一項(第七項において準用する場合を含む。)の規定による承認を受けた変更後のものをいう。)若しくは経営計画(前条第三項(第七項において準用する場合を含む。)又は第五項の規定により提出したものをいう。)に係る事業(以下この項において「計画関連業務」という。)の全部を承継する他の協同組織金融機関(新たに設立されるものを含む。以下この条において「承継協同組織金融機関」という。)であること。
二 当該計画提出協同組織金融機関が前号に規定する経営強化計画を実施しているときは、合併等により当該対象協同組織金融機関等(承継協同組織金融機関を含む。)の経営の強化に支障が生じないこと。
三 計画関連業務の承継が行われるときは、当該承継が円滑かつ適切に行われる見込みが確実であること。
四 合併等により協定銀行が取得する信託受益権等につき、その処分をし、又は償還を受けることが困難になると認められる場合でないこと。
五 その他政令で定める要件
3 前項第一号に規定する経営強化計画を実施している対象協同組織金融機関等が第一項の規定による認可を受けて合併等を行った場合において、当該合併等に係る承継協同組織金融機関があるときは、当該承継協同組織金融機関は、主務省令で定めるところにより、第四条第一項第一号から第四号までに掲げる事項(当該経営強化計画に同項第七号又は第十六条第一項第五号ロに掲げる方策が記載されている場合にあっては、第四条第一項第七号に掲げる方策を含む。)その他主務省令で定める事項を記載した経営強化計画を主務大臣に提出しなければならない。
4 承継協同組織金融機関が前項の規定により経営強化計画を提出する場合において、当該承継協同組織金融機関に係る協同組織中央金融機関は、主務省令で定めるところにより、当該経営強化計画を実施するために当該協同組織中央金融機関が行う経営指導の内容その他主務省令で定める事項を記載した経営強化指導計画を主務大臣に提出しなければならない。
5 第二項第一号に規定する経営計画を実施している対象協同組織金融機関等が第一項の規定による認可を受けて合併等を行った場合において、当該合併等に係る承継協同組織金融機関があるときは、当該承継協同組織金融機関は、主務省令で定めるところにより、前条第三項第一号から第四号までに掲げる事項その他主務省令で定める事項を記載した経営計画を主務大臣に提出しなければならない。
6 前項に規定する場合において、当該合併等に係る承継協同組織金融機関があるときは、当該承継協同組織金融機関に係る協同組織中央金融機関は、主務省令で定めるところにより、当該承継協同組織金融機関が同項の規定により提出する経営計画を実施するために当該協同組織中央金融機関が行う経営指導の内容その他主務省令で定める事項を記載した経営指導計画を主務大臣に提出しなければならない。
7 第二十八条第二項の規定は主務大臣が第三項の規定により提出を受けた経営強化計画又は第五項の規定により提出を受けた経営計画について、第二十九条の規定は主務大臣が第三項及び第四項の規定により提出を受けた経営強化計画及び経営強化指導計画又は前二項の規定により提出を受けた経営計画及び経営指導計画について、第三十一条及び第三十二条の規定は当該経営強化計画若しくは経営計画又は経営強化指導計画若しくは経営指導計画を提出した承継協同組織金融機関又は協同組織中央金融機関について、前条の規定は当該経営強化計画(この項において準用する同条第一項の規定により提出されたものを含む。)又は当該経営計画(この項において準用する同条第三項の規定により提出されたものを含む。)について、それぞれ準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表中欄に掲げる字句は、それぞれ同表下欄に掲げる字句と読み替えるものとする。
第二十八条第二項 | 対象協同組織金融機関 | 承継協同組織金融機関 |
前条第一項 | 第二十八条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより取得した信託受益権等に係る対象協同組織金融機関(当該信託受益権等に係る取得優先 出資等について第二十五条第一項の規定により同条第二項第一号若しくは第二号に定める事項を記載した経営強化計画を提出したもの又は同条第一項の規定によ り提出された経営強化計画に係る特定組織再編成により新たに設立されたものに限る。) | 第三十四条第三項の規定により経営強化計画(第四条第一項第七号に掲げる方策を記載したものに限る。)を提出した承継協同組織金融機関 |
協定銀行が当該信託受益権等 | 協定銀行が当該経営強化計画に係る第二十八条第一項の規定による決定を受けて協定の定めにより取得した信託受益権等 | |
前条第二項 | 対象協同組織金融機関 | 承継協同組織金融機関 |
前条第三項 | 第二十八条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより取得した信託受益権等に係る対象協同組織金融機関(当該信託受益権等に係る取得優先出資等について第二十五条第一項の規定により同条第三項に掲げる事項を記載した経営強化計画を提出したものに限る。) | 第三十四条第三項又は第五項の規定により経営強化計画(第四条第一項第七号に掲げる方策を記載したものを除く。)又は経営計画を提出した承継協同組織金融機関 |
協定銀行が当該信託受益権等 | 協定銀行が当該経営強化計画又は経営計画に係る第二十八条第一項の規定による決定を受けて協定の定めにより取得した信託受益権等 | |
前条第四項及び第五項 | 対象協同組織金融機関 | 承継協同組織金融機関 |