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横浜経営法務事務所

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第二章 金融機関等に対する資本の増強に関する特別措置(第三条―第十四条)

(株式等の引受け等に係る申込み)
第三条  預金保険機構(以下「機構」という。)は、金融機関等(銀行持株会社等を除く。以下この章において同じ。)から平成二十九年三月三十一日までに当該金融機関等の自己資本の充実のために行う株式等の引受け等(当該金融機関等が銀行等である場合にあっては、株式の引受けに限る。)に係る申込み(第十五条第一項及び第三十四条の二並びに預金保険法(昭和四十六年法律第三十四号)第五十九条第一項、第六十九条第一項、第百一条第一項、第百五条第一項及び附則第十五条の四第一項の規定によるものを除く。)を受けたときは、主務大臣に対し、当該金融機関等と連名で、当該申込みに係る株式等の引受け等を行うかどうかの決定を求めなければならない。
2  機構は、銀行持株会社等から平成二十九年三月三十一日までに当該銀行持株会社等の子会社(金融機関等に限る。)の自己資本の充実のために行う株式の引受けに係る申込み(第十五条第二項並びに預金保険法第五十九条第一項、第六十九条第一項、第百一条第一項、第百五条第二項及び附則第十五条の四第一項の規定によるものを除く。)を受けたときは、主務大臣に対し、当該銀行持株会社等と連名で、当該申込みに係る株式の引受けを行うかどうかの決定を求めなければならない。

(経営強化計画)
第四条  金融機関等又は銀行持株会社等が前条第一項又は第二項の申込みをする場合には、当該金融機関等又は当該銀行持株会社等の対象子会社(当該銀行持株会社等がその子会社(金融機関等に限る。)の自己資本の充実のために同項の申込みをする場合における当該子会社をいう。以下この章において同じ。)は、主務省令で定めるところにより、機構を通じて、次に掲げる事項を記載した経営強化計画(経営の強化のための計画をいう。以下同じ。)を主務大臣に提出しなければならない。この場合において、同項の申込みをする銀行持株会社等の対象子会社は、当該銀行持株会社等と連名で提出するものとする。
一  経営強化計画の実施期間(三年を超えないものであって、事業年度の終了の日を終期とするものに限る。)
二  収益性及び業務の効率の向上の程度その他の経営強化計画の終期において達成されるべきものとして主務省令で定める経営の改善の目標
三  前号に掲げる目標を達成するための方策
四  従前の経営体制の見直しその他の責任ある経営体制(経営強化計画を連名で提出する銀行持株会社等の経営体制を含む。)の確立に関する事項として主務省令で定めるもの
五  削除
六  削除
七  中小規模の事業者に対する信用供与の円滑化その他の当該金融機関等又は対象子会社が主として業務を行っている地域における経済の活性化に資する方策として主務省令で定めるもの
八  当該金融機関等が前条第一項の申込みをするときは、株式等の引受け等を求める額及びその内容
九  銀行持株会社等が前条第二項の申込みをするときは、当該銀行持株会社等が株式の引受けを求める額及びその内容並びに当該株式の引受けを受けて当該銀行持株会社等がその対象子会社に対して行う株式等の引受け等の額、内容及び実施時期
十  その他政令で定める事項
2  内閣総理大臣は、前項の規定により経営強化計画の提出を受けたときは、金融機能強化審査会の意見を聴かなければならない。

(株式等の引受け等の決定)
第五条  主務大臣は、前条第一項の規定により経営強化計画の提出を受けたときは、次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、第三条第一項又は第二項の申込みに係る株式等の引受け等を行うべき旨の決定をするものとする。
一  経営強化計画に記載された前条第一項第二号に掲げる目標が主務省令で定める基準に適合するものであること。
二  経営強化計画の実施により前号に規定する目標が達成されると見込まれること。
三  経営強化計画に記載された前条第一項第七号に掲げる方策の実施により当該地域における中小規模の事業者に対する金融の円滑化が見込まれることその他当該方策が当該地域における経済の活性化のために適切なものであること。
四  経営強化計画が円滑かつ確実に実施されると見込まれること。
五  経営強化計画を提出した金融機関等(当該経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等を含む。)が預金保険法第二条第四項に規定する破綻金融機関、農水産業協同組合貯金保険法(昭和四十八年法律第五十三号)第二条第五項に規定する経営困難農水産業協同組合又はその財産をもって債務を完済することができない金融機関等若しくは銀行持株会社等でないこと。
六  経営強化計画を提出した金融機関等が基準適合金融機関等(銀行法第十四条の二又は第五十二条の二十五その他これらに類する他の法令の規定に規定する基準を勘案して主務省令で定める健全な自己資本の状況にある旨の区分に該当する金融機関等又は銀行持株会社等をいう。以下同じ。)でないとき又は当該金融機関等が協同組織金融機関であるときは、当該金融機関等の存続が当該金融機関等が主として業務を行っている地域の経済にとって不可欠であると認められる場合として政令で定める場合に該当すること。
七  削除
八  経営強化計画を提出した金融機関等が第三条第一項の申込みをしたときは、当該申込みに係る株式等の引受け等が当該金融機関等の自己資本の充実の状況に照らし当該経営強化計画の実施のために必要な範囲であること。
九  銀行持株会社等が第三条第二項の申込みをしたときは、当該申込みに係る株式の引受けを受けて当該銀行持株会社等がその対象子会社に対して行う株式等の引受け等の額が当該申込みに係る株式の引受けの額を下回らないものであり、かつ、当該株式等の引受け等が当該対象子会社の自己資本の充実の状況に照らし経営強化計画の実施のために必要な範囲であること。
十  この項の規定による決定を受けて協定銀行(預金保険法附則第七条第一項第一号に規定する協定銀行をいう。以下同じ。)が協定(第三十五条第一項に規定する協定をいう。以下この条から第四章の二までにおいて同じ。)の定めにより取得する株式等(次に掲げるものを含む。)又は貸付債権につき、その処分をし、又は償還若しくは返済を受けることが困難であると認められる場合として政令で定める場合でないこと。
イ 当該株式等が株式である場合にあっては、次に掲げる株式
(1) 当該株式が他の種類の株式への転換(当該株式がその発行会社に取得され、その引換えに他の種類の株式が交付されることをいう。以下同じ。)の請求が可能とされるものである場合にあっては、その請求により転換された他の種類の株式
(2) 当該株式が一定の事由が生じたことを条件として転換されるものである場合にあっては、その事由が生じたことにより転換された他の種類の株式
(3) 当該株式又は(1)若しくは(2)に掲げる他の種類の株式について分割され又は併合された株式
ロ 当該株式等が優先出資である場合にあっては、当該優先出資について分割された優先出資
十一  経営強化計画を提出した金融機関等により適切に資産の査定がされていること。
2  前項の規定による決定に係る株式等の引受け等が株式の引受けである場合においては、当該株式の引受けは、議決権制限等株式(議決権を行使することができる事項について制限のない株式への転換の請求が可能とされる会社法第百十五条に規定する議決権制限株式(主務省令で定めるものに限る。)であって、剰余金の配当及び残余財産の分配について優先的内容を有するものをいう。第七条において同じ。)の引受けによるものとする。ただし、第三条第一項の申込みをした金融機関等又は同条第二項の申込みをした銀行持株会社等若しくはその対象子会社が基準適合金融機関等でないときは、議決権を行使することができる事項について制限のない株式の引受けによることができる。
3  銀行持株会社等が第三条第二項の申込みをした場合において、第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより当該銀行持株会社等が発行する株式の引受けを行ったときは、当該銀行持株会社等は、当該決定に係る経営強化計画に従い、その対象子会社に対して株式等の引受け等を行わなければならない。
4  主務大臣は、一の都道府県の区域の一部をその地区の全部とする農水産業協同組合連合会(第二条第一項第十号から第十二号までに掲げる金融機関等をいう。第三十八条第二項において同じ。)について第一項の規定による決定をしようとするときは、当該農水産業協同組合連合会の監督を行う都道府県知事に協議しなければならない。
5  主務大臣は、第一項の規定による決定をするときは、財務大臣の同意を得なければならない。
6  主務大臣は、第一項の規定による決定をしたときは、その旨を第三条第一項の申込みをした金融機関等又は同条第二項の申込みをした銀行持株会社等及び機構に通知しなければならない。

(経営強化計画の公表)
第六条  主務大臣は、前条第一項の規定による決定をしたときは、主務省令で定めるところにより、第四条第一項の規定により提出を受けた経営強化計画を公表するものとする。ただし、当該経営強化計画を提出した金融機関等(当該経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等及びその子会社等を含む。以下この条において同じ。)が業務を行っている地域の信用秩序を損なうおそれのある事項、当該金融機関等の預金者その他の取引者の秘密を害するおそれのある事項及び当該金融機関等の業務の遂行に不当な不利益を与えるおそれのある事項については、この限りでない。

(議決権制限株式の発行の特例)
第七条  会社法第百十五条の規定の適用については、金融機関等又は銀行持株会社等が第五条第一項の規定による決定に従い発行する議決権制限等株式は、ないものとみなす。
2  金融機関等又は銀行持株会社等が第五条第一項の規定による決定に従い議決権制限等株式を発行する場合には、当該議決権制限等株式の発行による変更の登記においては、その旨をも登記しなければならない。
3  前項の場合における商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第五十六条の規定の適用については、同条中「次の書面」とあるのは、「次の書面及び金融機能の強化のための特別措置に関する法律(平成十六年法律第百二十八号)第五条第一項の規定による決定に従つた同条第二項に規定する議決権制限等株式の発行であることを証する書面」とする。

(優先出資の発行の特例)
第八条  優先出資法第四条第二項の規定の適用については、金融機関等が第五条第一項の規定による決定に従い発行する優先出資は、ないものとみなす。
2  金融機関等が第五条第一項の規定による決定に従い優先出資を発行する場合には、当該優先出資の発行による変更の登記においては、政令で定めるところにより、その旨をも登記しなければならない。

(経営強化計画の変更)
第九条  第五条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は同項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式の引受けを行った銀行持株会社等の対象子会社は、第四条第一項の規定により提出した経営強化計画(この項の規定による承認を受けた変更後のもの又は第十二条第一項の規定による承認を受けたものを含む。以下第十一条までにおいて単に「経営強化計画」という。)の変更(主務省令で定める軽微な変更を除く。以下この条において同じ。)をしようとするときは、主務省令で定めるところにより、変更後の経営強化計画を主務大臣に提出して、その承認を受けなければならない。この場合において、変更前の経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等があるときは、当該銀行持株会社等と連名で提出するものとする。
2  主務大臣は、前項の規定により変更後の経営強化計画の提出を受けたときは、次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、同項の規定による承認をするものとする。
一  変更後の経営強化計画に記載された第四条第一項第二号に掲げる目標が主務省令で定める基準に適合するものであること。
二  変更後の経営強化計画の実施により前号に規定する目標が達成されると見込まれること。
三  変更後の経営強化計画に記載された第四条第一項第七号に掲げる方策の実施により当該地域における中小規模の事業者に対する金融の円滑化が見込まれることその他当該方策が当該地域における経済の活性化のために適切なものであること。
四  変更後の経営強化計画が円滑かつ確実に実施されると見込まれること。
五  予見し難い経済情勢の変化、当該金融機関等又は対象子会社の組織再編成その他経営強化計画の変更をすることについてやむを得ない事情があること。
3  第四条第二項の規定は主務大臣が第一項の規定により変更後の経営強化計画の提出を受けた場合について、第六条の規定は主務大臣が同項の規定による承認をした場合における同項の規定により提出を受けた変更後の経営強化計画について、それぞれ準用する。

(経営強化計画の履行を確保するための監督上の措置等)
第十条  第五条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は同項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式の引受けを行った銀行持株会社等若しくはその対象子会社は、その実施している経営強化計画の履行状況について、主務省令で定めるところにより、主務大臣に対し、報告を行わなければならない。ただし、協定銀行が当該株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等に係る取得株式等又は取得貸付債権(同項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより取得した貸付債権をいう。以下この章において同じ。)の全部につきその処分をし、又は償還若しくは返済を受けた場合は、この限りでない。
2  前項の「取得株式等」とは、次に掲げるものをいう。
一  第五条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより引き受けた株式等(次に掲げるものを含む。)その他の政令で定める株式等
イ 当該株式等が株式である場合にあっては、次に掲げる株式
(1) 当該株式が他の種類の株式への転換の請求が可能とされるものである場合にあっては、その請求により転換された他の種類の株式
(2) 当該株式が一定の事由が生じたことを条件として転換されるものである場合にあっては、その事由が生じたことにより転換された他の種類の株式
(3) 当該株式又は(1)若しくは(2)に掲げる他の種類の株式について分割され又は併合された株式
ロ 当該株式等が優先出資である場合にあっては、当該優先出資について分割された優先出資
二  第五条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等が行う株式交換又は株式移転により当該金融機関等又は銀行持株会社等の株式交換完全親株式会社(会社法第七百六十八条第一項第一号に規定する株式交換完全親株式会社をいう。以下同じ。)又は株式移転設立完全親会社となった会社から協定銀行が割当てを受けた株式(次に掲げるものを含む。)その他の政令で定める株式等
イ 当該株式が他の種類の株式への転換の請求が可能とされるものである場合にあっては、その請求により転換された他の種類の株式
ロ 当該株式が一定の事由が生じたことを条件として転換されるものである場合にあっては、その事由が生じたことにより転換された他の種類の株式
ハ 当該株式又はイ若しくはロに掲げる他の種類の株式について分割され又は併合された株式
3  第六条の規定は、主務大臣が第一項の規定により経営強化計画の履行状況について報告を受けた場合における当該報告について準用する。

第十一条  主務大臣は、協定銀行が第五条第一項の規定による決定を受けて協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等に係る取得株式等(前条第二項に規定する取得株式等をいう。以下この章において同じ。)又は取得貸付債権の全部につきその処分をし、又は償還若しくは返済を受けるまでの間、当該決定に係る経営強化計画の履行状況に照らして必要があると認めるときは、当該経営強化計画の履行を確保するため、その必要な限度において、当該経営強化計画を提出した金融機関等(当該経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等を含む。)に対し、当該経営強化計画の履行状況に関し参考となるべき報告又は資料の提出、当該経営強化計画に記載された措置であって当該経営強化計画に従って実施されていないものの実施その他の監督上必要な措置を命ずることができる。
2  前項の場合において、主務大臣は、必要があると認めるときは、協定銀行に対し、当該取得株式等について、議決権を行使することができる事項について制限のない株式への転換の請求その他の株主又は出資者としての権利を行使するよう要請することができる。

(経営強化計画の実施期間が終了した後の措置)
第十二条  第五条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は同項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式の引受けを行った銀行持株会社等の対象子会社は、その実施している経営強化計画(第四条第一項の規定により提出したもの、第九条第一項の規定による承認を受けた変更後のもの又はこの項の規定による承認を受けたものをいう。)の実施期間が、協定銀行が当該株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等に係る取得株式等又は取得貸付債権の全部につきその処分をし、又は償還若しくは返済を受けるまでの間に終了する場合には、主務省令で定めるところにより、第四条第一項第一号から第四号まで及び第七号に掲げる事項その他主務省令で定める事項を記載した経営強化計画を新たに主務大臣に提出して、その承認を受けなければならない。この場合において、実施期間が終了した経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等があるときは、当該銀行持株会社等と連名で提出するものとする。
2  主務大臣は、前項の規定により提出を受けた経営強化計画が次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、同項の規定による承認をするものとする。
一  経営強化計画に記載された第四条第一項第二号に掲げる目標が主務省令で定める基準に適合するものであること。
二  経営強化計画の実施により前号に規定する目標が達成されると見込まれること。
三  経営強化計画に記載された第四条第一項第七号に掲げる方策の実施により当該地域における中小規模の事業者に対する金融の円滑化が見込まれることその他当該方策が当該地域における経済の活性化のために適切なものであること。
四  経営強化計画が円滑かつ確実に実施されると見込まれること。
3  主務大臣は、第一項の規定により提出を受けた経営強化計画を承認しないときは、その旨を公表するとともに、当該経営強化計画を提出した金融機関等又は対象子会社(当該経営強化計画を当該対象子会社と連名で提出した銀行持株会社等を含む。)に対し、当該提出を受けた経営強化計画の変更その他の監督上必要な措置を命ずるものとする。
4  前項の場合において、主務大臣は、必要があると認めるときは、協定銀行に対し、第一項に規定する取得株式等について、議決権を行使することができる事項について制限のない株式への転換の請求その他の株主又は出資者としての権利を行使するよう要請することができる。
5  第四条第二項の規定は主務大臣が第一項の規定により経営強化計画の提出を受けた場合について、第六条の規定は主務大臣が同項の規定による承認をした場合における同項の規定により提出を受けた経営強化計画について、それぞれ準用する。

(株式交換等の認可)
第十三条  第五条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等(この項の規定による認可を受けた場合における次項第一号に規定する会社を含む。)であって、協定銀行が現に保有する取得株式等である株式の発行者であるもの(以下この条及び次条において「発行金融機関等」という。)は、株式交換(当該発行金融機関等が株式交換完全子会社(会社法第七百六十八条第一項第一号に規定する株式交換完全子会社をいう。以下同じ。)となるものに限る。)又は株式移転(以下この条において「株式交換等」という。)を行おうとするときは、主務省令で定めるところにより、あらかじめ、主務大臣の認可を受けなければならない。
2  主務大臣は、次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、前項の規定による認可をするものとする。
一  株式交換等により当該発行金融機関等の株式交換完全親株式会社又は株式移転設立完全親会社となる会社が銀行持株会社等(新たに設立されるものを含む。)であること。
二  株式交換等により協定銀行が割当てを受ける取得株式等となる株式の種類が当該株式交換等の前において協定銀行が保有する取得株式等である株式の種類と同一のものと認められ、かつ、当該株式交換等の後において協定銀行が保有する取得株式等である株式に係る議決権が前号に規定する会社の総株主の議決権に占める割合が、当該株式交換等の前において協定銀行が保有する取得株式等である株式に係る議決権が当該発行金融機関等の総株主の議決権に占める割合と比べて著しく低下する場合でないこと。
三  株式交換等により当該取得株式等である株式の処分をすることが困難になると認められる場合でないこと。
3  発行金融機関等が第一項の規定による認可を受けて株式交換等を行ったときは、当該発行金融機関等又はその子会社であって、第五条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は同項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式の引受けを行った銀行持株会社等の対象子会社(次条第七項において準用する同条第三項の規定による承認を受けた承継子会社(同条第七項に規定する承継子会社をいう。)を含む。)であるものは、その実施している経営強化計画(第四条第一項若しくはこの項の規定により提出したもの、第九条第一項(次項及び次条第十一項において準用する場合を含む。)の規定による承認を受けた変更後のもの又は前条第一項(次項及び次条第十一項において準用する場合を含む。)の規定若しくは次条第七項において準用する同条第三項の規定による承認を受けたものをいう。)に代えて、主務省令で定めるところにより、当該株式交換等により当該発行金融機関等の株式交換完全親株式会社又は株式移転設立完全親会社となった会社と連名で、当該経営強化計画に記載された事項(当該経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等の経営体制に係る部分を除く。)のほか、次に掲げる事項を記載した経営強化計画を主務大臣に提出しなければならない。
一  株式交換等により当該発行金融機関等の株式交換完全親株式会社又は株式移転設立完全親会社となった会社における責任ある経営体制の確立に関する事項として主務省令で定めるもの
二  その他主務省令で定める事項
4  第六条の規定は主務大臣が前項の規定により提出を受けた経営強化計画について、第九条から前条までの規定は当該経営強化計画(この項において準用する第九条第一項の規定による承認を受けた変更後のもの又はこの項において準用する前条第一項の規定による承認を受けたものを含む。)について、それぞれ準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表中欄に掲げる字句は、それぞれ同表下欄に掲げる字句と読み替えるものとする。

第九条第一項 第五条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は同項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式の引受けを行った銀行持株会社等の対象子会社は 第十三条第三項の規定により経営強化計画を提出した金融機関等は
第十条第一項 第五条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は同項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式の引受けを行った銀行持株会社等若しくはその対象子会社 第十三条第三項の規定により経営強化計画を提出した金融機関等(当該経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等を含む。)
当該株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等 当該経営強化計画に係る第五条第一項の規定による決定を受けて協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等
前条第一項 第五条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は同項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式の引受けを行った銀行持株会社等の対象子会社は 第十三条第三項の規定により経営強化計画を提出した金融機関等は
当該株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等 当該経営強化計画に係る第五条第一項の規定による決定を受けて協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等
前条第三項 当該経営強化計画を提出した金融機関等又は対象子会社(当該経営強化計画を当該対象子会社と 当該経営強化計画を提出した金融機関等(当該経営強化計画を

(合併等の認可)
第十四条  第五条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等(第三項の規定による承認を受けた次項第一号に規定する承継金融機関等を含む。)であって協定銀行が現に保有する取得株式等又は取得貸付債権に係る発行者又は債務者であるもの(以下この条において「対象金融機関等」という。)は、合併、会社分割、会社分割による事業の承継又は事業の全部若しくは一部の譲渡若しくは譲受け(以下この条及び第二十四条において「合併等」という。)を行おうとするときは、主務省令で定めるところにより、あらかじめ、主務大臣の認可を受けなければならない。
2  主務大臣は、次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、前項の規定による認可をするものとする。
一  合併等の後において協定銀行が保有する取得株式等又は取得貸付債権に係る発行者又は債務者となる法人が当該対象金融機関等であること又は当該対象金融機関等が実施している経営強化計画(第四条第一項の規定により提出したもの、第九条第一項(第十一項において準用する場合を含む。)の規定による承認を受けた変更後のもの又は第十二条第一項(第十一項において準用する場合を含む。)若しくは次項の規定による承認を受けたものをいう。)に係る事業(以下この項において「経営強化関連業務」という。)の全部を承継する他の金融機関等(新たに設立されるものを含む。以下この条において「承継金融機関等」という。)であること。
二  合併等により当該対象金融機関等(承継金融機関等を含む。)の経営の強化が阻害されないこと。
三  経営強化関連業務の承継が行われるときは、当該承継が円滑かつ適切に行われる見込みが確実であること。
四  合併等により当該取得株式等又は取得貸付債権につき、その処分をし、又は償還若しくは返済を受けることが困難になると認められる場合でないこと。
五  その他政令で定める要件
3  対象金融機関等が第一項の規定による認可を受けて合併等を行った場合において、当該合併等に係る承継金融機関等があるときは、当該承継金融機関等は、主務省令で定めるところにより、第四条第一項第一号から第四号まで及び第七号に掲げる事項その他主務省令で定める事項を記載した経営強化計画を主務大臣に提出して、その承認を受けなければならない。
4  主務大臣は、前項の規定により提出を受けた経営強化計画が次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、同項の規定による承認をするものとする。
一  経営強化計画に記載された第四条第一項第二号に掲げる目標が主務省令で定める基準に適合するものであること。
二  経営強化計画の実施により前号に規定する目標が達成されると見込まれること。
三  経営強化計画に記載された第四条第一項第七号に掲げる方策の実施により当該地域における中小規模の事業者に対する金融の円滑化が見込まれることその他当該方策が当該地域における経済の活性化のために適切なものであること。
四  経営強化計画が円滑かつ確実に実施されると見込まれること。
5  主務大臣は、第三項の規定により提出を受けた経営強化計画を承認しないときは、その旨を公表するとともに、当該経営強化計画を提出した承継金融機関等に対し、当該提出を受けた経営強化計画の変更その他の監督上必要な措置を命ずるものとする。
6  前項の場合において、主務大臣は、必要があると認めるときは、協定銀行に対し、第一項に規定する取得株式等について、議決権を行使することができる事項について制限のない株式への転換の請求その他の株主又は出資者としての権利を行使するよう要請することができる。
7  前各項の規定は、第五条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式の引受けを行った銀行持株会社等の対象子会社又は同項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等(第三項の規定による承認を受けた承継金融機関等を含む。)であって当該金融機関等が行う株式交換若しくは株式移転により対象金融機関等でなくなったもの(承継子会社(この項において準用する第二項第一号に規定する他の金融機関等をいう。以下この条において同じ。)を含む。以下この条において「対象子会社等」という。)のうち、経営強化計画(第四条第一項、前条第三項(第十二項において準用する場合を含む。)若しくは第十項の規定により提出したもの、第九条第一項(前条第四項(第十二項において準用する場合を含む。)、第十一項及び第十二項において準用する場合を含む。)の規定による承認を受けた変更後のもの又は第十二条第一項(前条第四項(第十二項において準用する場合を含む。)、第十一項及び第十二項の規定において準用する場合を含む。)の規定若しくはこの項において準用する第三項の規定による承認を受けたものをいう。)を実施しているものについて準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表中欄に掲げる字句は、それぞれ同表下欄に掲げる字句と読み替えるものとする。

第一項 合併、会社分割 協定銀行が当該経営強化計画に係る第五条第一項の規定による決定を受けて協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等に係る取得株式等又は取得貸付債権の全部につきその処分をし、又は償還若しくは返済を受けるまでの間、合併、会社分割
第二項 合併等の後において協定銀行が保有する取得株式等又は取得貸付債権に係る発行者又は債務者となる法人が当該対象金融機関等であること又は当該対象金融機関 等が実施している経営強化計画(第四条第一項の規定により提出したもの、第九条第一項(第十一項において準用する場合を含む。)の規定による承認を受けた 変更後のもの又は第十二条第一項(第十一項において準用する場合を含む。)若しくは次項の規定による承認を受けたものをいう。)に係る事業 当該経営強化計画を当該対象子会社等と連名で提出した銀行持株会社等が、当該対象子会社等又は合併等の後において当該経営強化計画に係る事業
以下この条において「承継金融機関等」という。)であること )を子会社とする銀行持株会社等であること
承継金融機関等を含む 承継子会社を含む
第三項 承継金融機関等 承継子会社
第四条第一項第一号から第四号まで及び第七号 第二項第一号に規定する銀行持株会社等と連名で、第四条第一項第一号から第四号まで及び第七号
第五項 承継金融機関等 承継子会社(当該経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等を含む。)

8  対象金融機関等でない発行金融機関等(この項の規定による認可を受けた場合における次項第一号に規定する他の銀行持株会社等又は第十二項において準用する前条第一項の規定による認可を受けた場合における第十二項において準用する同条第二項第一号に規定する会社であって、協定銀行が現に保有する取得株式等である株式の発行者であるもの(以下この条において「組織再編成後発行銀行持株会社等」という。)を含む。次項において同じ。)は、合併等を行おうとするときは、主務省令で定めるところにより、あらかじめ、主務大臣の認可を受けなければならない。
9  主務大臣は、次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、前項の規定による認可をするものとする。
一  合併等の後において協定銀行が保有する取得株式等である株式の発行者となる会社が当該発行金融機関等であること又は当該発行金融機関等に係る対象子会社等を子会社とする他の銀行持株会社等(新たに設立されるものを含む。)であること。
二  合併等により当該発行金融機関等(前号に規定する他の銀行持株会社等を含む。)による当該発行金融機関等に係る対象子会社等の経営管理が阻害されないこと。
三  合併等により当該取得株式等である株式の処分をすることが困難になると認められる場合でないこと。
四  その他政令で定める要件
10  対象金融機関等でない発行金融機関等又は組織再編成後発行銀行持株会社等が第八項の規定による認可を受けて合併等を行った場合において、前項第一号に規定する他の銀行持株会社等があるときは、当該発行金融機関等又は組織再編成後発行銀行持株会社等に係る対象子会社等は、その実施している経営強化計画(第七項に規定する経営強化計画をいう。)に代えて、主務省令で定めるところにより、当該他の銀行持株会社等と連名で、当該経営強化計画に記載された事項(当該経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等の経営体制に係る部分を除く。)のほか、次に掲げる事項を記載した経営強化計画を主務大臣に提出しなければならない。
一  当該他の銀行持株会社等における責任ある経営体制の確立に関する事項として主務省令で定めるもの
二  その他主務省令で定める事項
11  第四条第二項の規定は主務大臣が第三項(第七項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定により経営強化計画の提出を受けた場合について、第六条の規定は主務大臣が第三項の規定による承認をした場合における同項の規定により提出を受けた経営強化計画について、第九条の規定は当該承認を受けた承継金融機関等又は承継子会社について、第十条及び第十一条の規定は当該承認を受けた承継金融機関等又は承継子会社(当該経営強化計画を当該承継子会社と連名で提出した銀行持株会社等を含む。)について、第十二条の規定は当該承認を受けた承継金融機関等又は承継子会社について、それぞれ準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表中欄に掲げる字句は、それぞれ同表下欄に掲げる字句と読み替えるものとする。

第九条第一項 第四条第一項の規定により提出した 第十四条第三項(同条第七項において準用する場合を含む。)の規定による承認を受けた
第十条第一項 当該株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等 当該経営強化計画に係る第五条第一項の規定による決定を受けて協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等
第十二条第一項 第四条第一項の規定により提出したもの、第九条第一項の規定による承認を受けた変更後のもの又はこの項の規定による承認を受けたもの 第十四条第三項(同条第七項において準用する場合を含む。)の規定若しくは同条第十一項において準用する第十二条第一項の規定による承認を受けたもの又は第十四条第十一項において準用する第九条第一項の規定による承認を受けた変更後のもの
当該株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等 当該経営強化計画に係る第五条第一項の規定による決定を受けて協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等

12  第六条の規定は主務大臣が第十項の規定により提出を受けた経営強化計画について、第九条から第十二条までの規定は当該経営強化計画(この項において準用する第九条第一項の規定による承認を受けた変更後のもの又はこの項において準用する第十二条第一項の規定による承認を受けたものを含む。)について、前条の規定は第三項の規定による承認を受けた承継金融機関等であって協定銀行が現に保有する取得株式等である株式の発行者であるもの又は組織再編成後発行銀行持株会社等について、それぞれ準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表中欄に掲げる字句は、それぞれ同表下欄に掲げる字句と読み替えるものとする。

第九条第一項 第五条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は同項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式の引受けを行った銀行持株会社等の対象子会社 対象子会社等
第九条第二項 当該金融機関等又は対象子会社 当該対象子会社等
第十条第一項 第五条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は同項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式の引受けを行った銀行持株会社等若しくはその対象子会社 対象子会社等(経営強化計画を連名で提出した銀行持株会社等を含む。)
当該株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等 当該経営強化計画に係る第五条第一項の規定による決定を受けて協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等
第十二条第一項 第五条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は同項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式の引受けを行った銀行持株会社等の対象子会社 対象子会社等
当該株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等 当該経営強化計画に係る第五条第一項の規定による決定を受けて協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は銀行持株会社等
第十二条第三項 金融機関等又は対象子会社(当該経営強化計画を当該対象子会社と 対象子会社等(当該経営強化計画を
前条第三項 第五条第一項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の定めにより株式等の引受け等を行った金融機関等又は同項の規定による決定を受けて協定銀行が協定の 定めにより株式の引受けを行った銀行持株会社等の対象子会社(次条第七項において準用する同条第三項の規定による承認を受けた承継子会社(同条第七項に規 定する承継子会社をいう。)を含む。) 対象子会社等
第四条第一項若しくはこの項の規定により提出したもの、第九条第一項(次項及び次条第十一項において準用する場合を含む。)の規定による承認を受けた変更 後のもの又は前条第一項(次項及び次条第十一項において準用する場合を含む。)の規定若しくは次条第七項において準用する同条第三項の規定による承認を受 けたもの 第十四条第三項(同条第七項において準用する場合を含む。)の規定若しくは同条第十一項若しくは同条第十二項(同項において準用する第十三条第四項を含 む。)において準用する第十二条第一項の規定による承認を受けたもの、第十四条第十項の規定若しくは同条第十二項において準用する第十三条第三項の規定に より提出されたもの又は第十四条第十一項若しくは同条第十二項(同項において準用する第十三条第四項を含む。)において準用する第九条第一項の規定による 承認を受けた変更後のもの
前条第四項 経営強化計画を提出した金融機関等は 経営強化計画を提出した対象子会社等は
経営強化計画を提出した金融機関等( 経営強化計画を提出した対象子会社等(
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