第二章 金融機関の破綻の処理(第三条―第五条)
(金融機関の破綻処理の原則)
第三条 我が国の金融の機能の安定及びその再生を図るため、内閣総理大臣が講ずる金融機関の破綻に対する施策は、次に掲げる原則によるものとし、平成十三年三月三十一日までに、集中的に実施するものとする。
一 破綻した金融機関の不良債権等の財務内容その他の経営の状況を開示すること。
二 経営の健全性の確保が困難な金融機関を存続させないものとすること。
三 破綻した金融機関の株主及び経営者等の責任を明確にするものとすること。
四 預金者等を保護するものとすること。
五 金融機関の金融仲介機能を維持するものとすること。
六 金融機関の破綻処理に係る費用が最小となるようにすること。
(内閣総理大臣に対する意見の申出)
第四条 日本銀行及び機構は、前条の原則により講ずべき施策に関する事項その他破綻した金融機関の処理の方法に関し、内閣総理大臣に対して意見を述べることができる。
(国会に対する報告)
第五条 政府は、おおむね六月に一回、又はその求めがあったときは直ちに、破綻した金融機関の処理のために講じた措置の内容その他金融機関の破綻の処理の状況を国会に報告しなければならない。