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第三章 金融組織再編成を行う金融機関等に対する資本の増強に関する特別措置(第十五条―第十九条)

(金融組織再編成に係る株式等の引受け等に係る申込み)
第十五条  機構は、金融組織再編成を行う金融機関等から平成二十九年三月三十一日までに当該金融組織再編成に係る組織再編成金融機関等の自己資本の充実のために行う株式等の引受け等(当該組織再編成金融機関等が銀行等又は銀行持株会社等である場合にあっては、株式の引受けに限る。)に係る申込み(預金保険法第五十九条第一項、第六十九条第一項、第百一条第一項及び附則第十五条の四第一項の規定によるものを除き、当該金融組織再編成が特定組織再編成(金融組織再編成のうち合併、事業の全部を承継させる会社分割、会社分割による事業の全部の承継又は事業の全部の譲渡若しくは譲受けをいう。以下この章及び次章において同じ。)である場合にあっては、当該金融組織再編成の当事者が連名でするものに限る。)を受けたときは、主務大臣に対し、当該金融機関等と連名で、当該申込みに係る株式等の引受け等を行うかどうかの決定を求めなければならない。
2  機構は、金融組織再編成を行う金融機関等に係る組織再編成銀行持株会社等から平成二十九年三月三十一日までに当該金融組織再編成に係る組織再編成金融機関等の自己資本の充実のために行う株式の引受けに係る申込み(預金保険法第五十九条第一項、第六十九条第一項、第百一条第一項及び附則第十五条の四第一項の規定によるものを除く。)を受けたときは、主務大臣に対し、当該組織再編成銀行持株会社等と連名で、当該申込みに係る株式の引受けを行うかどうかの決定を求めなければならない。
3  前二項に規定する「組織再編成金融機関等」とは、金融組織再編成に係る金融機関等であって、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定めるものをいう。
一  金融機関等が金融組織再編成(特定組織再編成、株式移転及び事業の一部を承継させる新設分割を除く。)を行う場合 当該金融機関等
二  金融機関等が特定組織再編成を行う場合 次に掲げる場合の区分に応じそれぞれ次に定める金融機関等
イ 金融機関等が合併を行う場合 当該合併の後において存続する金融機関等又は当該合併により新たに設立される金融機関等
ロ 金融機関等が事業の全部を承継させる会社分割又は会社分割による事業の全部の承継を行う場合 当該分割により事業の全部を承継する金融機関等
ハ 金融機関等が事業の全部の譲渡又は譲受けを行う場合 事業の全部を譲り受ける金融機関等
三  金融機関等が株式移転を行う場合 当該金融機関等又は当該株式移転により株式移転設立完全親会社となる銀行持株会社等
四  金融機関等が事業の一部を承継させる新設分割を行う場合 当該金融機関等又は当該新設分割により新たに設立される金融機関等
4  第二項に規定する「組織再編成銀行持株会社等」とは、金融組織再編成を行う金融機関等に係る銀行持株会社等であって、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定めるものをいう。
一  金融機関等が金融組織再編成(特定組織再編成及び株式交換を除き、当該金融機関等が組織再編成金融機関等(前項に規定する組織再編成金融機関等をいう。以下同じ。)に該当するものに限る。)を行う場合 当該金融機関等を子会社とする銀行持株会社等
二  金融機関等が特定組織再編成を行う場合 前項第二号イからハまでに定める金融機関等(当該特定組織再編成により新たに設立されるものを除く。)を子会社とする銀行持株会社等
三  金融機関等が株式交換を行う場合 当該株式交換により当該金融機関等の株式交換完全親株式会社となる銀行持株会社等

(金融組織再編成に係る経営強化計画)
第十六条  金融組織再編成を行う金融機関等又は当該金融機関等に係る組織再編成銀行持株会社等(前条第四項に規定する組織再編成銀行持株会社等をいう。以下この章及び第五章において同じ。)が同条第一項又は第二項の申込みをする場合には、当該金融組織再編成の当事者である金融機関等は、主務省令で定めるところにより、機構を通じて、次に掲げる事項を記載した経営強化計画を主務大臣に提出しなければならない。この場合において、当該金融組織再編成の当事者である金融機関等に係る組織再編成銀行持株会社等が同項の申込みをするときは、当該組織再編成銀行持株会社等と連名で提出するものとする。
一  経営強化計画の実施期間(三年を超えないものであって、事業年度の終了の日を終期とするものに限る。)
二  収益性及び業務の効率の向上の程度その他の経営強化計画の終期において達成されるべきものとして主務省令で定める経営の改善の目標
三  金融組織再編成の内容及び実施時期
四  第二号に掲げる目標を達成するための方策
五  当該金融機関等又は当該金融機関等に係る組織再編成銀行持株会社等が前条第一項又は第二項の申込みをするときは、次に掲げる事項
イ 従前の経営体制の見直しその他の責任ある経営体制(経営強化計画を連名で提出する銀行持株会社等の経営体制を含む。)の確立に関する事項として主務省令で定めるもの
ロ 中小規模の事業者に対する信用供与の円滑化その他の当該金融機関等(当該金融機関等又は当該金融機関等に係る組織再編成銀行持株会社等が他の金融機関等(新たに設立されるものを含む。)の自己資本の充実のために前条第一項又は第二項の申込みをする場合にあっては、当該他の金融機関等)及びその子会社等が主として業務を行っている地域における経済の活性化に資する方策として主務省令で定めるもの
ハ 当該金融機関等が前条第一項の申込みをするときは、株式等の引受け等を求める額及びその内容
ニ 組織再編成銀行持株会社等が前条第二項の申込みをするときは、当該組織再編成銀行持株会社等が株式の引受けを求める額及びその内容並びに当該株式の引受けを受けて当該組織再編成銀行持株会社等がその対象組織再編成子会社(当該組織再編成銀行持株会社等が組織再編成金融機関等の自己資本の充実のために同項の申込みをする場合における当該組織再編成金融機関等をいう。以下この章において同じ。)に対して行う株式等の引受け等の額、内容及び実施時期
六  その他政令で定める事項
2  金融組織再編成を行う金融機関等又は当該金融機関等に係る組織再編成銀行持株会社等が前条第一項又は第二項の申込みをする場合には、次に掲げる金融機関等は、前項に規定する経営強化計画に代えて、主務省令で定めるところにより、機構を通じて、同項第一号から第四号まで及び第五号(ロを除く。)に掲げる事項その他政令で定める事項を記載した経営強化計画を主務大臣に提出することができる。この場合において、当該金融機関等に係る組織再編成銀行持株会社等が同条第二項の申込みをするときは、当該組織再編成銀行持株会社等と連名で提出するものとする。
一  金融組織再編成(特定組織再編成を除く。)の当事者である銀行持株会社等
二  金融組織再編成(株式移転に限る。)の当事者である金融機関等であって、当該金融組織再編成により株式移転設立完全親会社となる銀行持株会社等の自己資本の充実のために前条第一項の申込みをするもの
3  金融組織再編成(特定組織再編成を除く。)を行う金融機関等(前項各号に掲げる金融機関等を除く。)又は当該金融機関等に係る組織再編成銀行持株会社等が前条第一項又は第二項の申込みをする場合において、当該金融機関等は、当該金融組織再編成の他の当事者が第一項の規定により経営強化計画を提出しているときは、同項に規定する経営強化計画に代えて、前項に規定する経営強化計画を提出することができる。この場合において、当該金融機関等に係る組織再編成銀行持株会社等が同条第二項の申込みをするときは、当該組織再編成銀行持株会社等と連名で提出するものとする。
4  金融機関等が行う金融組織再編成が特定組織再編成であるときは、金融機関等が第一項の規定により行う経営強化計画の提出は、当該金融組織再編成の当事者である金融機関等が連名で行わなければならない。
5  内閣総理大臣は、第一項から第三項までの規定により経営強化計画の提出を受けた場合において、必要があると認めるときは、金融機能強化審査会の意見を聴くものとする。

(金融組織再編成に係る株式等の引受け等の決定等)
第十七条  主務大臣は、前条第一項から第三項までの規定により経営強化計画の提出を受けたときは、次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、第十五条第一項又は第二項の申込みに係る株式等の引受け等を行うべき旨の決定をするものとする。
一  経営強化計画に記載された前条第一項第二号に掲げる目標が主務省令で定める基準に適合するものであること。
二  経営強化計画の実施により前号に規定する目標が達成されると見込まれること。
三  経営強化計画が円滑かつ確実に実施されると見込まれること。
四  経営強化計画を提出した金融機関等(当該経営強化計画を連名で提出した組織再編成銀行持株会社等を除く。以下この条において同じ。)が基本計画提出金融機関等(前条第一項前段の規定により同項に規定する経営強化計画を提出した金融機関等をいう。以下この章において同じ。)であって、当該金融機関等又は当該金融機関等に係る組織再編成銀行持株会社等が第十五条第一項又は第二項の申込みをしたときは、次のいずれにも適合するものであること。
イ 経営強化計画に記載された前条第一項第五号ロに掲げる方策の実施により当該地域における中小規模の事業者に対する金融の円滑化が見込まれることその他当該方策が当該地域における経済の活性化のために適切なものであること。
ロ 経営強化計画を提出した金融機関等(当該経営強化計画を連名で提出した組織再編成銀行持株会社等を含む。)が預金保険法第二条第四項に規定する破綻金融機関、農水産業協同組合貯金保険法第二条第五項に規定する経営困難農水産業協同組合又はその財産をもって債務を完済することができない金融機関等でないこと。
ハ 経営強化計画を提出した金融機関等が基準適合金融機関等でないときは、当該経営強化計画に係る金融組織再編成が基準適合金融機関等を他の当事者とするものであること。
ニ 経営強化計画を提出した金融機関等が基準適合金融機関等でないとき(当該経営強化計画に係る金融組織再編成が特定組織再編成でない場合に限る。)又は当該金融機関等が協同組織金融機関であるときは、当該金融機関等(当該金融機関等が銀行持株会社等である場合にあっては、当該銀行持株会社等の子会社等である金融機関等)の存続又は金融組織再編成が当該金融機関等が主として業務を行っている地域の経済にとって不可欠であると認められる場合として政令で定める場合に該当すること。
ホ 経営強化計画を提出した金融機関等が第十五条第一項の申込みをしたときは、当該申込みに係る株式等の引受け等が組織再編成金融機関等の自己資本の充実の状況の見込みに照らし当該経営強化計画の実施のために必要な範囲であること。
へ 組織再編成銀行持株会社等が第十五条第二項の申込みをしたときは、当該申込みに係る株式の引受けを受けて当該組織再編成銀行持株会社等がその対象組織再編成子会社に対して行う株式等の引受け等の額が当該申込みに係る株式の引受けの額を下回らないものであり、かつ、当該株式等の引受け等が当該対象組織再編成子会社の自己資本の充実の状況の見込みに照らし経営強化計画の実施のために必要な範囲であること。
五  経営強化計画を提出した金融機関等が基本計画提出金融機関等であって、当該金融機関等及び当該金融機関等に係る組織再編成銀行持株会社等が第十五条第一項又は第二項の申込みをしなかったときは、次のいずれにも適合するものであること。
イ 経営強化計画の実施により当該経営強化計画を提出した金融機関等(当該経営強化計画に係る金融組織再編成により新たに設立される金融機関等を含む。)又はその子会社等が業務を行っている地域における金融の円滑が阻害されないこと。
ロ 経営強化計画を提出した金融機関等が基準適合金融機関等であること。
六  経営強化計画を提出した金融機関等が基本計画提出金融機関等でないときは、次のいずれにも適合するものであること。
イ 経営強化計画の実施により当該経営強化計画を提出した金融機関等(当該経営強化計画に係る金融組織再編成により新たに設立される金融機関等を含む。)又はその子会社等が業務を行っている地域における金融の円滑が阻害されないこと。
ロ 経営強化計画を提出した金融機関等が基準適合金融機関等であること。
ハ 経営強化計画を提出した金融機関等が第十五条第一項の申込みをしたときは、当該申込みに係る株式等の引受け等が組織再編成金融機関等の自己資本の充実の状況の見込みに照らし当該経営強化計画に係る金融組織再編成の実施のために必要な範囲を超えないこと。
ニ 組織再編成銀行持株会社等が第十五条第二項の申込みをしたときは、次のいずれにも適合するものであること。
(1) 当該組織再編成銀行持株会社等がその財産をもって債務を完済することができない金融機関等でないこと。
(2) 当該申込みに係る株式の引受けを受けて当該組織再編成銀行持株会社等がその対象組織再編成子会社に対して行う株式等の引受け等の額が当該申込みに係る株式の引受けの額を下回らないものであり、かつ、当該株式等の引受け等が当該対象組織再編成子会社の自己資本の充実の状況の見込みに照らし経営強化計画に係る金融組織再編成の実施のために必要な範囲を超えないこと。
七  この項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより取得する株式等(次に掲げるものを含む。第十九条第三項において同じ。)又は貸付債権につき、その処分をし、又は償還若しくは返済を受けることが困難であると認められる場合として政令で定める場合でないこと。
イ 当該株式等が株式である場合にあっては、次に掲げる株式
(1) 当該株式が他の種類の株式への転換の請求が可能とされるものである場合にあっては、その請求により転換された他の種類の株式
(2) 当該株式が一定の事由が生じたことを条件として転換されるものである場合にあっては、その事由が生じたことにより転換された他の種類の株式
(3) 当該株式又は(1)若しくは(2)に掲げる他の種類の株式について分割され又は併合された株式
ロ 当該株式等が優先出資である場合にあっては、当該優先出資について分割された優先出資
八  経営強化計画を提出した金融機関等により適切に資産の査定がされていること。
2  前項の規定による決定に係る株式等の引受け等が株式の引受けである場合においては、当該株式の引受けは、議決権制限等株式(議決権を行使することができる事項について制限のない株式への転換の請求が可能とされる会社法第百十五条に規定する議決権制限株式(主務省令で定めるものに限る。)であって、剰余金の配当及び残余財産の分配について優先的内容を有するものをいう。以下この条及び第十九条第五項において同じ。)の引受けによるものとする。ただし、第十五条第一項の申込みをした金融機関等又は同条第二項の申込みをした組織再編成銀行持株会社等若しくはその対象組織再編成子会社が基準適合金融機関等でないときは、議決権を行使することができる事項について制限のない株式の引受けによることができる。
3  組織再編成銀行持株会社等が第十五条第二項の申込みをした場合において、第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより当該組織再編成銀行持株会社等が発行する株式の引受けを行ったときは、当該組織再編成銀行持株会社等は、当該決定に係る経営強化計画に従い、その対象組織再編成子会社に対して株式等の引受け等を行わなければならない。
4  主務大臣が第一項の規定による決定をした場合には、前条第一項から第三項までの規定により当該決定に係る経営強化計画を提出した金融機関等について、認定経営基盤強化計画(金融機関等の組織再編成の促進に関する特別措置法(平成十四年法律第百九十号。以下この項及び第十九条第四項において「組織再編成促進特別措置法」という。)第七条に規定する認定経営基盤強化計画をいう。第十九条第四項において同じ。)に係る組織再編成促進特別措置法第三条の認定を受けたものとみなして、組織再編成促進特別措置法第三章及び第十七条の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)を適用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる組織再編成促進特別措置法の規定中同表中欄に掲げる字句は、それぞれ同表下欄に掲げる字句とするものとする。

第十条第一項 金融機関等(以下この項 金融機能の強化のための特別措置に関する法律(平成十六年法律第百二十八号。以下「金融機能強化法」という。)第二条第一項に規定する金融機関等(以下この項
認定経営基盤強化計画 金融機能強化法第十七条第一項の規定による決定に係る経営強化計画
第十二条第一項 認定経営基盤強化計画 金融機能強化法第十七条第一項の規定による決定に係る経営強化計画
第七条 金融機能強化法第十七条第八項において準用する金融機能強化法第六条
第十二条第三項 認定経営基盤強化計画 金融機能強化法第十七条第一項の規定による決定に係る経営強化計画
第十二条第五項及び第十三条第一項 認定経営基盤強化計画 金融機能強化法第十七条第一項の規定による決定に係る経営強化計画
第七条 金融機能強化法第十七条第八項において準用する金融機能強化法第六条
第十三条第三項 認定経営基盤強化計画 金融機能強化法第十七条第一項の規定による決定に係る経営強化計画
第十三条第五項 認定経営基盤強化計画 金融機能強化法第十七条第一項の規定による決定に係る経営強化計画
第七条 金融機能強化法第十七条第八項において準用する金融機能強化法第六条
第十七条第一項及び第五項 認定経営基盤強化計画 金融機能強化法第十七条第一項の規定による決定に係る経営強化計画

5  主務大臣が第一項の規定による決定をした場合において、当該決定に係る経営強化計画に係る金融組織再編成が新たに金融機関等を設立する特定組織再編成であるときは、当該経営強化計画は、当該金融組織再編成の後においては、当該新たに設立された金融機関等が提出したものとみなして、この法律を適用する。
6  主務大臣が第一項の規定による決定をした場合において、当該決定に係る経営強化計画に係る金融組織再編成が株式移転であるときは、当該金融組織再編成により株式移転設立完全親会社となった銀行持株会社等(当該決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式の引受けを行うものに限る。)は、主務省令で定めるところにより、当該銀行持株会社等の子会社が前条第一項又は第二項の規定により提出した経営強化計画に記載された事項のうち当該銀行持株会社等に係る部分を記載した経営強化計画を主務大臣に提出しなければならない。
7  主務大臣が第一項の規定による決定をした場合において、当該決定に係る経営強化計画に係る金融組織再編成が事業の一部を承継させる新設分割であるときは、当該金融組織再編成により新たに設立された金融機関等(当該決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行うものに限る。)は、主務省令で定めるところにより、当該新たに設立された金融機関等に事業の一部を承継させた金融機関等が前条第一項から第三項までの規定により提出した経営強化計画に記載された事項のうち当該新たに設立された金融機関等に係る部分を記載した経営強化計画を主務大臣に提出しなければならない。
8  第五条第四項から第六項までの規定は第一項の規定による決定について、第六条の規定は主務大臣が当該決定をした場合における前条第一項から第三項までの規定により提出を受けた経営強化計画又は主務大臣が前二項の規定により提出を受けた経営強化計画について、第七条の規定は当該決定に従い組織再編成金融機関等又は組織再編成銀行持株会社等が議決権制限等株式を発行する場合について、第八条の規定は当該決定に従い組織再編成金融機関等が優先出資を発行する場合について、それぞれ準用する。この場合において、第五条第六項中「第三条第一項の申込みをした金融機関等又は同条第二項の申込みをした銀行持株会社等」とあるのは「第十五条第一項の申込みをした金融機関等又は同条第二項の申込みをした組織再編成銀行持株会社等」と、第六条中「その子会社等を含む。以下この条において同じ。)」とあるのは「当該経営強化計画に係る金融組織再編成により新たに設立される金融機関等を含む。以下この条において同じ。)又はその子会社等」と、「当該金融機関等の」とあるのは「当該金融機関等又はその子会社等の」と読み替えるものとする。

(農林中央金庫等に係る金融組織再編成の特例)
第十八条  農林中央金庫が行う金融組織再編成に関する第二条第六項並びに第十六条第一項及び第二項の規定の適用については、第二条第六項第六号中「に限る。」とあるのは「並びに農林中央金庫が農林中央金庫及び特定農水産業協同組合等による信用事業の再編及び強化に関する法律(平成八年法律第百十八号)第二十四条第二項の規定に基づき同法第二条第一項に規定する特定農水産業協同組合等(同条第二項に規定する信用農水産業協同組合連合会を除く。以下この号において「特定農水産業協同組合等」という。)から同条第三項第一号、第二号及び第四号に規定する信用事業の全部又は一部を譲り受ける場合(第十六条第一項及び第二項において「農林中央金庫が特定農水産業協同組合等から事業を譲り受ける場合」という。)に限る。」と、第十六条第一項中「金融機関等は」とあるのは「金融機関等(農林中央金庫が特定農水産業協同組合等から事業を譲り受ける場合にあっては、農林中央金庫を除く。以下この項において同じ。)は」と、同条第二項中「次に掲げる金融機関等は、前項に規定する経営強化計画に代えて」とあるのは「金融組織再編成(農林中央金庫が特定農水産業協同組合等から事業を譲り受ける場合に限る。)の当事者である農林中央金庫は」と、「提出することができる」とあるのは「提出しなければならない」とする。
2  農業協同組合連合会が行う金融組織再編成に関する第二条第六項並びに第十六条第一項及び第二項の規定の適用については、第二条第六項第六号中「に限る。」とあるのは「並びに農業協同組合連合会が農業協同組合法第五十条の二第二項の規定に基づき農業協同組合から同法第十条第一項第二号及び第三号の事業並びに同項第四号の事業のうち同条第二十三項各号に掲げるもの(これらの事業に附帯する事業を含む。)並びに同条第六項及び第七項の事業の全部又は一部を譲り受ける場合(第十六条第一項及び第二項において「農業協同組合連合会が農業協同組合から事業を譲り受ける場合」という。)に限る。」と、第十六条第一項中「金融機関等は」とあるのは「金融機関等(農業協同組合連合会が農業協同組合から事業を譲り受ける場合にあっては、当該農業協同組合連合会を除く。以下この項において同じ。)は」と、同条第二項中「次に掲げる金融機関等は、前項に規定する経営強化計画に代えて」とあるのは「金融組織再編成(農業協同組合連合会が農業協同組合から事業を譲り受ける場合に限る。)の当事者である農業協同組合連合会は」と、「提出することができる」とあるのは「提出しなければならない」とする。
3  漁業協同組合連合会が行う金融組織再編成に関する第二条第六項並びに第十六条第一項及び第二項の規定の適用については、第二条第六項第六号中「に限る。」とあるのは「並びに漁業協同組合連合会が水産業協同組合法第九十二条第三項において準用する同法第五十四条の二第二項の規定に基づき漁業協同組合から同法第十一条第一項第三号及び第四号の事業並びに同項第五号の事業のうち同法第八十七条第三項各号に掲げるもの(これらの事業に附帯する事業を含む。)並びに同法第十一条第三項から第五項までの事業の全部又は一部を譲り受ける場合並びに同法第九十二条第三項において準用する同法第五十四条の二第二項の規定に基づき水産加工業協同組合から同法第九十三条第一項第一号及び第二号の事業並びに同項第三号の事業のうち同法第八十七条第三項各号に掲げるもの(これらの事業に附帯する事業を含む。)並びに同法第九十三条第二項から第四項までの事業の全部又は一部を譲り受ける場合(第十六条第一項及び第二項において「漁業協同組合連合会が漁業協同組合又は水産加工業協同組合から事業を譲り受ける場合」という。)に限る。」と、第十六条第一項中「金融機関等は」とあるのは「金融機関等(漁業協同組合連合会が漁業協同組合又は水産加工業協同組合から事業を譲り受ける場合にあっては、当該漁業協同組合連合会を除く。以下この項において同じ。)は」と、同条第二項中「次に掲げる金融機関等は、前項に規定する経営強化計画に代えて」とあるのは「金融組織再編成(漁業協同組合連合会が漁業協同組合又は水産加工業協同組合から事業を譲り受ける場合に限る。)の当事者である漁業協同組合連合会は」と、「提出することができる」とあるのは「提出しなければならない」とする。
4  水産加工業協同組合連合会が行う金融組織再編成に関する第二条第六項並びに第十六条第一項及び第二項の規定の適用については、第二条第六項第六号中「に限る。」とあるのは「並びに水産加工業協同組合連合会が水産業協同組合法第百条第三項において準用する同法第五十四条の二第二項の規定に基づき漁業協同組合から同法第十一条第一項第三号及び第四号の事業並びに同項第五号の事業のうち同法第八十七条第三項各号に掲げるもの(これらの事業に附帯する事業を含む。)並びに同法第十一条第三項から第五項までの事業の全部又は一部を譲り受ける場合並びに同法第百条第三項において準用する同法第五十四条の二第二項の規定に基づき水産加工業協同組合から同法第九十三条第一項第一号及び第二号の事業並びに同項第三号の事業のうち同法第八十七条第三項各号に掲げるもの(これらの事業に附帯する事業を含む。)並びに同法第九十三条第二項から第四項までの事業の全部又は一部を譲り受ける場合(第十六条第一項及び第二項において「水産加工業協同組合連合会が漁業協同組合又は水産加工業協同組合から事業を譲り受ける場合」という。)に限る。」と、第十六条第一項中「金融機関等は」とあるのは「金融機関等(水産加工業協同組合連合会が漁業協同組合又は水産加工業協同組合から事業を譲り受ける場合にあっては、当該水産加工業協同組合連合会を除く。以下この項において同じ。)は」と、同条第二項中「次に掲げる金融機関等は、前項に規定する経営強化計画に代えて」とあるのは「金融組織再編成(水産加工業協同組合連合会が漁業協同組合又は水産加工業協同組合から事業を譲り受ける場合に限る。)の当事者である水産加工業協同組合連合会は」と、「提出することができる」とあるのは「提出しなければならない」とする。

(金融組織再編成に係る経営強化計画の変更)
第十九条  主務大臣が第十七条第一項の規定による決定をした場合における第十六条第一項前段、第二項前段若しくは第三項前段又は第十七条第六項若しくは第七項(これらの規定を第五項において準用する場合を含む。)の規定により経営強化計画を提出した金融機関等(以下この章において「計画提出金融機関等」という。)は、当該経営強化計画(この項の規定による承認を受けた変更後のもの又は第二十二条第一項の規定による承認を受けたものを含む。以下第二十一条までにおいて単に「経営強化計画」という。)の変更(主務省令で定める軽微な変更を除く。以下この条において同じ。)をしようとするときは、主務省令で定めるところにより、変更後の経営強化計画を主務大臣に提出して、その承認を受けなければならない。この場合において、変更前の経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等があるときは、当該銀行持株会社等と連名で提出するものとする。
2  前項の規定による経営強化計画の変更が第十六条第一項第五号ハ又はニに掲げる事項の変更に係るものであるときは、当該計画提出金融機関等は、機構を通じて、変更後の経営強化計画の承認を求めなければならない。
3  主務大臣は、第一項の規定により変更後の経営強化計画の提出を受けたときは、第一号から第三号まで、第四号イからニまで、第五号、第六号イ、ロ及びニ((2)を除く。)並びに第九号に掲げる要件(第十七条第一項の規定による決定(第一項の規定による承認を含む。以下この章において同じ。)を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った後における経営強化計画の変更である場合にあっては、第四号ロからニまで、第五号ロ並びに第六号ロ及びニ(1)に掲げる要件を除く。)のすべてに該当する場合に限り、第一項の規定による承認をするものとする。ただし、経営強化計画の変更が第十六条第一項第五号ハ又はニに掲げる事項の変更に係るものであるときは、第一号から第九号までに掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、財務大臣の同意を得て、第一項の規定による承認を行うことができる。
一  変更後の経営強化計画に記載された第十六条第一項第二号に掲げる目標が主務省令で定める基準に適合するものであること。
二  変更後の経営強化計画の実施により前号に規定する目標が達成されると見込まれること。
三  変更後の経営強化計画が円滑かつ確実に実施されると見込まれること。
四  変更後の経営強化計画を提出した計画提出金融機関等が基本計画提出金融機関等(第十七条第七項(第五項において準用する場合を含む。)の規定により経営強化計画(第十六条第一項に規定する経営強化計画に係るものに限る。)を提出した金融機関等を含む。以下この章において同じ。)であって、当該計画提出金融機関等又は当該計画提出金融機関等に係る組織再編成銀行持株会社等が第十五条第一項若しくは第二項の申込みをしたもの又は第十七条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行ったものであるときは、次のいずれにも適合するものであること。
イ 変更後の経営強化計画に記載された第十六条第一項第五号ロに掲げる方策の実施により当該地域における中小規模の事業者に対する金融の円滑化が見込まれることその他当該方策が当該地域における経済の活性化のために適切なものであること。
ロ 変更後の経営強化計画を提出した計画提出金融機関等(当該変更後の経営強化計画を連名で提出した組織再編成銀行持株会社等を含む。)が預金保険法第二条第四項に規定する破綻金融機関、農水産業協同組合貯金保険法第二条第五項に規定する経営困難農水産業協同組合又はその財産をもって債務を完済することができない金融機関等でないこと。
ハ 変更後の経営強化計画を提出した計画提出金融機関等が基準適合金融機関等でないときは、当該変更後の経営強化計画に係る金融組織再編成が基準適合金融機関等を他の当事者とするものであること。
ニ 変更後の経営強化計画を提出した計画提出金融機関等が基準適合金融機関等でないとき(当該変更後の経営強化計画に係る金融組織再編成が特定組織再編成でない場合に限る。)又は当該計画提出金融機関等が協同組織金融機関であるときは、当該計画提出金融機関等(当該計画提出金融機関等が銀行持株会社等である場合にあっては、当該銀行持株会社等の子会社等である金融機関等)の存続又は金融組織再編成が当該計画提出金融機関等が主として業務を行っている地域の経済にとって不可欠であると認められる場合として政令で定める場合に該当すること。
ホ 変更後の経営強化計画を提出した計画提出金融機関等が第十五条第一項の申込みをしたときは、当該申込みに係る株式等の引受け等が組織再編成金融機関等の自己資本の充実の状況の見込みに照らし当該変更後の経営強化計画の実施のために必要な範囲であること。
ヘ 組織再編成銀行持株会社等が第十五条第二項の申込みをしたときは、当該申込みに係る株式の引受けを受けて当該組織再編成銀行持株会社等がその対象組織再編成子会社に対して行う株式等の引受け等の額が当該申込みに係る株式の引受けの額を下回らないものであり、かつ、当該株式等の引受け等が当該対象組織再編成子会社の自己資本の充実の状況の見込みに照らし変更後の経営強化計画の実施のために必要な範囲であること。
五  変更後の経営強化計画を提出した計画提出金融機関等が基本計画提出金融機関等であって、当該計画提出金融機関等及び当該計画提出金融機関等に係る組織再編成銀行持株会社等が、第十五条第一項又は第二項の申込みをしなかったものであり、かつ、第十七条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行ったものでないときは、次のいずれにも適合するものであること。
イ 変更後の経営強化計画の実施により当該計画提出金融機関等(当該変更後の経営強化計画に係る金融組織再編成により新たに設立される金融機関等を含む。)又はその子会社等が業務を行っている地域における金融の円滑が阻害されないこと。
ロ 変更後の経営強化計画を提出した計画提出金融機関等が基準適合金融機関等であること。
六  変更後の経営強化計画を提出した計画提出金融機関等が基本計画提出金融機関等でないときは、次のいずれにも適合するものであること。
イ 変更後の経営強化計画の実施により当該計画提出金融機関等(当該変更後の経営強化計画に係る金融組織再編成により新たに設立される金融機関等を含む。)又はその子会社等が業務を行っている地域における金融の円滑が阻害されないこと。
ロ 変更後の経営強化計画を提出した計画提出金融機関等が基準適合金融機関等であること。
ハ 変更後の経営強化計画を提出した計画提出金融機関等が第十五条第一項の申込みをしたときは、当該申込みに係る株式等の引受け等が組織再編成金融機関等の自己資本の充実の状況の見込みに照らし当該変更後の経営強化計画に係る金融組織再編成の実施のために必要な範囲を超えないこと。
ニ 組織再編成銀行持株会社等が第十五条第二項の申込みをしたときは、次のいずれにも適合するものであること。
(1) 当該組織再編成銀行持株会社等がその財産をもって債務を完済することができない金融機関等でないこと。
(2) 当該申込みに係る株式の引受けを受けて当該組織再編成銀行持株会社等がその対象組織再編成子会社に対して行う株式等の引受け等の額が当該申込みに係る株式の引受けの額を下回らないものであり、かつ、当該株式等の引受け等が当該対象組織再編成子会社の自己資本の充実の見込みに照らし変更後の経営強化計画に係る金融組織再編成の実施のために必要な範囲を超えないこと。
七  この項の規定による承認を受けて協定銀行が協定の定めにより取得する株式等又は協定銀行が協定の定めにより取得する貸付債権につき、その処分をし、又は償還若しくは返済を受けることが困難であると認められる場合として政令で定める場合でないこと。
八  変更後の経営強化計画を提出した計画提出金融機関等により適切に資産の査定がされていること。
九  予見し難い経済情勢の変化その他経営強化計画の変更をすることについてやむを得ない事情があること。
4  主務大臣が第一項の規定による承認をした場合には、当該承認を受けた計画提出金融機関等について、認定経営基盤強化計画に係る組織再編成促進特別措置法第六条の認定を受けたものとみなして、組織再編成促進特別措置法第三章及び第十七条の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)を適用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる組織再編成促進特別措置法の規定中同表中欄に掲げる字句は、それぞれ同表下欄に掲げる字句とするものとする。

第十条第一項 金融機関等(以下この項 金融機能の強化のための特別措置に関する法律(平成十六年法律第百二十八号。以下「金融機能強化法」という。)第二条第一項に規定する金融機関等(以下この項
認定経営基盤強化計画 金融機能強化法第十九条第一項の規定による承認を受けた変更後の経営強化計画
第十二条第一項 認定経営基盤強化計画 金融機能強化法第十九条第一項の規定による承認を受けた変更後の経営強化計画
第七条 金融機能強化法第十九条第五項において準用する金融機能強化法第六条
第十二条第三項 認定経営基盤強化計画 金融機能強化法第十九条第一項の規定による承認を受けた変更後の経営強化計画
第十二条第五項及び第十三条第一項 認定経営基盤強化計画 金融機能強化法第十九条第一項の規定による承認を受けた変更後の経営強化計画
第七条 金融機能強化法第十九条第五項において準用する金融機能強化法第六条
第十三条第三項 認定経営基盤強化計画 金融機能強化法第十九条第一項の規定による承認を受けた変更後の経営強化計画
第十三条第五項 認定経営基盤強化計画 金融機能強化法第十九条第一項の規定による承認を受けた変更後の経営強化計画
第七条 金融機能強化法第十九条第五項において準用する金融機能強化法第六条
第十七条第一項及び第五項 認定経営基盤強化計画 金融機能強化法第十九条第一項の規定による承認を受けた変更後の経営強化計画

5  第五条第四項及び第六項の規定は第三項ただし書の場合における第一項の規定による承認について、第六条の規定は主務大臣が同項の規定による承認をした場合における同項の規定により提出を受けた変更後の経営強化計画又はこの項において準用する第十七条第六項若しくは第七項の規定により提出を受けた経営強化計画について、第七条の規定は当該承認に従い組織再編成金融機関等又は組織再編成銀行持株会社等が議決権制限等株式を発行する場合について、第八条の規定は当該承認に従い組織再編成金融機関等が優先出資を発行する場合について、第十六条第五項の規定は主務大臣が第一項の規定により変更後の経営強化計画の提出を受けた場合について、第十七条第二項、第三項及び第五項から第七項までの規定は第一項の規定による承認に係る変更後の経営強化計画について、それぞれ準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表中欄に掲げる字句は、それぞれ同表下欄に掲げる字句と読み替えるものとする。

第五条第六項 第三条第一項の申込みをした金融機関等又は同条第二項の申込みをした銀行持株会社等 第十五条第一項の申込みをした計画提出金融機関等又は同条第二項の申込みをした組織再編成銀行持株会社等
第六条 金融機関等(当該経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等及びその子会社等を含む。以下この条において同じ。) 計画提出金融機関等(当該変更後の経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等及び当該変更後の経営強化計画に係る金融組織再編成により新たに設立される金融機関等を含む。以下この条において同じ。)又はその子会社等
当該金融機関等の 当該計画提出金融機関等又はその子会社等の
第十七条第六項 前条第二項の規定により提出した経営強化計画 前条第二項の規定により提出した経営強化計画(第十九条第一項の規定による承認を受けた変更後のものを含む。)
第十七条第七項 前条第一項から第三項までの規定により提出した経営強化計画 前条第一項から第三項までの規定により提出した経営強化計画(第十九条第一項の規定による承認を受けた変更後のものを含む。)
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